京都バス免許維持路線・庫系統(高野車庫―市原)

2014年12月19日 02時58分43秒 | バス関係
気付けば免許維持路線の記事も増えてきました。

一年に一度の運行! 京都バス免許維持路線・95系統に乗る
休日午前に3本のみ! 京都バス45系統に乗る
京都バス免許維持路線、また増える
月イチの免許維持路線・奈良交通76系統など

詳細でないものを含めば他にも触れている記事はありますが、やはり免許維持路線の宝庫として名高いのは地元京都バスでしょう。
例の「春分の日のみ」を含め、平日のみ・土休日のみ・早朝深夜のみと有象無象の免許維持路線が入り乱れ、バス停はもちろん公式HPの時刻表にもきちんと記載されているので容易に見つけることが出来ます。
そんな京都バスの免許維持路線ですが、系統番号のないものは「庫系統」と呼ばれ、他系統の出入庫ついでに寄り道をして免許維持区間を走るといった合理的な運行がされています。配布される路線図等では免許維持区間にもきちんと線が引かれ「庫」と記載されているのが特徴です。
今日はその「庫系統」の一つ、平日の夕刻に1往復が運転されている高野車庫~市原の路線をご紹介します。

12月15日(月)、夕刻の高野車庫。
そう、前日には奈良交通の76系統に乗車したばかり。2日連続での免許維持路線乗車です。


16:07発、定刻通りに出庫してきたのは「東北部クリーンセンター・市原」表示を掲げた庫系統。
市原へは北大路駅や京都産業大学を経由する35系統がメインルートですが、こちらは賀茂街道と市原バイパス(その途中に東北部クリーンセンターがある)を経由するのが特徴です。半角で表示された「クリーンセンター」が印象的ですが、誤乗を防ぐためには「賀茂街道」を付記すべきだと思います。もっとも、免許維持路線なので(ry

さて、発車したバスは北大路通で数人の客を乗せ、賀茂街道交差点を右折します。


ここを右折するのはこの系統のみ。
35系統は北大路通・堀川通と直角のルートを経由するのに対して、我が庫系統は賀茂街道(言わば直角三角形の斜辺)を経由していきます。所要時間は言わずもがな、しかし地下鉄からの乗り換え客やショッピングセンターからの買い物客を拾う必要がある以上、こちらはメインになり得ないのでしょう。


バスは賀茂の流れを右に見ながら北へ進んでいきます。葵祭「路頭の儀」のルートでもあります。


上賀茂神社前の御薗(みその)橋を渡り、今度は川が車窓左側へ来ます。


川の流れも細くなった柊野(ひらぎの)別れを過ぎると免許維持区間となります。
次の柊野では意外にも降車があり、免許維持路線ながら平日の毎日運転が定着していることを実感。因みにこの地域では往路が賀茂川東岸、復路が西岸を経由します。今年3月に当地域へ路線が延伸された市バス特37系統も両岸を循環運行しており、京都バスの古い標柱(後述)と市バスの真新しい標柱が仲良く並んでいる様子が見られます。

志久呂橋を過ぎるといよいよ賀茂川の見えない区間が続き、本格的な山道へ。
もうここまで来れば京産大は目と鼻の先ですが、このバスはそちらを経由せず市原バイパスを目指していきます。


山幸橋で分かれ道が出現。
今は無き雲ケ畑線の37系統(市バスと番号が同じでややこしい……)はここを左折して岩屋橋へ至っていました。現在ではヤサカタクシーに運行が委託された「雲ケ畑バスもくもく号」が走っているため、今でもバス路線自体は細々と存続しています。

やがて線形の良い市原バイパスに差し掛かり、乗降もなくすっかりドライブ気分。


市原大橋バス停。
京都バスの免許維持区間は大体どこもこのような寂れた標柱です。数年前の市交通局のイベントではこの形をしたうちわが売っていたので買った覚えがあります。(笑)

そうして東北部クリーンセンターの煙突が見えると道は下りに差し掛かり、あっという間に市原の集落が姿を現します。


高野車庫から30分弱で終点市原(転回場内)に到着。私を含む3人が降車しました。
すぐに前面表示が切り替わり、折り返し40系統・地下鉄国際会館駅行きとなります。後ろに控えているのは35系統・京阪出町柳駅行き。どちらも京産大を経由する通学路線です。授業の終わる時間帯(=便数の増える時間帯)に合わせ、路線の免許維持がてら送り込みがおこなわれていることが分かります。

賀茂川西岸を経由する復路にも乗りたいところですが、こちらは入庫路線なので市原を20時過ぎの発車。
さすがにそこまでは待てないので(笑)、叡電で帰宅の途につきます。


静寂に包まれようとする市原の集落。


ホームに上がると鞍馬行きがやって来ました。
夕刻でもあるせいか、当駅での降車は多く、ここ市原が京都市街地の(一応の)北端であることを実感。夜間を中心に出町柳~市原の区間運転が多いのも頷けます。
紅葉シーズンが過ぎ乗客もまばらになった鞍馬行きを見送り、やがて一つ先の二ノ瀬駅で交換してきた出町柳行き「きらら号」のシートに体を埋め、洛中へと戻ったのでした。

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