Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

森五輪組織委会長舌禍より 小林化工不正問題の方が深甚だ

2021-02-11 22:19:33 | 社会・経済

今日 2/11は「建国記念の日」。「国民の祝日に関する法律」によれば「建国をしのび、国を愛する心を養う」との趣旨だ。日本神話を軸に 太古よりの建国に纏わる事共を偲び、静かに、謙虚に祝意を表したく思う。

それにしても、この「建国記念の日」の厳粛な趣旨に背く様な出来事が 最近は少し多過ぎる様にも感じる。その内一つはここ暫く騒がれている、森 喜朗・東京五輪並びに障碍五輪組織委会長による、女性蔑視とも取られかねない言動。冷静に見ると、拙視点からは 森会長ご自身は露骨な女性蔑視意図を抱く人物とは思えず、問題視される女性多数による会合の話も一例に留まっている趣だ。

しかしその一方、世界的行事でもある五輪並びに障碍五輪委会長の地位にある以上は一私見といえど 国際的影響にも配慮すべきは当然であるのも事実。森会長の言動は、そこの所への配慮を欠いていたのは間違いなかろう。既に国際五輪委 IOCの女性幹部らも不興を表し、海外メディアも批判的な取り上げが目立つ様だ。言葉は悪いかもだが、正に「やっちまった!」という事だろう。

今日などは遂に辞任の意向を表し、後任には川淵三郎・元日本サッカー協会長が就く見込みだが、中国大陸他由来の新型コロナ・ウィルス感染症禍も収まっていない折、五輪並びに障碍五輪の運営手法も考え抜かれなければならない折だけに、是非ともこれ以上の遺漏がなき様 万全の差配を願いたいものだ。

確かに森会長の舌禍と去就の問題は、国際レベルの影響があるだけに 各方面の注目や批判、揶揄などが集まり易い所は分かるが、その一方で 全国レベルの薬害をも引き起こしかねない深甚な不祥事が露見した。以下 読売新聞ネット記事を引用して、みて参りたい。

「小林化工処分 不正の数々にあぜんとする」

長年にわたり、会社ぐるみで製造手順の不正や品質試験結果の捏造を行っていた。人の命を守るべき製薬会社として、信じ難い裏切り行為だ。

爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤の成分が混入した問題で、福井県が 薬を製造した「小林化工(株)」に 116日間の業務停止命令を出した。医薬品医療機器法に基づく措置で、過去最長の処分だ。

服用した人の 7割を超す 200人以上が意識消失などの健康被害を訴え、2人が死亡している。結果の重大性からすれば、処分はこれでも軽すぎるだろう。

混入の経緯は、従業員が厚生労働省の承認した手順に反した作業を行い、その際に薬の材料を取り違えたことが判明していた。その後の県の調査では、他の薬を含め 経営幹部も認識していた違反行為が新たに多数確認された。

社内には、承認されていない製造工程を記した「裏手順書」が存在した。出荷前の品質試験では、結果を捏造したケースもあった。いずれも薬の安全性に関する不正で、憤りを禁じ得ない。

全製品の 7割超で、虚偽の製造記録をつけていた。行政の調査で不正が発覚することを免れるための隠蔽工作とみられている。

不正は 2005=平成 17年頃から行われ、試験結果の捏造に至っては(昭和後期の) 1970年代から続いていたという。小林広幸社長は、記者会見で「ルールより作業効率を優先してしまった」と述べた。安全軽視の姿勢にあぜんとするしかない。

経営幹部が不正を指示したことはなかったのか。社長は十数年前から実態を把握していたという。第三者委員会のほか、捜査当局にもしっかり調べてもらいたい。

小林化工は 安価なジェネリック医薬品 (後発薬) で業績を伸ばした。急成長に伴い 社員数を増やしたが、知識や技能の指導を十分に行わなかった責任は重大だ。

後発薬は 医療費の削減につながるとして、国が普及を促進しており、利用が増えている。今回の不正は 官民で積み上げた信頼を根底から揺るがしかねない。小林化工は厳しい批判を免れない。

行政にも反省すべき点がある。福井県は年に数回 立ち入り検査をしていたが、不正を見抜けなかった。小林化工はこれまでも薬の自主回収を重ねており、厳格に対応する必要があったはずだ。

業界の信頼回復が急務である。各社が薬の製造工程を改めて点検するのはもちろん、行政も抜き打ち調査の実施などで チェック機能を強化せねばならない。(引用ここまで)

本当に 放置していては我国の医薬品々質レベルを大きく落とし、国民的信頼と対外信頼にとり 大きなダメージとなりかねない深甚な問題事案である。しかも その不正が製薬行程の多岐に亘って行われているのも、悪質といえる所だろう。

厚労省の薬事行政は、前身の厚生省時代から「安全第一」を旨としてきたはずだ。薬害エイズや子宮頸がんワクチンの大きな副反応問題などを経て、日数を要してでも安全な薬を世に送るという姿勢も、引用記事の様な薬品メーカーぐるみの不正を早い段階で糾せなければ その意味は希薄になってしまう。人命に関わる薬の安全面を初めとする調査審査の姿勢に、性善説は通らない。あくまでも厳しい姿勢で一貫して当たらなければ、薬禍問題は繰り返されるだろう。

森五輪組織委会長の言動や、菅(すが)総理家族による法令抵触の可能性ある総務省幹部の接待など それはそれで追及の必要はあろうが、いずれも人命に関わるものではない。しかし小林化工が引き起こした事案は違う。野党も既成メディアも、直に「命の脅威」ともなりかねないこちらの問題こそ、本気で追及し糾して行くべきではないのか。厚労省初め 国と地方の行政も、襟を正すべきは勿論だ。今回画像は少し前、JR名古屋駅にゴール・インする 石川・金沢から福井、滋賀両県を経て当地に達する特急「しらさぎ」の様子を。


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4 コメント

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Unknown (ココ)
2021-02-12 21:39:11
ああいう風に 白い服着て わめき倒してしつこく抗議・・・
そんなのだから ああいう風に言われる!って思わないんでしょうか?
同じ女性として恥ずかしいです。
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202102120000135.html
彼はよく言った!って思います。
文句を言ってる男性も本心なんだろうか?
差別差別とわめいている人ほど差別感がすごい。
どこかのお国に日本人も似てきたのか?
それともその人たちに先導されてるのか・・・
日本女性としての奥ゆかしさは何処に消えたんでしょう?
川淵さんもこんな火中の栗 拾いたくはないですよねぇ~~。。

小林化工・・・こんな会社が日本にあったなんて信じられません。
なぜもっと世論が大きく取り上げなうんでしょうねぇ?
返信する
Unknown (夕紀)
2021-02-12 22:13:23
建国記念の日には、紀元節の歌を聴きました。音が割れていましたが、厳かな雰囲気がありました。
それでも君が代には敵わない、君が代はアスリートにとって最高の国歌であると思います。特にボクシング選手にとっては精神的支柱。
また国旗における尊崇は、諸外国を見習うべき時です。
昔、戦争で降伏する時、自国の旗と相手国の旗を交差させ、講和の文書を携えて相手に近づいた。相手は自国の旗を掲げられて居るから決して発砲しない。それが国旗という重み。
建国記念日を単なる祝日ではなく、歴史的重みを持った日として、子供らに教育できる教師を養成すべきです。そして、国歌、国旗の持つ意味についても正しく伝えて欲しいものです。
返信する
冗談も通らなくなる怖さ (HAKASE(jnkt32))
2021-02-13 11:20:49
ココさん、今回もご見解を有難うございます。

リンク下さった 小木さんの記事も拝見。軽い例え
話すら差別のレッテルを貼られ、行き過ぎた糾弾の
標的にされる現状は 確かにおかしいですね。

仰る通り「差別反対!」を声高に叫ぶ向き程、実は
他所での差別意識があるものだとの下りは拙者にも分ります。近隣某国にそういう思潮が蔓延っている
様ですが、決して悪い真似はしない様にという事でしょう。

川淵元日本サッカー協会長は、迷いながらも好判断
をされたと拙者も思います。齢は取っても勝負勘は
衰えなかったという事かもですね。笑

小林化工の薬害問題は、最早言葉もありません。

何で今まで見過ごされてきたかが、厳しく問われる
と思います。同社は社運を賭け、事の顛末を全国民
に誠実に説明する責任を負うのは当然。監督の厚労
省や福井県の関係部署も、姿勢を正して頂きたい。
まずは お礼まで。
返信する
「建国」との向き合いは (HAKASE(jnkt32))
2021-02-13 11:25:59
夕紀さんも、ご見解を有難うございます。

そもそも「建国」の纏わる事共との向き合いは、謙虚
かつ厳粛であるべき。

国旗も国歌も、貴主張通りの 敬愛される扱いを受け
るべきと拙者も思います。まずは お礼まで。
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