いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

テッポウムシ退治

2015年07月15日 | 極楽日記(園芸)

 無花果の葉にこんな湿った木屑がびっしり積もっていました。これはいけません。

 角度を変えるとこんな感じ。かなりの量です。

 ここから出ていますね。
樹液が滴り落ちていて、上の方に辿って行けます。錐かドリルで開けたような穴が見えます。

 樹皮の下に生息するカミキリムシの幼虫、テッポウムシの仕業です。これだけ樹液が漏れてしまえば、この上の実がパサパサになるのは当然。今は縦方向に形成層を食害していますが、横に広がると枝が枯れてしまいます。

 ここは専用殺虫剤しかないです。ペルメトリンは安全性が高いとされるピレスロイド系の殺虫剤。野菜への散布も認められており、キュウリやスイカ、トマトでは収穫前日まで、無花果も収穫前日まで使用可とされています。希釈液の散布と違って幹への注入ですが、分解が速く残留しにくい特性に変わりはないでしょう。プロの農家ならもっと厳密に判定するはずですが、家庭の果樹の場合は出荷するわけじゃありませんので。

 とばっちりを受けた下のブルーベリー。薬剤が少し掛かったとしても、数日待てば大丈夫でしょう。ペルメトリンは脊椎動物に対して毒性が低く、犬のノミ、ダニ駆除や、人間用のダニ、疥癬駆除にも外用薬として使われるほどですが、猫だけはこの薬剤の分解能力が低いため中毒しやすいそうです。だから犬用の蚤取り首輪を猫に使ってはいけません。
コメント
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