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飴山實を読む(33)

■旧暦8月10日、木曜日、

日焼け止めが欲しいくらいの日差しだった。午前中、自律訓練法を受けるために国府台病院。症状は、安定しているが、運動と昼寝の後に若干、強くなる。今日は、睡眠が上手く取れなかったので、ややきつい。帰宅後、終日仕事。




送行のひとりは雲を見上げをり


■送行(そうあん:行をアンと発音するのは唐宋音)で秋。送行とは、夏安居を終えた僧が自分の寺に帰ること。夏の期間(陰暦4月16日‐7月15日:ちなみに、2007年だと新暦では6月1日‐8月27日に当たる)、僧が外出しないで、一室に籠もって修行することを夏安居というらしい。その実態はよくわからない。しかし、この期間は、梅雨と梅雨明け後の蒸し暑い期間にあたり、当然、クーラーも扇風機もないであろうから、身体的にきついはずである。しかも、丸2ヶ月外出しないというのは、メンタル面でも参ってしまうのではないだろうか。一人ではなく集団で夏安居はするらしいことも句からうかがえる。そんな修行がやっと終って、晴れて自分の寺に帰る日が来た。空には、雲の峰ではなく、秋の雲が漂い始めている。そんな一瞬を詠んだ秀句だと思う。「送行のひとりは」という措辞の上手さには驚く。空を見て解放感を実感したのだろうか、これからのことを思ったのだろうか。
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