鳥取で海と山を楽しむ

2022年08月23日 00時54分11秒 | 旅行記
大 変 ご無沙汰しております。
最後の更新が昨年11月ですから、相当な期間ほったらかしにしていたことになります。
この間に引っ越し、同棲、入籍と、いろいろありました。

というわけで、最近の遠出は二人旅がほとんど。
この夏は8月9日(火)・10日(水)にかけて久々に泊まりがけで出かけてきました。
前日に思い立っていきなり計画を立てるのはいつものことです。

まずは京都から「スーパーはくと3号」で鳥取へ。
駅前のすなば珈琲で一服した後、山陰本線の普通列車に乗り換えて東浜で下車しました。


東浜駅は一度降りたことはある(余部橋梁架け替え直前)のですが、「瑞風」の停車駅となって改装されてからは初めてです。


天井が鏡張りになっている屋根が付きましたが、駅前から見える海の景色は相変わらず。


駅から一歩出ると否応なしに「夏」を実感させられます。


海岸に出てみました。
列車でのアクセス良好ということもあって(?)、海水浴客の姿がちらほら。
今回は泳ぎこそしませんが、海を見に行く、というのが目的の一つでした。

時間がきたので、駅前のイタリアンレストラン「アルマーレ」へ。


「瑞風」の立ち寄りに合わせて開業したお店で、運転日以外は一般利用も可能となっています。


14:30からはカフェ営業が始まるので、予約していたアフタヌーンティーを楽しみました。
1セットで2名分。出てきたときはやや物足りないかな? と思ったのですが、ガラス張りの店内から日本海を眺めながらゆっくり食べているとおなかいっぱいに。
後で調べてから知ったのですが、これらの器も地元の焼き物だそうで、確かに手触りが良かったです。そういえば「スーパーはくと」の洗面所には中井窯の器が使われていますね。

食後は東浜駅前から岩美町営バスに乗車。


町営バスとしては歴史が長いうえ(1978年運行開始)、本数も比較的多く、岩美駅では列車との接続も考慮されています。
ただ、8月からは一部区間が通行止めになっているようで、この日は東浜駅を出ると山側に大きく迂回。


かの有名撮影地を通り過ぎると、再び海岸沿いにアプローチ。

10分ほどで浦富(うらどめ)海岸に着きました。


鳥取県随一の海岸だけあって、美しい景観が広がります。
東浜に比べると海水浴客も多かったのですが、ちょうど画像中央の岩場あたりは人気がなかったので、カニをキャッチ&リリースして遊びました。(笑)

日没間近まで遊んでから、徒歩10分ほどの浦富海岸口バス停へ。
今度は日本交通バスに乗って鳥取駅まで戻り、ホテルにチェックインしました。


翌日は朝をゆっくりと過ごし、「スーパーおき4号」で米子へ。
山陰に来ると必ず乗りたいキハ187系。特に倉吉を過ぎてからの振り子を生かした高速走行は見事で、鳥取・島根の東西移動における鉄道の優位性を強く実感します。

米子駅では観光案内所に立ち寄り「定額タクシー」を利用しました。米子駅を起終点として幾つかの観光地をタクシーで周遊してくれるというもので、今年は20ものコースが設定され、料金は定額(3時間3900円)。鉄道駅から離れた観光地へ、車を持たない二人旅で使わない手はありません。
実は一昨年も植田正治写真美術館へ行くのに利用したのですが、運転手さんの解説もおもしろく、今年も設定されていないかな~と検索すると大きくバージョンアップされていたので驚いた次第です。


20分ほど走ってもらい、大山の麓にある「大山まきばみるくの里」に着きました。
お昼前ということもあって観光客で賑わっています。


その名の通り牧場がありますが、暑さのせいか牛さんは日陰の一箇所に固まって休憩中。




暑いのは人間も同じことで、チーズケーキや名物ソフトクリームを楽しみました。
運転手さん曰く、ソフトクリームは添加物がいっさい含まれていないのですぐに溶けるとのことでしたが、本当にすぐ溶けます。そのぶん美味しさも段違いで、もうそのへんのソフトクリームには戻れません。(笑)

続いて近くにある「ますみず高原天空リフト」へ。


リフト乗り場の前でヤギが飼育されています。
触れることはできますが、食事に夢中であまり相手はしてくれませんでした。


リフトに乗って高原を上ります。
頂上は霞んでいましたが開放感のある景色で、しばらくハンモックに揺られました。晴れていれば下界の伯備線なども見えるかもしれません。


行きはよいよい、復路のリフトは……これがけっこう怖い!
安全バーのないリフトなのでスリルは満点です。往路では小さい子どもを乗せたリフトと何度かすれ違いましたが、怖すぎてよう乗せません。

時間いっぱい楽しんで、米子駅に戻ってきました。
上記の2施設は定額タクシー利用者に割引特典もあり、やはり今回も大満足の3時間。列車オンリーではどうしても旅程に限界がありますからこうした制度は非常にありがたいです。他にも大山観光には周遊バスという手段もあるようで、また機会があれば大山寺などに足を延ばしてみたいものです。

さて、米子からは帰路となります。
18きっぷに入鋏してもらい、伯備線の生山行きに乗車しました。


充当されていたのはキハ126系の2両編成(コナンラッピング)。
各駅停車ではありますが、駅間の長い伯備線内を伸びやかに飛ばしていく様子はさながら快速列車のようです。この3月改正で同車の性能を生かせる快速運用がほとんど失われてしまったことが返す返すも悔やまれます。

下車したのは終点生山の少し手前、根雨駅。


先日(7月30日)に100周年を迎えたばかりで、駅舎内にはまだお祝いムードの余韻が見受けられました。
到着後すぐに夕立に見舞われたので周囲の散策はできませんでしたが、日野町の中心駅で、この先、生山までを結ぶバス路線もあるようです。




また、伯備線内では数少なくなった「みどりの窓口」設置駅。
100周年記念の硬券入場券と通常のマルス入場券に加え、これから使う切符を求め、後続の「やくも22号」に乗車しました。




指定席は原則として検札が省略されていますが、この7月から伯備線電化40周年を記念したチケッターが用意されており、依頼すれば押印してもらえます。
割安なチケットレス特急券を利用しているので本来発券は不要なのですが、この印影欲しさに根雨駅で発券をお願いしました。インクが濃いので保管には要注意です。
今回は岡山車掌区のチケッターでしたが、米子車掌区はまた図柄が異なるようです。


381系特有の自然振り子を満喫しながら新見までワープ。「やくも22号」は姫新線にも良い接続で、そちらも随分と乗っていないので興味を惹かれるところですが……

新見始発の普通列車に乗り換え、途中の備中川面で下車しました。


乗ってきた113系は反対列車待ち合わせで数分停まっていましたが、対向でやって来たのはなんとEF64牽引の貨物列車。
令和の世にあって特急、普通、貨物の多くが国鉄型車両、まさに「幹線の小駅」の風情たっぷりです。

備中川面駅からは少し歩いて高梁川に架かる鉄橋へ。


国鉄色に戻された381系で運転される「やくも24号」を撮影しました。
381系の国鉄色自体は数年前まで京都にも顔を出していましたが、この簡易貫通の顔が復活するとは思いもしませんでした。山間を縫って走る国鉄色の特急列車は、まるで幼少期に繰り返し読んでいた絵本の中の風景のようで……

そんな懐かしい気持ちになりながら、後続の列車で岡山へ。
山陽本線のダイヤ乱れに巻き込まれながら、とりあえず動いている赤穂線に飛び乗り、24時ギリギリに帰洛したのでした。