Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

第95回選手権開幕

2016-12-30 12:58:49 | トリニータ
1ヶ月ぶりの更新。書くネタないオフシーズンはつらい。

さて今年も高校選手権の季節がやってまいりました。12月はG+の地区予選決勝一挙放送ををずっと観てた。半分終わってくらいからもう半分意地で全部観てやるって感じになってきて、ついさっき京都府予選を観終わって何とか完走。録画に失敗した大阪府予選と熊本県予選を除く、46地区全ての決勝を観た。読みたい本があっても、観たいプレミアの試合があっても今月は全てに最優先で予選決勝ばっかり観てた。面白かったけど、時間的にはやっぱりかなりつらいから来年もやるかと言われたら微妙。

ということで予習がバッチリなので本大会が本当に楽しみ。期待の選手とかを挙げていこうかなとも思ったけど、ここではその予選決勝で惜しくも負けてしまい、全国のピッチに立つことが出来なかった選手たちからベストイレブンを選んでみようと思う。名付けて「振り向くな、君は美しいイレブン」。ほとんどの選手が1試合しか観てないから適性ポジションとか分からないし、本当に第一印象のみでの選出。

ちなみにこれを書きたいなと思ったきっかけがあって、それは去年の石川県決勝で鵬学園の千葉東(ちばと)くんを見てから。当時2年生だった千葉東くんをいい選手だなと思いながらも、星稜の壁は越えられないだろうと思ってた。それから1年。3年生になった千葉東くんを中心とした鵬学園が星稜の18連覇を止めたと聞いた時はちょっと感動した。千葉東くん自身は正直去年の決勝の方が魅力を出せてたと思う。先制してあとはひたすらに星稜の猛攻に耐える展開だった今年は個でのいい部分はほとんど出せてなかったけど、歴史を変える時ってこんなもんなのかなとも思った。捲土重来とも言うけど、負けた選手たちが成長して巻き返してくるのも育成年代のスポーツの面白いところだと思うんだよね。


GK
近藤創史(鳥取城北)
決勝で負けた米子北が強かったとはいえ、決勝で7失点は48地区の中でも最多失点。それでもGKにはどうしようもない失点が多かったし、何よりもその高そうな身体能力が気になった。特にキック力は抜群で相手陣内の半分くらいまで楽々届いてた。

CB
関川郁万(流経大柏)
彼の場合は選手権の決勝よりも前の7月のプレミアリーグ柏レイソル戦で初めて観た時から。1年生にも関わらず既に存在感があり、来年以降が楽しみな存在。ちなみにその7月の試合で「関川郁万が気になる」とTwitterでつぶやいたら、本人とお父様からいいねをいただいたのが印象的。

CB
志摩奎人(松山工)
彼も2年生で来年があるいい素材。試合開始1分でOGを与えてしまうというなかなか出来ない経験をしたことも来年以降への糧になるのでは。ヘディングもいい姿勢で弾けるし、センスを感じる。まだ80分もたないところも含めて成長が楽しみ。

CB
松井瞭汰(市立尼崎)
多分本職は左SBか左WBだけど、その抜群の走力を3バックで使ったら面白そうだなと感じた。滝川二に一矢報いたシュートもうまかったし、攻撃的センスを感じる。実際に試合でも最後はほぼ前線に張り付きのような感じだった。

ボランチ
関大和(流経大柏)
彼も予選決勝ではなく、7月のプレミアリーグで気になった選手。レイソルとの固い一戦に決着をつけたミドルシュートは本当に見事だった。かなり高い確率で来年は関東大学リーグで見られると思うので、それも楽しみ。

MF
橋岡心珠(石見智翠館)
小柄だけど体幹がしっかりとしてる。連続フェイントで相手を翻弄するドリブルはキレ味抜群。あれだけ何度もフェイントが仕掛けられるのは軸がブレないからだと思う。

MF
東出壮太(津工業)
橋岡くん同様、小柄ながら一撃必殺のスルーパスが魅力。「こっち出すだろうな」という読みを裏切られることが多く、見えてる世界が広そうな感じ。

MF
竹本大輝(成立学園)
一言でうまいの印象。勝った関東一よりも成立学園の方がいい印象を持ったし、東京の代表になるのは難しいなと思った。ちなみに先週、今季のTリーグを優勝した成立学園が進出したプリンス関東参入戦の佐野日大との一戦を観にいったけど、予選決勝で感じたほどの良さは感じなかった。この時期まで高校生が試合をする難しさも感じた。

FW
武内涼真(仙台商業)
撃ち合いとなった聖和との一戦で最後に追いすがるゴールを決めたのが武内くん。後半ATに相手DFでのタックルをジャンプでかわしてからのループシュート。この一連の流れの美しさには本当に惚れ惚れした。あんなに苦しい試合のあの時間帯に力まずに決められる冷静さも素晴らしい。このシーンだけ巻き戻して10回は観た。

FW
吉田篤志(山形商業)
サイズがありながら、ドリブルも面白い。飛び出せるし、切り返してからのシュートも上手かった。表現が難しいんだけど、たまに出会うまた観たいと思う中毒性のあるアタッカー。ちなみに相棒の進藤陸くんも面白かった。

FW
高橋大悟(神村学園)
長崎総科のピーター宇高を抑えてプリンス九州の得点王に輝いた2年生。何でも出来る万能型のアタッカー。もう少しゴール前での落ち着きがあれば、もっと良くなる。ちなみに2年生なので来年も鹿児島城西の生駒仁を越えていかないと全国にはたどり着かない。


とまあ好き勝手に書かせていただいた。全国には出られなかったけど、素晴らしい選手はたくさんいるというのが46試合を一挙に観た印象。ここに書いた選手たちもまた別のステージで見ることが出来ればファンとしてそれはこの上なく嬉しいことだなと思う。



さてここからは勝った方について。

試合として一番面白く熱かった試合は静岡県決勝。キックオフからとにかく気持ちが前面に出て、インテンシティの高い素晴らしいゲームだった。負けちゃったけど、浜松開誠館のスタンドも素晴らしかった。サッカー部だけじゃなく一般の生徒も当たり前のようにずっと跳ねてるし、長い手書きのダンマク出るわ、ゲーフラ出るわ、大旗も何本も出るわで本当にJクラブのゴール裏並みの迫力とクオリティだった。やっぱり静岡県のサッカーに対する愛情がああさせるのかね。

他には千葉県は言うに及ばず、神奈川県、京都府、石川県、岐阜県、和歌山県あたりが面白かった。


最後は優勝校予想。

ちなみに去年は桐光学園を予想してロングスローに撃沈。選手権は何が起こるか分からないから面白い。

Aブロック 長崎総科
今年もタレント揃いの桐光と初戦で当たってしまうのが本当にもったいないし、東福岡もいるけど、このブロックは長崎総科を予想。チーム自体はもう完全に国見。ゴリゴリ行くばかりで試合がスイングしないから正直見ててあんまり面白くないけど、予選決勝での圧倒度で言ったら、全国で一番だったかもしれない。前線にタレント揃いで一気に行ってもおかしくないと感じた。ちなみにその前線のタレントは安藤、ピーター宇高、薬真寺と大分県出身者が多い。この3人ともFC佐伯S-Play MINAMIという3種クラブの出身。このクラブがちょっと気になる。

Bブロック 帝京長岡
2年生にいい選手が多く来年かなとも思うけど、本当にいいチーム。去年の高円宮U15で長岡JFCの試合も観たけど、3種と一体化した高校は強くなっていくんだろうなという印象。1回戦を勝ち上がると、宮城の聖和と当たる可能性が高く、観たい試合がたくさんある中で1月2日はNACK5スタジアムに行くことに決めた。

Cブロック 市立船橋
3強を予想するのは面白くないと思ってたんだけど、このブロックは市立船橋と初戦で対戦する京都橘を除くとダークホース的に面白そうな学校が少なくやむなく市立船橋を挙げる。U19の最終予選にも選出されて原くんの方が注目度が高いけど、個人的には杉岡くんの方に注目してる。杉岡くんは湘南内定。もしかすると来年大分との試合に出てくるかもね。3人ものプロ内定者を擁する夏の王者。普通に考えれば上がってくるかなと。

Dブロック 旭川実業
このブロックはまさに本命不在の様相。1回戦の米子北−旭川実の勝者が勝ち上がるように思う。プリンス中国を制して来季のプレミア昇格を勝ち取った米子北が有利だとは思うけど、予選決勝で好印象だった旭川実業を推したい。キャプテンでボランチの伊藤くんがいい選手で、左SBの君ヶ袋くんのスピードも面白い。ちなみに君ヶ袋くんはオホーツクの枝幸町の出身。3年くらい前に北海道を旅行した時に枝幸町を通ったけど、本当にド田舎。あんな小さな町からもこんないい選手が出てくるんだと、ちょっと肩入れしたくなる。


ちなみにここで挙げた4校とも全て初戦の相手が強豪校。80分即PK戦というレギュレーションがこの大会を難しくさせてる最大の要因だとは思うけど、そんな中でも推した学校には何とか頑張ってもらいたいと思う。ということで優勝予想は帝京長岡。あと1時間で開幕戦のキックオフ。自分でやり始めたこととはいえ、何とか開幕戦までに全ての決勝を観終わってこの記事まで書けてちょっとした達成感を感じてる。大会が始まる前から達成感。選手たち、みんな頑張れ!
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