徳島から箱買いした半田そうめん。暑い日にはどんなそうめんでもおいしいと思いますが、徳島でそうめんと言えばこれ!日本農林規格(JAS)では、断面が丸いものの場合、直径1.3mm未満がそうめん、1.3mmから1.7mmのものは原則として冷麦、それより太いものはうどんと区分していますが、半田そうめんは全国的には冷麦ランクの直径1.3mmから1.7mmあり、歴史的な名称で今更変えられないことから、引き続きそうめんの名称で販売されています。
古くはそうめんが手延べで断面が丸く、冷麦は蕎麦と同じく平たく伸ばしたものを細く切って麺にしていたため、断面が四角だという違いがあったようです。これも機械打ちが導入されたり、逆に高級品では手延べが強調されたりで区別しにくくなりました。ただ、1.3mmから1.7mmの太さで「そうめん」を名乗っている有名産地は半田(徳島県つるぎ町半田)だけなので、半田そうめんだけを例外として、他の産地は太さでそうめんと冷麦を区別していると思っていいのでしょう。
手延べそうめんでは細くなるほど本数が増えて手間が掛かるため、一般に細いものの方が値段が高く、高級品と見做されている節がありますが、腰の強さはもちろん太い方が勝ります。好みの問題としか言いようがないですが、子供の頃から半田そうめんに慣れていると、他のそうめんは嫌いではないものの物足りない気がします。一般に手に入る機械打ちの冷麦とは太さは同じでも断然味わいが違うので、やっぱり昔からの名称を大事にして欲しいです。