キハ29・59形「ビバ・ウエスト」の製作 その7【完成】

2014年12月27日 05時05分54秒 | 鉄道模型/製作中-ビバ・ウエスト【完成】
いよいよ完成です。
前回はこちら
車体の塗装は既に終えていました。


ガイア製の「おうちdeデカール」を使って、側面の文字を貼り付けていきます。
当初は各車2位側に「VIVA WEST」が、後年になって1位側に「「ブルーライナー」の文字が追加されたそうですが、カタカナは何となくカッコ悪いので省略。今だとロゴマーク等で上手くまとめられていたのでしょうね。
EF65や81のレインボー機然り、車体にデカデカと文字を書くタイプの車両は最近見なくなった気がします。


車番は色が同じということでTOMIXのキハ40系更新車・広島色用を流用。
切り貼りしていったんデカールに転写・貼り付けしています。

各所色差しを済ませた後は、クリアーで保護。
窓入れに移っていきます。

一部は種車の窓ガラスをそのまま使いますが、それ以外は0.4mmプラ板を切り出していきます。


前面窓は現物合わせで切り出し、縁に細切りしたシールを貼って再現。


ライトと表示器の窓は銀を縁取ってからはめ込んでいきます。
ヘッド・テールが一体になったライトは鉄コレNDCのライトパーツを裏側から接着。


側面窓は一枚一枚、平滑が出るようにはめ込んでいきます。


どうでしょうか?

床下機器の加工は特にありませんが、ロット違いなのでグレーで再塗装。


GMキットの余剰パーツからダミーカプラーを取り付け。
前面に干渉する部分は適当に切り欠いて逃げを作り、前位の台車にはGMの排障器を追加しました。
スノープローが無い車両なので、せめてこれくらいは。(笑)

組み立てていきます。




完成!
あっさり仕上げることが出来たかと思います。
机上論では簡単な加工ですが、細部の資料の少なさや、前面の複製はなかなか苦労しました……。


レイアウト上にて。
左にぼんやり写っているのは初代広島急行色ですが、とても同じキハ58系とは思えません。
「フェスタ」や「エーデル」ほどのインパクトは無く、「ふれあいパル」ほど原型を留めてはおらず……その微妙な立ち位置から今やすっかり歴史に埋もれた車両となってしまいましたが、こんな列車で中国・山陰を巡ることが出来れば楽しかっただろうなと、しばし思いを馳せてみようと思います。

キハ29・59形「ビバ・ウエスト」の製作 その6

2014年12月12日 02時13分52秒 | 鉄道模型/製作中-ビバ・ウエスト【完成】
年明けに京阪旧600系・700系の鉄コレが発売されるそうです。
私は実車を知らない世代ですが、現在走っている1000系の種車ということで改造意欲をそそられるところ。
模型ではなかなか縁遠い関西私鉄ですが、京阪電車を利用することの多かった一年なので、どうしようかな……と考えているところです。

さて、何とか年内に完成させたい「ビバ・ウエスト」。
前回はこちら

種車の都合がありまして、屋根についても、

キハ56→キハ29へ(水タンク不要、角型クーラー)
キハ28→キハ59へ(水タンク要、通常の丸型クーラー)

このようにしなければなりません。


というわけで、水タンク部分を切り継ぎます。
タンクはモールドを削って平滑にすることで実車の形態を簡単に再現。


場所が場所だけに車体固定用のツメは削ることになりますが、裏側からも補強しておきます。

屋根とクーラー部品を塗装。


キハ59の方は種車のクーラーをそのままパチパチ嵌めていきますが、キハ29はGMの角型クーラーを位置決めして裏側から瞬着を流して固定していきます。


一部のクーラー間にある丸型ベンチレータは鉄コレの気動車から取ってきました。

続いて床下の加工に移ります。
前面のスカートですが、登場当初の連結器カバーと一体になったスカートと、その後よく見られた分割スカートの2形態があるそうなので、どちらも再現するということで。(笑)


キハ40系用のスカートをベースに、プラ板で覆っていきます。
山陰西部や瀬戸内で活躍していたせいか、スノープラウは無いようです。


整形後に白塗装。
連結器カバーは適当なプラ片で作りました。分割スカートの方は強度を保つため補強を入れています。


補強部分を黒塗りして、車体と仮組み。
スカートが付いたことで一気に完成が見えてきました。床下は機器を再塗装したのみで基本的にはそのままです。


角型クーラーのキハ58系列というのも新鮮です。
後年になって取り替えられたそうですが、種車の出自を物語るうえで重要なアイテムですね。

次回は標記類と窓入れに移っていきます。

キハ29・59形「ビバ・ウエスト」の製作 その5

2014年11月24日 21時40分20秒 | 鉄道模型/製作中-ビバ・ウエスト【完成】
連休は諸々の用事で潰れていきましたが……
が、あまりにも天気が良かったのでちょっと早起き、間隙を縫って塗装作業と相成りました。

前回はこちら
ブルーで塗り分けた窓枠の縁をグレーで塗っていきます。
スプレーの類だと吹き込みが怖いので、ここは一箇所ずつマスキングして筆塗りです。




2両とも塗り上がったところ。
窓は一枚ずつ切り出して嵌め込む予定ですが、同時期に登場した「フェスタ」にも似た窓枠です。
パッと見ではキハ58の窓を二個一に繋げたように思えますが、美しく見えるように工夫されていることが分かります。
「エーデル丹後」では窓枠そのものを作り直していましたね。

次は屋根の加工です。


KATO製を種車にしつつ、片方は友人から譲り受けたキハ56「タイプ」からの改造なので、屋根は非冷房のまま。
実車の屋根はベンチレータを撤去のうえクーラー間に移設をしているので、非冷房屋根の方はベンチレータを埋め、AU13クーラーの来る位置に穴を開けておきます。


AU13クーラーは変化を付けるためGMの角型を採用。
当初、キハ29にはこの角型が取り付けられていたらしく(Wikipediaの写真だとよく分かります)、最近ではTOMIXの「アルプス・八ヶ岳」セットに含まれるキロ58にこのクーラーが採用されて製品化されたのも記憶に新しいところ。
これなら台座は要らないので、作業の省力化も兼ねています。

それから……


合わせて塗装をおこなったキハ41。
屋根の加工が残っていますが、こちらはまた別項にて。

キハ29・59形「ビバ・ウエスト」の製作 その4

2014年11月16日 22時40分03秒 | 鉄道模型/製作中-ビバ・ウエスト【完成】
前回はこちら
完全にほったらかしにしていた訳ではなく、少しず~つ進めていたのを記事に出来ていなかったので久々の紹介となってしまいました……。


下地の状態です。


側面行先表示とルーバーは金属パーツを使っています。
実はここまでは夏頃に出来ていました。(^^;

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以下、今月に入ってからの進捗です。


ピンク→ブルーの順番で帯を塗装していきます。
1mmマスキングテープが大いに役立ちました。


そして白を塗りましたが……帯が微妙に歪んでしまったので要修正です。(汗)
エーデル丹後やスーパー雷鳥、14系シュプール&リゾートなどにみられたJR西日本草創期の塗色です。元は全て国鉄型車両ですが、民営化に伴う再出発ということで明るくイメージアップを狙ったのでしょうかね。


窓枠を塗り忘れていた(塗り潰してしまった)ので、改めて青を塗装。


タッチアップが残っていますが、イメージ通りのカタチになってきました。


複製した前面(左)も違和感がありません。
手間はかかりましたが、一応の成功を収めたと言っても良いでしょう。

年内には屋根・床下類を整えて完成に持っていきたいところです。

キハ29・59形「ビバ・ウエスト」の製作 その3

2014年01月19日 21時37分30秒 | 鉄道模型/製作中-ビバ・ウエスト【完成】
製作中の「ビバ・ウエスト」ですが、Web上の記事等をよく見ると、種車のキハ58・28形からの改造後はそれぞれキハ29・59形を名乗っていたらしく……。m(_ _)m
これに伴い、記事タイトルを変更の上、製作記事を続けていきます。申し訳ございません。

キハ58、キハ59、キロ59……JR草創期はそれこそジョイフルトレインが入り乱れていましたから、形式重複を避けるためにいろいろと考えられたのでしょうね。
この「ビバ・ウエスト」、やはり同時期に同地区で活躍していた「フェスタ」と似た側面を持ちながら、グリーン車扱いではないのがおもしろいところです。

さて、以前「おゆまる」で複製した前面ですが、いよいよ相方のキハ59に取り付けていきます。
その前に、種車となるKATO製キハ58のお面を取り外し。


パーティングラインに沿って慎重に切り出していきます。
このキハ58の前面、何かに使えそうだとは思っているのですが、如何せんKATO製なので顔が似ていません。
とはいえ、「おゆまる」の力を借りてパーツ単位での複製も出来るようになったことですし、一応取っておきます。


切断面を整形して、複製した前面を接着。あれ?


と思ったのは、オデコの寸法が微妙に足りなかったからで、該当部分にパテを盛り直し。
光硬化パテはヒケが発生しないので、おそらく型取り時の押し当て不足だったのでしょう。
とはいえ、これであまり労せずに同じ顔が出来たので、後は継ぎ目の修正と側面の改造を残すのみです。

キハ29・59形「ビバ・ウエスト」の製作 その2

2014年01月16日 22時01分02秒 | 鉄道模型/製作中-ビバ・ウエスト【完成】
本年初の模型記事です。
水面下で進めているものも幾つかあるのですが……別の機会にご紹介しましょう。

それでは、昨年より続くキハ58系「ビバ・ウエスト」の製作です。(その1はこちら)
今回は側面の加工がメインです。


実車写真を参考に側面窓を繋げていきます。


そのままでは窓回りにテーパーが残っているので、


定規を治具代わりにして、


テーパー部分に切り込みを入れて取り去っていきます。


上側も同様に。
窓柱は一箇所ずつ定規を当てて現物合わせで削っていきます。


テーパーを取り去って、窓を少し拡大したところ。
これで固定窓らしくなりました。


車端部は窓が縮小されているので、合わせて埋めておきます。


未加工のキハ58と比較。
この時点で原型を残しているのはドア部分のみ。単純そうに見えて、なかなかの大改造です。

おゆまるで複製に挑戦&キハ59・29形「ビバ・ウエスト」の製作 その1

2013年11月27日 00時41分04秒 | 鉄道模型/製作中-ビバ・ウエスト【完成】
以前から書き溜めていたものをようやく公開。(^^;
またまた、手を広げます。

新たな試み。
近所のダイソーでこんなものを買ってきました。


模型界で評判の「おゆまる」です。
お湯で温めると柔らかくなる透明な粘土で、本来はこれを付属の型に当てはめて遊ぶといったものですが、
この性質を利用して、たとえば模型のパーツを押し込んで型取りし、そこにパテを充填すると複製が容易に出来るというものです。
従来、模型パーツの複製についてはレジンキャスト等の大掛かりな準備が必要でしたが、このおゆまるによる複製方法の発見は革命的といっても良く、お陰で鉄道模型製作における複製は敷居が大幅に下がりました。

モノは100均ですから、とりあえず2つを購入。
今回はいきなり(?)前面の複製に挑戦してみることにしました。


複製のネタはこちら。
1989年から1999年まで広島・山口界隈を中心に活躍したキハ58系改造JTの「ビバ・ウエスト」です。
種車は以前に譲ってもらったKATOのキハ56タイプで、特に何も考えず勢いだけで作りかけていたのですが、
例によって2両を同時並行で製作しなかったため、1両のみが形になった段階で行き詰っていたところでした。
並べることはないにしても、同じ前面ならばディテールは揃っていた方がいいですからね。

その前に、複製に備えていま一度前面の手直しを。


光硬化パテを盛りつけます。


硬化させてから研磨。
この状態で複製します。


余っていた車両ケースに沸騰したお湯を張って、


おゆまるを沈めます。
2分ほどで柔らかくなるそうなので、ピンセットで突きながら様子を見ます。


軟化してきました。


引き上げて、手で適当にこねます。
このとき、空気が入らないようにするのがコツです。


前面を押し付けます。


型が出来ました。
パッと見はいい感じです。


早速、型に光硬化パテを塗りつけていきます。
一度に塗ると硬化しないので、まずは薄く盛りつけて硬化させます。


硬化した様子。
光源は手軽にiPhoneの懐中電灯アプリを使用しています。


再び盛り付けます。


また硬化を待って、余計な部分をデザインナイフで切り取ります。
おゆまるとパテが癒着しないか心配でしたが、硬化したパテは少しナイフを入れるだけでパリッと簡単に剥がれていきました。


整えたところ。


取り出し。
案の定バリや欠けは見られましたが、きちんと複製出来ています。
前照灯と愛称幕部分が埋まってしまったのが残念ですが。(--)

後は、これをひたすら整形していく作業になりますが、
複製した前面が少し分厚かったようで、途中で上下がパキッ! と割れてしまったため、作り直し。
パテを盛りすぎた&型が深すぎたこともあるようです。


同じ型を用いて、今度はパテを薄めに充填。
乾燥後に再度盛ることはせず、この一回だけで済ませます。


取り出し。
途中の工程は一回目と同じです。今度は良さそうですね。


整形。
色合いといい欠け具合といい、チーズのようです。


厚みもちょうどいい感じです。
ちょうど種車のパーティングライン辺りで接合出来るでしょうか。


欠けている部分は分かりやすいように溶きパテで補填。
乾燥するまでしばらく置いておきます。

今回は最初にパテを盛りすぎるというミスはあったものの、おゆまるを用いた複製は思った以上に効率的で、自作の幅を広げてくれそうです。
停滞していた他の仕掛品が復活する日も近いかも……?