京阪260形をスケール通りに製作する その2

2013年05月28日 15時52分34秒 | 鉄道模型/製作中-京阪260形【休止】

前回、スケール通りに修正したパーツを、車体に薄くモールドされている塗り分け線を目印として箱型に組み立てていきます。
組み立てに関しては概ねセオリー通りではありますが、前面はいったん三分割してありますので、歪まないように組み立てていきます。
この時点で鉄コレの350形と並べても大きさに違和感はなく、京阪小型車特有の幅狭車体のイメージが掴めてきました。


続いて、側板の上辺を若干削っていきます。
ここではヤスリスティックの600番を使用しました。


そして0.5mmプラ板を切り出した天井板兼雨樋を貼り付け。強度確保の意味合いもありますが、


下手な図を書いて表すと、このような狙いがあります。
先ほど側板を削り込んだことで上端が斜めに落ち込んでいるため、天井板を貼り付けることでそれが自動的に雨樋も兼ねるという仕組みです。


ペアとなる280の種車、600形の妻面との比較。
幅はバッチリです。


オデコの部分にも天井板を貼り付け、妻面に合わせて整形していきます。
箱型に組み立てた際、前面と妻面の高さに若干のズレが生じてしまいましたが(1・2枚目の写真でも少し分かります)、ここで修正しておきます。


天井板兼雨樋を貼り付けたことで、高さ・幅共に鉄コレとほぼ同一サイズに揃えることが出来ました。
こうして見るとモールドのオーバースケールさが目立ちますが、それが却って実車の武骨さを引き立てているようでもあります。(モノは言い様)
前面の雨樋はこれからオデコの修正やヘッドライトの設置も絡んでくるので、最後に塗装で段を付けるなりして表現することにしましょう。

最後に屋根を貼り付けていきます。


キットの屋根板はもちろん側板との「糊代」となるリブが付いていますが、天井板を貼り付けたおかげでそれが意味を成さなくなってしまったため、一気に切り落とした後、適宜両肩を幅詰めして貼り付けます。
更に両端には前回切り離したオデコ部分を再接着し、後はひたすら屋根を整形するのみ。元々のカタチは良いキットなので、意外にもあっさりと正規スケール化が進んでいます。

京阪260形をスケール通りに製作する その1

2013年05月26日 01時53分00秒 | 鉄道模型/製作中-京阪260形【休止】

前回紹介した京阪600形「けいおん!」ラッピング車のキット。
アニメ或いは映画「けいおん!」について正直に申し上げますと、それ自体は一度も見たことがないのですが、作品中にも登場した北近畿タンゴ鉄道や叡山電鉄といった「聖地」を以前からよく訪れていた身としては気になる存在ではあり、友人によって、或いは大学の授業等でその評判も幾度か耳にする機会があり、内容はもとより、映像作品としても同作品が十分に優れたものであることは承知しているつもりです。
そして、600形にラッピングが施されていた当時も現地を訪れることこそしませんでしたが、プラッツから鳴り物入りで同キットが発売された時に「今更ながら」実車への興味が再燃し、この派手なラッピングを模型で再現出来るとなれば、キットとしての製作が楽しめるのはもちろんのこと、そのクライマックスとなるデカール貼りなどにおいては自らの技量も確かめることが出来、これは大変楽しめる(紙一重で苦しむことになりますが)のではないかと思いまして…。
そこで、「いつ作るか? 今でしょ!」ではないですが(笑)、しばらくは店頭でパッケージを眺めるばかりであったものの、鉄コレ17弾が発売されたこの機会に思い切って製作に踏み切ることといたしました。
以上、弁解終わり。(^^;

さて、キットの内容は、以前から発売されていたGM製のキットに販売元のプラッツが追加パーツとデカールを付属させ、パッケージと違わず「けいおん!」ラッピング車が製作出来るようになっています。
GMキットの部分自体は従来と全く変更点が無いので、おまけパーツとして500形や600形1次車の前面が付属し、260形の1両が製作出来るようになっています。
つまりはデカールを無視してそれらを製作することも十分可能であるわけです。キットはデカール込みでも比較的安価であるため、品薄となっているGMの京阪600形を容易に手に入れようと思えばこの製品を買うのも一つの手でしょう。

そして、この従来のGMキットと変わらない構成が私にとっては大変都合が良く、まずはこの260形の部品を用いて、

・267→260形のうち片開扉で製造された最後の車両、キット由来の260形おまけパーツを用いて製作
・280→後期260形にみられる両開扉の車両、余剰となっている鉄コレ600形2次車を改造(前面付け替え)して製作

…なんてことを目論んでいるわけで、京津線地上区間で最後まで残った編成の一つである267(片開)と280(両開)による魅惑のペアを「スケール通りに」再現したいと思っています。
「スケール通りに」というのがポイントで、もはや決定版と言える鉄コレが出た以上キットを素組みするのはどうも抵抗があるのと、旧い水準のGMキットがどこまで現代水準に追いつけるのか、自らの手で確かめてみたいという理由です。

それでは、キットから260形の部品を切り離し、並べてみます。


プロポーションは非常に良い感じです。
これ単体で楽しむならば素組でも何ら問題は無いでしょう。

しかし、現代水準の鉄コレの350形と比較してみると…


窓の位置で合わせてみると、やはりオーバースケールです。
幸いにも全長と窓の大きさは両車でほぼ一致しているので、側板に関しては上下をカットするだけで簡単にクリア出来そうです。


前面も一回り大きくなっています。窓の大きさは大体同じです。
今回の267も280も幌枠は撤去するので、前面を三分割して調整した後、再構築すれば何とかなりそうです。


もちろん屋根も幅広となっています。
細かく彫刻されているモールドは生かしたいので、簡単に両脇を削ることで対応したいと思います。

さっそく製作に入っていきましょう。


鉄コレに合わせて上下をカットした側板(上)。


前面は当初考えていた通り、幌枠を削った後、雨樋をラインにオデコの部分を切り離し、三分割したのち再構築をしました。
ライトや標識掛けなど、拘るならば徹底的に金属部品に置き換える手もありますが、今回は極力キットを生かすつもりでモールドの類はそのまま、「引き算」の加工のみで製作していきたいと思います。

GMキットを鉄コレに合わせてスケール通りに組むことが出来るか、もちろん鉄コレというお手本があるからこそ可能である試みであるわけですが、この「試み」が上手くいけば、今度は同様に600形2次車をスケール通りに加工して組んだ上、「けいおん!」ラッピングを施したいと思っています。

京阪小型車たち

2013年05月24日 01時03分00秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
先日、いよいよ満を持して発売となった鉄道コレクション17弾。
なかでも現役の京阪600形2次車、そして意外なラインナップとして単行の350形が含まれていたということで、発売直後に訪れた幾つかの量販店ではほんの数日で姿を消してしまうという人気ぶりでした。
私はと言うと、箱買いこそしなかったものの、やはり気になって通常の「ブラインド買い」で6個ほど買ったところ…


京阪車としては、600形2次車(偶数車)と350形が当たりました。(他は琴電2両、箱根登山1両、京福1両)
350形はそのまま楽しめるとして、600形はもう1両ないとどうにもなりません。
今のところこれ以上買い揃えるつもりはないので、前面を付け替えて260形辺りに「先祖帰り」させるのも楽しそうだな…と思っています。

そして、この600形製品化を受け、京阪電鉄からも「事業者限定モデル」として600形「1次車」、それも大津線100周年記念塗装の特急色が異例の3度に亘って発売されるという出来事も。
600形といえば個人的には平面顔の1次車が好みなので、こちらも中書島駅に赴いて買ってきました。
流石に以前の80形よりは落ち着いた人出だろう、と当日はバスでゆったりと30分前に到着したところ、列すらも出来ておらず拍子抜け。
おまけに当初予定されていた10時よりも早く販売がスタートしており、待ち合わせていた友人Mと合流の後、程なくして製品を手にすることが出来たのでした。
この600形1次車特急色ですが、2次車との違いを踏まえた作り分けがきちんとなされている一方で、やはり実車が1編成しか存在しないことや、GW中のニコニコ超会議、そして浜大津駅で既に販売されたこともあって、後日となった駅売り分の売れ行きはあまり芳しいものではなく、一部の駅では(おそらく中書島も例に漏れず)、夕方~翌日辺りまで売れ残っていたようです。


というわけで、複数買いも特に躊躇われる雰囲気ではなかったため、2編成を導入しました。
塗装の出来が良い編成(左)は文字通り「コレクション」に留めるとして、右の編成は一般色に塗り替える予定です。
細かなディテールを観察していくと、前面はもちろん、妻面の雨樋などで2次車との違いがきちんと作り分けられていて感心です。これが一昔前なら部品共通化が図られてきっと前面のみの違いに留められていたのかもしれませんが、昨今はユーザーの目が肥えていますから(笑)、こうした部分こそきちんとした差異を見せつけることが求められているのでしょう。


それに合わせて、以前手に入れた80形もようやく動力化の運びとなりました。
実のところは、600形用の動力(TM-20)が軒並み売り切れていたので、止む無く80形を先に施工したというかたちになりますが、せめて1編成ぐらいは自走出来るようにしておきたいですからね。


裏から見るとこのように手抜き感いっぱいですが(笑)、路面電車用の動力と製品の床板を切り継いであります。床下機器はウエイトに干渉する部分を削り込んで貼り付けました。
動力関係の加工(特に切り継ぎなどの走りに関わる部分)はあまり得意ではないのですが、試走したところ平坦線であれば快調に走ってくれましたので、一応は成功したと言っても差し支えないようです。


そうして俄かに活気づいてきた京阪小型車グループ。
これに加えてBトレの800形も持っているのですが、ここまで来るとやはり専用のレイアウトを拵えて、80形を中心とした地上時代の京津線、心象風景の一つでもある三条通界隈を再現したくなります。
そんなことをしていると、同じ京阪グループである叡電や嵐電、果ては京都市電まで「芋づる式」に増えてしまいそうですが…。
今年残りの目標としては、これまで製作を続けてきた気動車関連は一旦お休みして、これまであまり縁の無かった電車、とりわけ私鉄車両の製作も進めていきたいと思います。(あくまで予定)


いったん深みに嵌るとなかなか抜けられず、このようなモノまで買ってしまいました。
このキットを中心とした京阪小型車の製作構想は、また次回にでも…。

続続続 キハ189系の製作【完成】

2013年05月22日 11時37分13秒 | 鉄道模型/製作中-キハ189系【完成】
今日でブログ開設から3000日、だそうです。
その記念というわけではありませんが、キハ189系製作に関する最後の記事を。

前回の続きです。
製作もいよいよ大詰め、細々したドレスアップが中心となります。


完成した動力車の床下機器を塗装して、両面テープで動力ユニットに貼り付けていきます。



車体を載せてみた様子。
室内に鎮座するウエイトは黒塗りしました。鉄コレ動力を使用したことで室内は犠牲になってしまいましたが、床下は3両とも同じ質感で再現することが出来ました。気動車は床下が命ですから、これでも良いでしょう。
そういう意味ではマイクロエース製品のモーターカバーはどうにも納得がいきません。せめてもう少し立体感が欲しいところでありますが、そこを創意工夫によって他車からパーツを切り貼りするなど、手を動かして完成品のリアリティを追求していくのもまた一興です。


話が逸れましたが、次は紙をコの字型に折って、エンジンの基部を簡単に作っていきます。
本来使うべきは黒画用紙ですが、生憎手元に無かったのでピンク画用紙を黒塗りして再現することに。


このように床下機器の両端に貼り付けると、


エンジン周りがくっきりして、床下全体にも重量感が出ました。
2枚目の写真と見比べると一目瞭然です。逆に言えばエンジン周りを手抜きで作るとそれが目立ってしまうということですから、面倒でもきちんと作っておいて正解でした。


それから行先表示を貼り付けていきます。
ジオマトリックスのキハ181/187/189系用ステッカーを切り出し、1mmプラ板に貼り付けてはめ込み、裏側から微量の瞬着を垂らして固定しました。
このステッカー、既製品としてある2形式に使えるだけではなく、製品化されていないキハ189系の分も含まれていて(きっと先を見越したのでしょう)、今回の製作では非常に都合が良いものとなりました。


窓ガラスも貼り付けていきます。
GMキット付属の透明プラ板を用いて、前面と乗務員扉の窓は嵌め込み、側窓は普通に内側から貼り付けました。
実車の前面窓はRが付いた曲面ガラスですが、残念ながらココは技量が追い付かずL字型となりました。透明プラ板を折り曲げたとき特有の「白い筋」が付いてしまったのが残念です。いずれプラ材を削りだしてきちんとしたものを作った方が良いかもしれません。カタチは出来てもそれ相応の窓を嵌めないと全体の出来が左右されてきますから、ここは今後の課題としたいところです。


両先頭車の室内は座席も製作。こちらも画用紙を切り出していきます。
実車は姫路での方転や、カニシーズンにおけるグループ客の利用も多いことから、座席はところどころ向きを違えておきました。単純作業ながら楽しかったです。
かつてキハ181系時代は自由席が2両あり、姫路で向きが変わるついでに座席をボックス化して広々と占有が出来たものですが、キハ189系化によって自由席車が原則1両となった現在、シーズンオフであってもそれは容易なものかどうか、ちょっと気になるところです。


座席が完成した様子。
車内の仕切りもプラ板で簡単に作っておきました。こうして見ると両先頭車で定員が随分と違いますね。


車体を載せると、このように見えます。
それなりに、特急車らしい雰囲気は出せたのではないかと…。

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製作は以上で終わりです。
キハ189系特急「はまかぜ」3両編成、いよいよ完成です。


キハ189-0(右)とキハ189-1000(左)の並び。
実際に作ってみて分かったのですが、先代キハ181系の意匠を踏まえているせいか、思った以上に複雑な造形であることを実感しました。
そのためにワイパーの台座などオミットした箇所もあり、前面に関しては「あっさり」仕上げることを目標としました。反面、225系のスカートを流用してしまったために、スノープロ―が取り付けられないという致命的欠点も抱えてしまっていますが…。(^^;
今回は一旦これで完成としますが、後々何とかトライしてみたいところでもあります。


大阪・鳥取方先頭車、キハ189-0。
指定席車です。いちばん左の客室窓は多目的室となっています。


中間車、キハ188(M)。
指定席車です。2・5号では自由席車として開放されます。


姫路方先頭車、キハ189-1000。
自由席車です。いちばん定員を多くとってあります。


製作期間は1年半。何度か途中休工を挟んだものの、メーカーからの製品化発表前に完成することが出来ました。(もちろん、製品が発売された暁には導入予定です)
今回は「GM157系キットを素材としてどこまでキハ189系に近付けるか」という単純な思いつきによって製作を始めてみたものの、元々キットがオーバースケールであることや、生産ロットの違う部品を切り継いだせいで車体の歪みが生じるといった、キット特有の問題で苦労することもありました。
しかしながら、床下や室内は自作に拘ったこともあって、製作費はかなりリーズナブルに抑えられたのではないかと思います。そこが最大の強みでもあり、結果的に、以前からやりたかったことが純粋に楽しめた製作となりました。
相変わらずの魔改造ではありますが、実際に完成を迎えると我ながら感慨深いもので、いざ製作を終えてしまうと一抹の寂しささえ漂います。こんな気持ちになったのは初めてですが、曲りなりにも今製作でついた「自信」こそが次回作へのモチベーション向上に繋がっていくことは確かなことであり、培ったノウハウ、なんて言い方は幾分大袈裟ですが、生かせることは今後にも積極的に生かし、その上でまた新たな試みにも挑戦していきたいと思っています。

アカデミック・ウィーク

2013年05月20日 03時36分19秒 | 日記
また1週間空いてしまいました…。
書くことはたくさんあるので、ざっと先週を振り返ってみます。

・15日(水)

言わずと知れた三大祭の一つ、葵祭がおこなわれました。
昨年はアルバイトを申し込んでいたものの、雨で翌日に順延→都合がつかず友人に代理を依頼ということになってしまい、今年も結局申し込みはしませんでした。(例年3月末~4月初めに受付があるものの、その時点では新年度の予定が全く不透明なため)
しかし今年は一眼レフを持っているので、ゼミの前に左京区の一本松バス停付近で見物、撮影してきました。




当日の下鴨本通は北行車線が路頭の儀(巡行)、南行車線がバス専用道路となっており、初夏を感じる陽気の下、バスが列を追い抜く光景が幾度となく展開されました。
伝統的な祭礼行事の真横をいつものようにバスが通り抜けていく様子はやはり異質に映るのかもしれませんが、これも生活のなかに祭礼行事が根付いている京都ならでは。






斎王代さんです。
言われてみれば、葵祭ほど静かなお祭りもあまりないのではないでしょうか。
「京都の祭は音がない」というのは私も他府県の人に言われて初めて気付いたのですが、特に今まで違和感を覚えることもなく、お祭りというのは静かに巡行を眺めるものだと思ってきました。
これは全くの私見ですが、音が無いのは単に「雅だから」といったような言葉で片付けられるようなものではなく、そこには「静かなる昂揚」があるのだと思います。老いも若きも、体を動かさずとも、町衆のみんなが楽しむことが出来る。
おそらく成り立ちから丁寧に調べていけばそんなことはないのかもしれませんが、そういった京都人の精神的側面こそが今日の「京都らしさ」を形作っているのは確かなことです。
こうした「内からの目線による京都論」というのは諸刃の剣となる危険性も孕んでいるのですが、此処に居る限りは、常にそれらと向き合っていかなければなりません。
私の宿命でもあります。

・16日(木)

この日は研究会まで時間が出来たので、大河ドラマ「八重の桜」でも何度か登場した岩倉具視幽棲旧宅を訪問しようと思ったのですが、道中のバス車内でスマホ片手に詳細を調べていると、何と今月末まで閉館の由。(番組の紀行案内でも触れられていたようですが、すっかり見落としていました)
ならばと二軒茶屋まで足を延ばし、叡電の撮影と洒落込んだのでした。


洛北の市街地を抜けた叡電は、ここ二軒茶屋から鞍馬に向けてぐんぐん登っていきます。
その趣たるやまるで山岳鉄道。生憎天気は曇りでしたが、「こもれび号」が装いも爽やかに、レールを軋ませながら新緑の山々に分け入っていきました。


駅の南では、ちょうど田植えのシーズンということもあって、水鏡写真を楽しむことが出来ました。
流し撮りはたびたび挑戦するのですが、まだまだ運任せのところがあります。

・18日(土)

光華女子大学でおこなわれた「光華講座」に参加してきました。
今回はテレビでおなじみ、評論家の宮崎哲弥氏が「現代社会・信仰・仏教学」という題で講演をされるということで、無料・参加自由とあれば行かないわけにはいきません。
会場は案の定賑わっていて(学長の挨拶曰く、これほどの人出は講座始まって以来のことだそう)、いつもの政治・経済の話題は一切なく、氏が本来専門とされる仏教学をメインとしてお話が進んでいきました。
仏教については学部時代に宗教学の授業を半期受けたのみで、用語などについてはしばしば難解なところもあったのですが、やはり仏教は現代社会に蔓延する様々な問題を解決する鍵となるそうです。
本来であればその授業のノートを少しでも見返してから行けばまた深く理解が出来たのかもしれませんが、こうしたお話を契機として、教養として仏教の思想を身に付けていくのも良いかもしれない、と思いを新たにしたのでした。

・19日(日)


龍谷大学創立記念降誕祭に行ってきました。
昨日は光華、今日は龍谷と、いよいよ自分が何者か分からなくなりそうです。(^^;


(許可を得て撮影)
茶道部のお茶会「釣寂会」にお邪魔いたしました。
こちらは藪内流ということで、お点前の方は初めて拝見したのですが、私がふだん習っている裏千家とは異なる武家由来の点前はどれをとっても驚きの連続。
率直な感想だと「スタイリッシュ!」の一言なのですが、所作の一つひとつに武家の文化がしっかりと根付いていることが初見でも十分に伝わってきました。
また、お稽古で使っている数寄屋袋(懐紙や帛紗を入れておくバッグ)を持参していたので、待合では部員の方に声をかけられることもあり、おかげでたくさんお話をすることが出来ました。
私もお茶を習い始めて4年半、ようやく満足にお茶会を楽しめるようになってきた気がしますが、予め知識をつけておくことはもちろんのこと、知ろうとする姿勢がないと楽しめない世界ですから、今回の機会を一つの良い刺激として、また精進していきたいところです。
ほんとうに、お茶が結んでくれた縁に感謝です。


帰りはタイミングが合ったので京都駅まで南5系統に乗車しましたが…やって来たのは94年式・丸目ライトの6039号車!
市バスでも最古参の部類に入る車です。南5系統は京都駅~竹田駅という、明らかに近鉄が優勢な区間を結んでいるものの、龍谷大学・伏見稲荷大社・東福寺を通り、一日乗車券が使えることもあるせいか、赤字路線の多い南ブロックのなかでは比較的健闘中。(奈良線が事故等で不通の際は大混雑するそう)
そのせいか近年は大型車の充当も増えていますが、この古参車と出会えるとは思ってもいませんでした。
94年というと、私が幼稚園への通園をキッカケに市バスに親しみはじめた頃ですから、その頃から変わらず都大路を駆け抜けているということになります。
相次ぐハイブリッド車の導入でツーステ車が急速に姿を消している現在、紅いハイバックシートの並ぶ車内は貴重なもの。今となっては懐かしささえ漂いますが、雨の降る中、京都駅まで15分ほどのミニトリップを満喫したのでした。
おそらく今年度中で見納めでしょうから、機会を見つけた折には積極的に記録していきたいものです。

続続 キハ189系の製作

2013年05月13日 22時28分50秒 | 鉄道模型/製作中-キハ189系【完成】
※まだ完成しません。(^^;

相も変わらずのキハ189系です。
ほんとうは鉄コレ17弾関連についても書きたいのですが、熱が冷めないうちにキハ189系を続行します。
思いの外、車体以外の加工(屋根・床下など)で時間を取られるものですね。

今回は動力車となるキハ188がメインです。


動力は鉄コレの20.5m級動力を使用します。
そのままでは幅が狭くて車体にフィットしないので、0.5mmプラ板を貼り付けて幅を広げます。
自作車両に鉄コレ動力を入れるときにはお決まりの加工ですね。


そして、車体内側には1mmプラ板で作ったツメを貼り付けます。


車体を載せて仮組み。
前々回、車高を下げたトレーラー車(右)とも高さがバッチリ揃っています。
欲を言えば、連結面間隔はもう少し狭めたかったところではありますが…。


床下機器はトレーラー車と違って直付け出来ないので、帯状に切った0.5mmプラ板をベースにして植えていきます。
もちろん、この時点でベースは接着していません。


GMキットの床下機器パーツを再現するように、割り箸と爪楊枝で作った機器を植えていきます。
床下機器の削り出しも3両目ともなれば慣れたもので、けっこう早く進みます。


時々、仮組みしながら様子を見ていきます。
ウエイトは黒塗りした方が良さそうですね。

GW顛末記

2013年05月10日 02時12分48秒 | 日記
ゴールデンウィークも明けていよいよ初夏の様相。
もう来週には葵祭が迫っています。そして祇園祭まで2ヶ月を切りました。
例年5月は何となく苦手なのですが(笑)、今後を乗り切るために、連休を簡単に振り返ってみます。

・3日
みやこめっせで開催された古本まつりに行きました。
ここの古本まつりは例年「京都コーナー」が設けられているせいか、大学で見覚えのある先生方もちらほらと…。
屋内売りなので高めの本が中心でしたが(そのぶん状態は良い)、川端康成『古都』の単行本(8刷)を見つけたので買いました。
単行本は口絵に東山魁夷の「冬の花」が描かれているのが特徴で、ささやかながらも物語の世界を構成する大切な要素の一つ。学部時代に講義でも何度か扱われたので、手持ちの文庫本に加え、この機会に単行本が欲しいと思っていたところ、今回良いタイミングで出会えたのです。
この本もまた、作品に描かれた「変わりゆく京都」の中を渡り歩いてきた生き証人。折をみてページを開き、昭和36年当時、川端の見た高度成長期の京都にタイムスリップしてみたいと思います。

・4日
就職で地元に帰っていった人と再会。
とりあえず人の少なそうな場所を案内したのですが…


左京区は吉田山にあるカフェ「茂庵」。
11時半の開店から20分ほどしか経っていないものの、既に満席で40分ほど待たされました。
山の上にあるのでアクセスには少々難アリなのですが、いわゆる穴場も紹介されれば人気スポットと化してしまうようです。
しかし、せっかく登ってきたからにはここで食べることを諦めるわけにはいかず…。


昼食の後、デザートまで頼みました。
おいしそうに撮るのは、なかなか難しいです。




それから、北白川の疎水沿いにある駒井家住宅へ。
ここは昭和初期に建てられたヴォーリズ建築で、GWと言えどもここは人もまばらでした。
随所に見られる当時のこだわりを探しながら、すっかり住人気分を満喫させていただきました。

・5日
この日もみやこめっせへ。
3日に思いの外お金を遣ってしまったので控えるつもりだったのですが、それでも古本は定価より安いというだけでついつい手が伸びてしまうもの。くまなく周って本を「厳選」した後、やっぱり5冊ほど買ってしまいました。


それから京都駅で友人と合流し、ヨドバシでPCを物色した後、イノダコーヒーで休憩。
最近は2日に1回のペースでどこかしらの喫茶店に行っているので、このブログも食べログ化を検討しても良いかもしれません。(しませんけど)

・6日
木屋町にある元・立誠小学校シアターで上映中の映画「太秦ヤコペッティ」を観に行きました。




元・立誠小は日本でもトップクラスの「古い学校」ですが(明治2年創立)、木造校舎のようないわゆるノスタルジックさを感じるものではなく、廊下や階段、教室どこをとっても現在に十分に通用する洗練された空間。東京奠都後の京都を文化の都として再び繁栄させようとした教育先進都市・京都の気概が見て取れます。
現在もグランドは下京区にある高倉小の第二グランドとして利用されているそうで、これが木屋町の風俗街化を辛うじて食い止めている要因の一つにもなっています。(学校施設の周囲には出店できないため)
そんな学校の中で映画が見られるというのもまた新鮮で、手作り感溢れるシアターには無印○品で売っていそうなクッションが階段状に並べられていて、外の喧騒と隔絶された中で落ち着いて映画を楽しむことが出来ました。
今後も引き続きいろいろな映画が上映されるそうで、また足を運んでみたいと思います。

続 キハ189系の製作

2013年05月02日 01時26分55秒 | 鉄道模型/製作中-キハ189系【完成】
5月2日。
今年も忌野清志郎さんの命日がやって来ました。
音楽でも小説でも、作者が死んでもなお受容され続けるモノというのは本当にすごいと思います。
まだ生きているということですから。

そして、来週はゼミ発表だというのに変わらずキハ189系の製作です。
初回は卒論発表なので「素材」は既に出来ているわけですが、なにぶん他専攻の出身なので基本がなっていません。(先月は特にそれを痛感した)
これから頑張って「型」を身に付けていきたいものです。

というわけで、前回のクーラーに続いては、端っこにある屋根上の機器(名称分からず…)を作っていきます。
いろいろと写真を見比べたのですが、キハ187系のものとも微妙に形状が異なるようです。


103系や113系でおなじみAU75型クーラーを写真のように切り詰めます。


表面に紙を貼り付けます。接着は両面テープ。


機器には溝が切られているので、帯状に切った紙を貼り付けることで表現していきます。接着は瞬間接着剤。
車両によって機器の大きさが異なるので2種類を作り分けます。


貼り付け、乾燥させたら紙ヤスリ600番→800番で研磨します。
何処となく色や形が海岸の岩によくへばりついているヒザラガイを想起させます。


塗装して貼り付け。
少し傷が残ってしまいましたが、カタチとしてはこれで満足です。
以上で屋根上は完成しました。


片方の先頭車のみクリアーで保護塗装してみました。銀色が落ち着いていい感じです。
黒塗りしていた前面窓の縁も調色したダークグレーで塗り直し。連結器(ダミーカプラー)も取り付け、台車も実車に近くなるように追加工。






あらゆる角度から。
だいぶ、良くなってきたのではないでしょうか…?