【単発】287系・289系福知山車のお気楽製作

2020年05月23日 16時18分45秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
いろいろ飛び越しての単発記事です。(笑)
「製作」と銘打ってはいますが、帯を貼り替えるだけのお気楽お手軽加工。馴染みのある特急2車種を仕立てます。


種車は少し前に手に入れたKATO製683系「しらさぎ」と、TOMIX製287系「くろしお」。
683系は289系に、287系「くろしお」は「こうのとり」に化かします。どちらも既製品がありますが、特に287系「こうのとり」は長らく再生産がなく品薄状態。反対に「くろしお」はダダ余りしているので、これを格安で入手しました。


先立って表示類を貼り付けておきます。
愛称表示はジオマトリックス製を、行先表示は適当なものがなかったのでKATOの221系用から「京都」をチョイス。


続いて、京神模型製の帯インレタを元の帯の上に貼り付けていきます。
「しらさぎ」帯の上に貼る場合、通常の細帯では幅がやや足りないので太帯を選びました。

と言うのも、289系は編成で帯の太さが異なり、


17/11/25 クロ288-2010? 島本~高槻
こちらは287系と同様の細帯ですが、


17/11/25 クロ288-2011 島本~高槻
一部の編成は、このように帯がやや太めになっています。細帯では塗装が伴うところ、太帯であればインレタを貼るだけなので好都合というわけです。
帯インレタは初めてだったのですが、位置決めさえ気をつければ特に問題はなく、通常のインレタを貼る要領とまったく同じでした。


何となく残しておきたい「しらさぎ」ロゴですが、


マスクインレタを利用して塗り潰しました。
実車同様に浮き上がるのがお気に入りです。北近畿系統の特急もロゴマークが欲しいところですが、愛称が多いことと、「くろしお」編成が代走することもありますから、汎用性を持たせる意味合いもあるのでしょう。


車番も289系に貼り替えます。
現在は交流機器の撤去や半室グリーン車化がされていますが、今回は車体を触らないお手軽改造なのでグリーン車は「クロ288」としておきます。


16/11/27 クロ288-2011ほか 大阪
先の画像にも出ていますが、プロトタイプは実見したことのあるFG411編成としました。

また、細かいところとしては、


パンタ付きのサハ288には車いす対応席があるので、ピクトグラムのインレタ(TOMIX製225系の余り)をドア脇に貼り付け。
「一部指定席」を示す黄緑色の表示はGMのステッカーから切り出しました。それらしく見えれば十分です。
交流機器の色差しをしておきたいですね。


15/11/02 サハ288-2203 丹波口(当時)~京都
実車はこのような感じ。こちらも太帯のFG403編成です。

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続いて287系です。
「くろしお」Bセットを種車にしたモノクラス3連の付属編成を仕立てます。そのままだと「まほろば」として走らせることもできるのですが、


片側はこれまたジオマト製ステッカーを用いて「まいづる」「東舞鶴」、


もう片側は「こうのとり」「福知山」として、北近畿特急になってもらいます(行先表示はいずれも223系用を流用)。


18/06/17 高槻~島本(大阪北部地震前日)
3連のモノクラス「こうのとり」を初めて見たときは驚きましたが、かつて「タンゴエクスプローラー」のスジだったことを知ると腑に落ちました。


前述の通り、287系と289系の一部の編成では帯の太さが異なるので、細帯のインレタ(左)を用意。


こちらも位置決めして貼り付けていきます。バーニッシャーでもあればよいのですが、ひたすら爪楊枝でこすりました。(笑)


あっという間に見慣れた287系に。
帯一本とは言え、かなり印象が変わります。

また、スカートに黒が回っていない部分があったので、


軽くタッチアップしておきました。
左が修正前、右が修正後。


あっという間に3両とも福知山車になりました。
厳密にはクモハがWパンタなのですが、冬季以外は上げない(目立たない)のでヨシとしておきます。


かくして手元に現れた北近畿の特急車。
ヘッドマークやロゴマークは廃され、登場当初は没個性的な印象がありましたが、乗ってみるときれいで快適そのもの、「こうのとり」の愛称も定着し、683系譲りの車体にダークレッドの帯はなかなかどうして似合っています。その後、北陸特急からの転用で289系が登場、後天的改造によってバリエーションも生じることとなり、趣味的にもおもしろい対象となりました。
またいつの日か、特急に揺られて城崎温泉に行けることを願って――。

【単発】GMマニ44の製作

2020年04月02日 00時30分03秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
新年度になりました。
相変わらず先行きは不透明ですが、3月後半は在宅の時間が増えたので、ここぞとばかりに模型製作を進めていました。
晴耕雨読、ではないですが、あっちがダメならこっちでどうにかできるのが、この趣味のありがたさだと思います。

さて、こちらの記事でチラッと登場したマニ44の製作記事です。
思えば車両の製作記事は久々で、さかのぼると昨年の211系以来。今年はもう少し作りたいですね(並行していろいろ作っています)。

さて、マニ44と言えば荷物車でありながら貨物車然とした見た目が魅力的ですが、国鉄からJRに承継された一部はジョイフルトレイン「ユーロライナー」に合わせたカラーを纏い「カートレイン名古屋」の乗用車積載車として活躍、さらに同列車の運行終了後は2両が「トロッコファミリー号」のオハフ17に改造のうえ旅客車化され、飯田線で余生を送るという流転の車歴を送っています。
模型ではKATOからの製品化が予定されていますが、長らくGMのキット(のちに完成品も発売)が主流でした。キットの方も完成品の発売に合わせて板状から一体型にマイナーチェンジされ(要は完成品の未塗装版ということでしょう)、それを含んだ「小荷物列車PartⅡ」セットが先日再生産されたことから購入。国鉄時代に見られた青の単色で簡単に済ませようと思っていたのですが、デカールを見つけたことから(後述)、ユーロカラーでの製作としました。


いきなりの完成画像です。(笑)
HMはGMストアでバラ売りしていたステッカーを使用。時期によって長方形の行灯と円形HMとの二種類があったようですが、円形の方が好みだったのでこちらをチョイス。名古屋城のしゃちほこがデザインされています。


側面の「カートレイン」表示もはGMのステッカーから。
実車写真を見る限りでは板状のものが貼り付けられていたようなので、ステッカーを台紙ごと両面テープで貼り付けています。
車番は紺色なのでTOMIXのキハ40(広島色)用インレタを流用。「マニ」表記は余剰のインレタから持ってきたので黒色となっていますが、遠目には問題ないでしょう。番号はのちに「トロッコファミリー号」に改造された2157・2158としています。
実車は4両編成以上が連なっていたようですが、うちでは有効長の都合でマニ2両+客車2両で走らせようと思います。


そして、ユーロカラーを再現するにあたってネックとなる側面の青帯ですが、これは偶然見つけた湘南電車のクモハ123用デカールで代用しました。無数の凸凹になじませるのが大変でしたが、マークフィットをたっぷりと馴染ませて時間をかけて貼り付けています。色味はGMの211系用(シティライナー)の方が似ていると思いますが、近年の再生産では付属しなくなったので入手が困難となっています。このため、少し明るいめの青となりましたが、軽快な印象は出せたかと思います。


これに合わせてTOMIXのユーロライナー(旧製品中古)も入線しました。連結させると塗装の違いはご覧の通りですが、車両同士がちぐはぐなのでそれほど気になりません。このユーロカラーの解釈も難しく、最新の製品であればベースの青みがかった白がきちんと再現されているようですが、あちらは1998年頃からのグレー床下となっているので、「カートレイン名古屋」の運行期間(90年代初頭)とは合わず、むしろこちらの方が好都合です。場合によっては原型原色の12系が挟まっていたこともあるようで、実車にとらわれず様々な組み合わせで楽しもうと思います。それでもやはり、ユーロカラーの牽引機は欲しいですね~。

GMキットから作る211系

2019年03月19日 23時13分28秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
先週末はJRグループのダイヤ改正。
近場では梅小路京都西駅が開業し、私も開業日の夜に訪れました。あの辺りは博物館や水族館が出来たといっても元々は広大な公園、今まで夜間は真っ暗だったのが、駅の灯りが生まれたことで非常に安心感がありました。
「Aシート」はしばらく様子見です。(笑)

さて、今日はそのダイヤ改正で激変した東日本の中央東線……を走る、普通列車のお話。

この記事の続きです。


GMキットから製作していた211系長ナノN314編成が完成しました。
製作期間は約1年1ヶ月ですが、放置期間はおそらく半年以上。最近は晴れの休日が少なかったこともあり、塗装にも時間を要しました。


久々の板キット組み立てです。


長野の211系は各所からの寄せ集めですが、出自によって幾らかの差異があり、N314編成の前面表示はクハは幕式、クモハはLED式となっています。これは高崎時代に中間に封じ込められていたもの(クハ)と、先頭に立っていたもの(クモハ)とによる差異だそうです。また、実車はそうではないのですが、何となく(?)クハの前面はサーフェイサーの灰色を残して日焼けさせてみました。


側面はあらかじめモールドされているスピーカーを削り、ドアボタンやルーバーを設置。この加工が面倒で放置していました。(笑)
帯は模型工房タブレットのステッカーを使用しています。前面にはやや厚みがあるのが難点ですが、側面はサイズ通り切り出すとビードの間にしっかりフィットします。


クハは窓を埋めてトイレタンクを設置。少し跡が残ってしまいましたね。また、板キットを組み立てるうえで側板と妻板の継ぎ目は避けられないことですが、211系のようなステンレス車だと仕上げが難しいので敢えてそのままにしています。


ベンチレータやクーラーはKATOのAssyパーツを使用。もちろんキットにも付属していますが、上から見る機会の多い模型ではより優れた製品に取り換えておきたいところです。


スカートも当初はキット付属のものを使用していましたが、タイミングよく強化スカートのAssyが発売されたので置き換え。
床板は例によってグレーを筆塗りした後、水色の画用紙を貼り付けてロングシートを再現しています。


運転台仕切りは車体側に貼り付け。現物合わせでの削り込みが必要でしたが、付けたくなるパーツですね。(笑)


M車のモハ210はKATO動力を使用して安定した走行を確保。前述の記事の通り、床下機器はキットのものを切り貼りしています。


一昨年の夏、「ML信州」から乗り継いで眠たい目をこすりながら眺めた木曽路はまさに「山のなか」。
先代115系がそうであったように、211系もまたどんな風景にも似合う車両だと思います。

ここ最近の模型の話

2019年02月11日 23時12分31秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
今年こそは更新回数を増やそうと思っていたものの、前回の更新から早くもひと月が経ち、寒さのせいもあってすっかり出不精になってしまいました。
旅行記も書き溜めているのですが、大学院生の頃より文章力が落ちていることを痛感するばかりです……。

さて、乗るにしても撮るにしても外に出なければいけない趣味ですから、年明けから出不精となってしまってからは専ら模型ばかりに注力しています。

まずは、昨年の今頃購入していたGMキットの211系。


面倒なルーバーやドアボタンの設置を終え、どうにかこうにか3両が下地塗装直前まで来ました。


長野色のN314編成になる予定です。実車は一昨年の夏、「ML信州」を利用して帰洛の折に松本~上松で乗車しました。先代115系から継承した爽やか長野色が似合っているのと、車窓から眺めた木曽路の山々が印象的だったので。


床下は既に出来上がっています。
スカートは現在の強化型とは形状が違いますが、とりあえずキットのものを流用。台車にはスノープローを取り付けました。機器は例によって並べ替えています。車体はほぼ素組みなので、資料と睨めっこしながらのこの辺りの工程が私にとっての「創る愉しみ」です。


M車はKATOのモハ210を中古で拾ってきましたが、床下は質感を揃えるべくキットのものを切り貼り。

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GMキットの211系は5両分入っているので、余った2両分はと言うと、


きちんと有効活用。(笑)裾を真っ直ぐにして乗務員扉を嵌め込み、四国の121系を製作中です。
マイクロや鉄コレの完成品攻勢が相次いだ現在となっては前時代的な製作方法ですが、中学生の頃に実車に接して以来、この方法で製作してみたかった車両。キット改造に拘り、屋根と床下は205系のバルクパーツを調達済みです。


実車は7200系への改造で形式消滅してしまいましたが、模型では見慣れた水色の帯に仕立てて「あの」乗り心地に思いを馳せることとしましょうか。

(この他、いろいろ製作再開しています。まとまった進捗があれば取り上げます~。)

【単発】キハ53 1旧岡山色

2017年09月18日 01時48分40秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
台風で潰れてしまった三連休。
仕掛中の車両を進めていきます。。。


表題通り、キハ53のトップナンバーを旧岡山色に仕立てました。
急行「砂丘」を撮っていらした方にはおなじみの車両かもしれませんね。キハ53と言えば21世紀まで生き残った小浜色には注目が集まりましたが、津山に居た数台はキハ120に置き換えられて90年代半ばには消えてしまったようです。

例によって中古で拾ってきたGMキットベースの前時代的な加工ですが、


栓受け・渡り板といった一部のパーツ置き換えと、1位側の窓埋めついでにGMキット特有のパーティングラインを消しています。

また、2エンジン車なので給水口を追設する必要があります。
ここは既に別の用途で切り刻まれたKATOのキハ28から流用しますが、裾が絞られているので、




角穴を開けて、


周辺を切り出して嵌め込みました。
少々のディテールの違いはありますが、ベースの青が暗いのでそれほど違和感はないだろうという算段です。

また、2枚目の画像にもありますが、前面の渡り板はキットそのままだと分厚いので、


トレジャーのパーツに置き換え、片方は倒した状態を再現してみました。
裏側から保持できるので破損の心配もなさそうで、変化をつけるにはもってこいですね。

塗装はサフを吹いた後、帯をGMの白3号で。


側面の帯は1mmと0,5mm、前面は2mmでマスキングしました。
画像では未施工ですが、前面から側面にかけて帯の太さが変わっていく箇所には斜めにテープを貼っておきます。
117系などにも同様の処理が見られますが、一種の流行だったのでしょうか?(笑)


青は手持ちのファルベ15号が紺色寄りの「いかにも」な事業用車の色だったので、京浜ブルーや白を数滴加えて調色。
北陸単色の青を作る過程と同じですが、あちらはもう少し明るめにしています。既に消滅してしまった塗装なのでWeb上の写真を見比べて判断するしかなく、ここは難しいところですね。


ドキドキの瞬間……!


まずまずの出来です。
前作の広島色とは異なり、全てイージーペインターで塗装したことで段差もなく、手すりもついでに塗り分けることが出来ました。(笑)


標記類は例によって寄せ集めです。
このテの車両は検査標記の位置が個体によって異なるのがおもしろいところですね。いまの車両は側面やスカートに記載されることが多いでしょうか。

窓ガラスを入れて屋根を嵌め込み、一気に完成へと持ち込みます。


床下はGM動力なので、キットの床下機器の他、KATOのキハ58から一部を流用しています。
というより、キハ58そのままを持ってきた方が正しいのですが、そこは床下を作り込めるキットの愉しみを満喫。


地味だと思っていたこの色、白帯を巻いているお陰で意外と存在感があります。


前作のキハ20と並べて。
ようやく芸備線が広島から備中神代まで繋がりました。(笑)

少数派のキハ53ですが、あとは小浜色と高岡の1000番台を作ってみたいですね。
先日、氷見線のキサハ34セットが入線したことによってその機運はじわじわと高まっています。(笑)

【単発】キハ20 519広島色+α

2017年09月04日 02時25分23秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
9月に入り、ようやく涼しくなってきました。

113系製作の傍ら、寄り道です。(^^;


実車では保存車を除いていよいよ絶滅してしまった広島色ですが、模型では再現し放題……(^^; ということで、鉄コレの島原鉄道をそのまま塗り替えました。
本家TOMIXのキハ20系列とは微妙に異なるボディで、サボ類も省略されていますが、却って塗装がしやすいと判断。
以前は518番の加古川色をKATOベースで製作したのですが、実車に目を向けると518~520の3台が後に広島に転属のうえ塗装が変更されており、今回は518番と同時期に広島に転属した519番の「その後」として製作しました。

塗装は概ねセオリー通りですが、まずは全体に灰色9号を吹いて裾を0.5mmでマスキング。


次いで車体中央の帯となるダークグレー(GM35番)を吹いて0.7mmでマスキング。
この帯は裾と同寸のようにも見えますが、キハ20は他系列に比べてステップの出っ張りが長いのでやや太めの0.7mmとしました。

そして車体下半分のアイボリーですが、手持ちのGM21番(缶スプレー)の残量が少なかったので、急遽GMの白3号にクリーム1号を少量、更にMr.colorのイエローを数滴混ぜて調色の後、イージーペインターで塗装しました。上半分の黄色はファルベの黄5号をそのまま吹き、


概ね理想の色合いに。


直線ばかりのマスキングですが、40系列に比べると凸凹の多いボディなのでやや吹き込みが見られます。
段差もついてしまったので、


今回新しく導入したラプロスクロス4000番で軽~く磨き、再度黄色を修正吹きして各部をタッチアップ。


幾らかマシになりました。
また、この時点で手すりにはアイボリーを差しています。多くの広島色車は手すりが黄色に塗られていますが、この車両を含め何台かは白色だったようです。


標記類はTOMIX・GM・富士川の混合。


GMのキハ23用デカールはややオーバースケールですが、存在感があります。

と、ここまで来たところで、


雨ドイのグレーを忘れていたので、慌てて塗装(中央のダークグレーと同色)。
当然ですが標記類を貼った車体にマスキングテープを貼ると剥がれてしまうので、紙でぐるぐる巻きにして境界に近い部分のみテープを使用しています。
その後、青色のJRマーク(自作デカール)を貼り付けてクリア保護をおこない、ガラス・床下類を嵌めて完成となりました。


以前製作の518番との並び。
前照灯がブタ鼻(519)と1灯(518)とで違いが見られます。


客用扉上の「禁煙車」表示はこの時代らしいですね。
今や禁煙車は当たり前のものとなり、喫煙車でまともに走っているのは新幹線の700系かサンライズくらいでしょうか。


既に塗り替えた広島色気動車との並び。
高運転台のキハ23や40・58系列は一定数が存在していたので見慣れていますが、この低運顔の広島色はキハ20と30のみ。とりわけキハ20は黄色く塗られた広いオデコが独特で目立ちます。雑多な気動車が同一の地域色で塗られているのがJR草創期らしくて何ともたまりません。

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また、クリア保護の際ですが、合わせて、


標記類を入れたままにしていたTOMIX・キハ183「サロベツ」も一緒に塗装しました。


前面窓は外すのが難しそうだったのでこんな感じで無理矢理マスキング。(笑)
しかし、これはこれで窓枠のテカリが抑えられるので効果はあります。


ランボードの水色塗装も実施しました。上から見る機会の多い鉄道模型ですから良いアクセントになります。
「オホーツク」も同様にディテールアップしてやりたいところですが、ポリカ窓枠の現行仕様にしたいのでストップしています……。

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そして、後ろに写っているのは入線したばかりのTOMIX・キハ58(氷見線・キサハ34)セット。


綺麗な高岡色(二代目)が再現されています。
以前製作したキハ30と並べてみると……分かってはいたものの、全然色が違います。黄色も広島色の黄色ではなく、もっとビビッドなイエローですね。(笑)
これを色見本にして塗り直してみようかな……。


これまた以前製作の初代高岡色との並び。レイアウト上が一気に華やかになりました。
前面のバーコードとオデコの薄~い灰色もバッチリです。中間に入るキサハは2番のペアにしましたが、両端のキハ58・28は改めて車番選定のうえ、所属標記類の貼り付けをしてディテールアップしたいと思います。

【単発】キハ24の製作

2017年07月09日 04時03分14秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
記事としては前回の続きです。


久々にキット組みを楽しみたいと思い、以前に中古で入手したクロスポイント製のボディキットを製作しました。
完成品としては既にマイクロとTOMIXから、特に後者は決定版たるHGモデルとして製品化されているので今時キットを作る人もいないのかもしれませんが、前時代的な模型もまた味があるもので……。

実車についてですが、キハ24は道内の気動車でも少数(全10台)だったせいか、多数派キハ22のように地域色に塗られることなく全車が朱色を纏ったまま廃車となっています(片運転台のキハ46は1台のみ北海道色化)。末期にはその過半数が函館に集結し、キハ22と併結しての運用をWeb上の写真でもよく見かけることから、うちでも¥JR化後の仕様として製作しました。

とは言えボディは一体成型、屋根にアンテナを付けるだけなので(笑)、「らしい」加工箇所ははほとんどありません。
調べると妻板の銘板がキットでは前後逆になっているようですが、銘板のパーツを持ち合わせていないので修正も割愛しています。(笑)


せめてものグレードアップとして、そのままでは分厚い渡り板をタヴァサ製に、貧相な栓受けをKATOの155系用に交換。
KATO製品の相次ぐ高水準でのリニューアル、それに伴う別パーツの分売で、少し前まで金属パーツや自作に頼るしかなかったジャンパ栓が手軽に再現できるようになったのは嬉しいですね。
ところで画像を見ても分かる通り、クロスポイントのキハ24は初めから乗務員扉にタブレット保護板が再現されており、この部分の窓が小さくなっています。この点では唯一完成品に勝っているのかもしれませんが、いろいろと写真を見ていると時期・個体によっては「保護板」ではなく鉄格子状の「保護棒」の場合もあるようで、ユーザーの好みによる(と思われる)部分を敢えて仕様としたのは何故なのでしょう? GMキハ23との差別化を図るため? こうして開発の経緯を妄想するのも楽しいところです。

さて、塗装はセオリー通りの朱色5号ですが、


以前キハ41を製作した際に余っていたファルベのものを使用しました。そのままではオレンジが強いので黒を数滴混ぜて暗めにしてみましたが、実のところあまり納得していません。
単色塗装も奥が深いもので、写真資料が正確とも限りませんし、気候や視点によっても左右されますから、今後も試行錯誤を続けることになりそうです。

単色ということもあり、今回はフルで標記類を貼り付けていきます。


余剰のインレタやデカールを寄せ集め、ナンバーは最末期まで残った9番に。JRマークは手持ちがないので省略しています。
Hゴム部はデザインナイフで削って元のプラ地肌を出し、ドアレールの色差しは例によって銀インレタの罫線で済ませました。
屋根は別途塗装して後で組み合わせます。

それから今回は初めて……ではないのですが、本格的な試みとしてウェザリングに挑戦してみます。
使用するのはタミヤのウェザリングマスターBセット(スノー・スス・サビ)で、車体には「スノー」で水アカや退色を、屋根には「スス」で排気の汚れを、床下には「サビ」で走りこんだ様子をと、全て使用した後、表面保護を兼ねてエナメル溶剤を含ませた綿棒で伸ばしてみました。




結果としては……う~ん、微妙ですね。
雰囲気としてはこんなもので良いのかもしれませんが、如何せん加減が難しいところです。もう1台作るときは検査明けのピカピカにしましょう。(笑)

次は床下の加工に移ります。
キットは床板と機器(いずれもGMのキハ23系列に準ずるもの)が含まれているのみで、台車・動力は別売。純正品(GM動力)に従うと室内は真っ黒なウエイトが占めることになりますから、


余剰となっていたKATOのキハ40用を活用します。元は高校時代に何かを作ろうとしていたものと記憶していますが、マイクロ製品よろしくカバーを水色マッキーで塗っています。キハ24もモケットは青だったと思うので、ありがたいことにこのままにしておきましょう。(笑)
片側にはこれまた余りモノのTNカプラーを充当。もう片側は台車マウントのKATOカプラーを活かし、控車としても使えるようにしておきます。


ちなみにKATO動力にTNを取り付ける際、ネックとなるのが台車との干渉ですが……いちど台車を分解して少しずつ削り、写真のようにクリアランスを確保してみました(構造上、少しでも削りすぎるとダメになってしまう箇所なので、加工は自己責任でお願いします)。

キハ40とキハ24では床下がまるで違うので、機器はキットのものをそのまま使います。


ダイキャスト部分を黒塗りし、塗装した機器を現物合わせで削ってペタペタと貼り付け。
エンジン部分はカバーの凹凸で大部分をオミットしなければならないのが残念ですが、完成品よりも機器の凹凸がハッキリとしてくるのでわりと好きな工程です。


両側で繋がっているパーツはケント紙を切り出して繋ぎ、シルエットを向上させておきます。もちろんこれも後ほど塗装。

最後に車体とのドッキング作業ですが、


スカート(ここに来て妥協しての筆塗りです……)を取り付け、動力が収まるよう、ガラスパーツは窓サッシの下辺ギリギリをカットしておきます。

というわけで、完成!


さっそくレールに載せて、同じ函館区のキハ22と並べてみます。
今はキハ40が闊歩する同地区ですが、かつてはほとんどがキハ22、その陰で少数のキハ24が居たのでしょう。廃線や三セク化で往時の面影は徐々に失われつつありますが、模型の世界では旧い気動車たちを存分に活躍させてやりたいものです。

最近は完成品のグレードアップばかりだったので久々のキット組みとなりましたが、製品には当然及ばないとしても、やはり自分で組む愉しさは何にも代えがたいものですね。鉄コレに代表される完成品の攻勢はまだまだ続きそうですが、私はあくまでも作りたい車両を作りたい方法で、今後も少しずつ積みキットを消化していきたいと思います。(笑)

【単発】キハ20 518加古川色

2017年03月26日 11時47分24秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
以前、製作途中の様子をチラッと載せていますが、加古川色のキハ20 518がようやく完成しました。遅ればせながら今年初の完成車両です。


モノは過去に製作したものの手直しですが、ロングセラー・ロープライス・ローグレードのKATO製品をベースに、手元の余り物を用いてややグレードアップしてみました。


前回製作品は帯が一本の初期にみられた加古川色でした。ボディと屋根の接合は当時に済ませています。
画像は作業途上のものですが、前面窓を鉄コレのキハ20系用に置き換えているところ。KATO製品ではボディにモールドされているHゴムを現物あわせで削り込んでいくのですが、これがなかなか一苦労……。


側面はのっぺらぼうなのでサボを貼り付け。そのまま上からエメラルドグリーン(GMカラーの常磐線用ですが、暗い色合いになります)を吹き、


帯はガイアーノーツの「おうちdeデカール」の白タイプを用いて手抜きします。(笑)
窓サッシやHゴムの色入れはこのモデルの醍醐味ですね。上手くやるとぐっと見栄えが向上します。


前面もデカールですが、何せ凹凸が多いので馴染ませるのが難しそう……ということで慌てて手すりを削っています。
テールライトは内ばめ式なので、色々と試行錯誤した結果GMキットの信号炎管の根本部分を差してみました。オーバースケールで形状も違うものの「らしさ」は出たでしょうか。
最近はリアルな金属パーツもたくさん出てきましたが、このモデルにはあまり似合わないですね。


続いて前面帯や表記類を貼り付け。水分を含んだ状態では上手く乗りませんが、綿棒で押していくと凸凹に馴染んでいきます。
ベンチレータも鉄コレの流用。塗装済なので、この辺りは楽をしています。


実車は鍛冶屋線廃止後に中国地方へと転じ、広島色に塗り替えられて晩年を過ごしました。(そちらも作りたいですね)
転属直後は広島色気動車との混結も見られたことでしょう。もっとも、ウチでは前後でカプラーが違う(KATO/アーノルド)ので専らクリーニングカーの牽引やアダプター役に当たってもらうつもりです。(笑)

【単発】紀州鉄道キハ603

2016年05月26日 23時01分14秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ

「鉄コレ」第22弾に含まれている紀州鉄道キハ603。
実車がほんの数年前まで現役であり、また現在も保存されているということ、そして営業キロが「超」短い同鉄道の特異性もあって何かと注目を集めやすいことからも、今回の製品化を待ち望んだファンも多いのではないでしょうか。
私もおみくじ買いでトライすること3箱目で(笑)、ようやく引き当てることが出来ました。

しかし、模型のプロトタイプは大分交通からの譲渡時の形態を色濃く残しており、Hゴム押さえの窓や灯具類など、見慣れた晩年時の姿とは少々異なります。
また、塗装にも鉄コレ特有の重ね塗りが目立つことから、前面回りを中心に手直しすることで晩年時の姿を再現することにしました。


加工は前面に集中します。
元の灯具類を削り落として穴を拡大し、さらに上部には尾灯用の穴を開けておきます。


その後、前面のみ塗装を落とし、重ね塗りで生じていた「段」を消しておきます。
車番を除く標記類はそのまま使うのでマスキング。拘るならばインレタ等は自作した方が見栄えは良いですが、表記類だけが浮き出ているのも地方私鉄らしさが出て却って良いかもしれません。(?)


塗装は上半分のクリームがGMの西武ベージュをそのまま、下半分の緑は京阪ダークグリーンや湘南色を適当に調色して再現しました。前面の金太郎塗りは、木工用ボンドの蓋(円形)をガイドにしてマスキングテープを切り出しています。
また、屋根も晩年時の姿に合わせて銀塗装とし、一体成型のベンチレータはその際に削り落としたうえで、TOMIXのキハ10系用を取り付けています。
車番はややオーバースケールですが、GMの古~い銀インレタを使用。今でもしっかり貼りつきますし、何より輝き具合が気に入っています。


側面は乗務員扉・客用扉脇の手すりに銀を差しています。
Hゴムについては、Web上の写真を見ると晩年時には塗装と同化していたようなので省略。
床下機器は動力化に際して実車写真を参考に並べ替え、片側のみエンジン部のカバーをプラ板で再現しました。


前面窓は四隅のRを切削し、元のHゴムのモールド上に細切りしたシールを貼ることで、実車の金属押さえを簡単に再現しています。
灯具類はGMの113系キット付属のライトパーツをカットして使用。銀で縁取り、尾灯には赤を挿しておきました。オデコのヘッドライトは晩年時には不使用で蓋がされていたようですが、とりあえずそのままとしています。
ダミーカプラーはTOMIXのカニ24用を取り付け、連結器回りを簡単に細密化させてみました。


踏切をゆっくりと進むキハ603。
ミニレイアウトで低速走行が似合う車両となりました。

【単発】キハ45 511初代高岡色

2016年02月24日 00時34分55秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
今年初の完成車両となります。
これも掃除に伴って発掘された車両の一つで、ひたすら余剰パーツを組み合わせました。(笑)

高岡色と言えば現在は三代目のワインレッドでお馴染み(しかし絶滅寸前だそう)ですが、以前は白・黄・青主体のもの、更にそれ以前の初代は水色とピンクが中心の塗装でした。
目立つうえに車種のバリエーションも多いことから、これらは格好の模型ネタでもありますが、今回製作の511番は90年代初頭に播但線の客車列車を置き換えるべく姫路へ転属した車両。同時にキハ58系も寄せ集められ、オールロングシートの5500番台として姫新線色に統一されますが、キハ45の方は比較的短命で、どうやら初代高岡色のまま廃車となったようです。
というわけで、地域色ではありますが、北陸のみならず様々な車両と共に並べられるのが特徴です。


GMキットの塗り替えですが、気候のせいか技量のせいかやや厚塗りになってしまいました。
塗料もGMのスカイブルーと京葉ピンクで、前面の細い白ラインはインレタの罫線を利用しています。


窓ガラスの嵌め合いが悪いことで知られるGMのキハ45系キットですが、客用扉の窓は拡大してKATOの113系用を嵌め込み、それ以外はキットのものを分割して使用しています。
動力はこれまた余剰のGM製。室内は犠牲になりますが、床下機器は並び替えて、左右両側に繋がっている機器には紙を巻き付けて一体感を出してみました。


以前製作したキハ30の二代目高岡色と。ようやく併結相手が出来ました。
レイアウトも随分と長いこと放置したままなので、手を入れていきたいですね。

大掃除の産物 その2

2016年02月18日 00時22分36秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
先月の「鉄コレ」購入以来、俄かに模型熱が再発しつつあります。
模型店をいろいろと回っていると、最近はこんなものも製品化されているのか! と驚くことも多々。
とは言え、新たに買うことはせず、この春は既存車両の製作再開やディテールアップを優先していこうと考えています。

さて、大掃除のあいだ、いろんな車両が発掘されました。(笑)
計画倒れになっていたもの、或いは部品取りで車体or床下だけのものなど、ひとまずそれらを復活させてみました。


KATO製キハ58系の急行編成です。
キハ28、キハ58、キロ28が見つかったので、在りし日の「丹後」編成を組んでみようかと計画中です。
今までは改造や塗り替えばかりだったキハ58系ですが、やはり国鉄色も置いておきたいもので、ハイグレードなTOMIX製品には及ばないものの、それ相応のディテールアップを試みています。


早速、キハ28には手を加えて2029番としてみました。
かつて房総地区に投入された証であるヘッドマークステーと、左右で異なるタイフォンが特徴です。
左側の傘型タイフォンは、元のタイフォン部分を開口した後、削ったランナーを差し込んで表現しました。
手すりやパーツの部分塗装にはファルベのクリーム4号と赤2号をそのまま使ってみましたが、クリームはほぼ製品通り、赤2号は少々暗いですね。個人的には特急型の赤色といったイメージです。


というわけで(笑)、長らく放置中の381系福知山車に使おうと思います。
車体加工はほぼ済んでいるのですが、塗料の選定で迷っていたところでした。

続いては……


高校時代に塗り替えた、旧広島急行色のキハ58。
車体だけの状態で見つかりましたが、余剰になっていた下回り等を組み合わせて復活させました。
色味は少々異なるものの(おそらくGMの湘南色と103系黄緑色でしょう)、いま見てもそこそこ満足の仕上がりなのでこのまま使います。
1両きりですが、広島色の気動車と組み合わせると楽しめそうです。

広島急行色と言えば、


この2両も、埃を被った状態で見つかりました。(笑)
急行「みよし」用のキハ58 563とキハ28 3014です。KATO・TOMIX旧製品ベースで加工を進めていました。
キハ28の方は一度塗装したのですが、納得いかず色を落として下地塗装をやり直し、今に至っています。


各種金属パーツを使用して広島車の特徴を再現したほか、TOMIX旧製品ベースの方はKATOに水準を合わせるべく加工しています。
元々は貰い物の車両なので、何としても完成させなければ。

最後に、うちでは少し影の薄い客車。


中古寄せ集めのKATO製24系寝台車です。
既に所有しているDD51のお供として、寝台特急「出雲」の浜田発着編成(5両)を再現しようと考えていたのでした。
後はオハネ25を1両足せば編成としては仕上がります。オハネフは幌だけウェザリングしてみましたが、妙にリアルです。
カニ24はテールサインが経年劣化(?)のせいか色褪せているので、シール等に取り替えたいですね。


オハネフ・カニ共にそれぞれTOMIXのダミーカプラーを加工し、KATOカプラーを真鍮線で結わえることで見栄えの向上と連結のしやすさを図っています。
今後は車番の設定と金帯の再塗装を考えていますが、調べていると車両自体は近年まで「あけぼの」として現役だったものもあり、寝台車ならではの広域運用に改めて驚かされた次第です。

魅惑の単行電車

2015年02月06日 23時48分07秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
「横浜鉄道模型フェスタ」で会場発表された新製品の報告が続々と挙がっています。
なかでも気になるのは、KATO・ラウンドハウスブランドから製品化予定の本山支線クモハ42
安価で出来も良いでしょうから、一瞬、予約しそうになりました。
が、


既に種車(GMキットのクモハ43)を確保していて、切り継ぎで作る予定です。
製品のように2両も要らないのと、金型流用のため「タイプ」となることがせめてもの救いですが、ここまで旧型国電のプラ完成品が充実してくると、ある意味当然の流れではあります。
実車は小学生の頃に家族で「SLやまぐち」に乗りに行った際、小郡駅(当時はこの名前でしたね)のホームでSLと並んでいたのを覚えています。探せば写真があるはずですが、子供ながらにすごく旧い電車だな、ということは実感していました。
製作中のクモハ123と共に、JR西日本に在籍した単行電車の系譜を模型で辿ってみたいと思っています。

単行電車と言えば、


こちらのキットも2セット確保していて、宇野線のクモハ84を作る準備も出来ています。(笑)
実車の存在を知ったのは最近のことですが、民営化後に登場した旧型国電という微妙な立ち位置にそそられます。
製作するうえでは窓の移設、客用扉と戸袋窓の新設がポイントとなりそうですね。

元は「鉄コレ」20弾に端を発した単行電車の製作。
何だかキットのストックばかりが増えていきますが、春休みのうちに果たしてどれだけ進めるのでしょうか……?

【単発】キハ41形の製作

2014年12月31日 17時17分53秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ

2014年最後の落成車両、キハ41 2001です。
今までにも小出しにお伝えしてきましたが、大晦日ギリギリでようやくの完成。
高校時代に製作した旧作から部品を取り、増設運転台部分を自然に仕上げることを目標としました。

製作中の写真を幾つか載せていきます。
キットを使わないKATOベースの製作なので、ほぼ実車通りの工程(?)となります。


戸袋窓を埋め、窓枠はケント紙を切り出して貼り付け。


表裏から瞬着を流し込んだ後、デザインナイフで穴を開け、


窓枠のかたちに整え、ペーパーがけしていきます。
仕上がりを揃えるのになかなか苦労しました……。

増設運転台部分は、種車の妻面を最大限に生かして加工していきます。


灯具類は金属パーツから、栓受けは旧作から。


乗務員扉も旧作から流用。
実車が改造された時はキハ40系列に廃車は出ていなかったので、キハ58あたりから持ってきたのでしょうか。

塗装は節約のため朱色で。


マスキングが無いので楽でした。(そりゃそうだ)
屋根は塗り分け線に合わせて分割してみましたが、接着した方が良かったですね。


窓枠を塗装したところ。
車体から少し出っ張った理想の窓枠となりました。


増設運転台側の手すりは金属パーツをわざと押し込み、モールドのようにしてみました。
下部の飾り板はケント紙です。部品取りしてきた栓受けはイマイチだったので、改めて他車から薄くスライスしたものを移植しました。(^^;


前面の窓枠は適当な部品から流用してくる予定でしたが、良いのが見当たらず真鍮線を曲げて再現。


いまいちシャープさに欠けますが、なかなかいい顔に?

最後に床下の加工です。
今回はエンジン類の交換を見送ったので、増設運転台側スカートの加工が中心となります。


強度を保つため、KATOのキハ40形用から改造。




登場時のスカートは103系のような細いものでしたが、現在では例によって強化がおこなわれています。

車体と組み合わせ。


カプラーは台車マウントのままですが、トイレタンクはTOMIXの485系用を干渉しない範囲で取り付けました。


窓ガラスは下部のサッシ印刷を削り、中央のサッシを黒塗りして再現。
クーラーはGMのAU26から。形状は異なりますが、旧作に載せていたものをそのまま使っています。


完成です。
これまでに失敗を含めると実車と同じくらいの両数を製作した気がしますが(笑)、現時点ではこのような出来に仕上がりました。


キハ189系との並び。
竹田城への観光輸送を支える播但線の二車種です。もっとも、春までは入城出来ないそうですが。(^^;

さて、本年の製作車両は以下の通りです。(完成順)

KTR1000・2000形
秋田内陸鉄道AN-8807
オハネフ12(タイプ)
山形鉄道YR888「スウィングガールズ」
オハ12・ナハフ11・スハフ42
115系R1編成
キハ29・59形「ビバ・ウエスト」

塗り替えありキット素組みあり魔改造あり、満遍なく手を広げられた一年でした。
本年の更新はこれで終わります。どうぞよいお年をお迎えください。

【完成】115系福知山区R1編成

2014年11月12日 02時13分12秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
前回はこちら


標記類のレタリングや窓入れを経て、115系福知山区R1編成が完成しました。
R編成はかつて99年の舞鶴線電化用に2連5本が中間車から改造されたグループで、外見は更新車であるほか、上り方は従来の115系と同様の前面をしていますが、下り方は切妻型先頭車になっていることが特徴です。
08年からは223系5500番台の投入が始まったことで玉突きによって下関へ4本が転属。今や同所にはR1編成のみが残り異彩を放っています。
模型では高校時代に製作途上だったGMの115系キットの有効活用として、近年の単色化塗装が施された姿を再現してみました。


下り方の切妻型先頭車は115系の前面をそのまま押しつぶしたような表情ですが、貫通扉や灯具類はおそらく廃車発生品に由来するものでしょう。
この辺りの改造工程は実車と同様で、中間車の妻面に先頭車の貫通扉を移植し、上り方の先頭車も中間車にKATO製115系の前面を切り継ぎする方法を採っています。灯具類は金属パーツに置き換えました。


屋上パイピングにも初めて挑戦。
あまり拘らず、細かく刻んだケント紙を台座に真鍮線を這わせてみましたが……もう少しシャープに仕上げてみたいものです。パンタはシューが1本のGM製を用いています。


更新車独特の窓枠はキットのオーバースケールな窓枠をそのまま利用。銀だとあからさまなのでグレーで塗装しました。
その他、戸袋窓の縮小や雨樋の張り上げ化は高校時代既に済ませていたらしく、この面では楽をしたことになります。(笑)
車番は国鉄書体で代用。本来であれば西日本書体(モリサワ新ゴ)が正当です。


中間車からの改造ゆえ、トイレや雪切室など後付けの装置が多く、窓が少ないのも特徴。
単色だとより際立つ、この「何もなさ」がいいですね。(笑) デカールは古いものなので浮き気味です……。


床下はKATO製をほぼそのまま利用したことで、それなりにサマになっているから不思議です。
元が古いので車体の歪みなどは今回も避けられませんでしたが、ひとまずカタチになってホッとしています。

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次は……和田山で顔を合わせるこの車両を仕上げたいところです。

【単発】山形鉄道YR888「スウィングガールズ」

2014年08月12日 23時18分39秒 | 鉄道模型/単発ものいろいろ
台風が過ぎ去り、そしてまた夏の陽射しへ。
屋内で出来る模型作業を進め、1両を仕上げました。

鉄コレ第19弾のラインナップに含まれている山形鉄道YR800形ですが、実車は2004年公開の映画「スウィングガールズ」に登場したことで一躍全国区(?)に。
その関係もあって長らくラッピングが施されており、製品化発表当時から模型化したいネタとして温めていました。

さて、ネットで画像検索をしていると、YR888の他に886(製品のプロトタイプ)もこのラッピングを経験していたらしく、画像を見比べていくと微妙な違いが見られます。(^^;
また、開業当時からの車両(881-886、セミクロスシート)と2年後の増備車(887-888、ロングシート)とでは窓割りが違うようなので、まずは888にすべく窓を加工。


ストライプに掛かっている長方形の窓を拡大します。
花のイラストも異なるため、ロゴを残して2000番の紙やすりできれいに除去。


大窓1つ分がはまるように拡大しました。
実際には窓柱が広いのですが(排気管1つ分の間隔がある)、塗装を避けるべくこのままとします。


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いきなり完成画像です。(笑)


何度か使用経験のある「おうちdeデカール」を利用して、ロゴや音符のイラストを貼り付け。
窓は部品取り用の余剰車から奪ってきました。


音符のイラストは地道に一箇所ずつ貼り付けました。
もうやりたくありませんが(笑)、一部反転するのを忘れていたりしておかしくなっています。




デカールは自作ゆえにやはりドットの粗さが目立ちますが、雰囲気は十分です。
元々が模型映えする塗色なので2連を組んで走らせたくなりますね。おまけに製品のままではスカート・連結器周りが貧相ですから、遅かれ早かれ動力化+αが必要になるでしょう。