10月になりました。
先月までの猛暑が嘘のように朝晩は冷え込み、ひと雨ごとに秋の足音が近づいてくる気分です。
相変わらず振り返りの旅行記を書いていきますが、今回はベビーカーに乗った生後8ヶ月(当時)の息子を連れた初めての本格的な家族旅行。需要があるかどうか分かりませんが、同じような小さいお子さんのいらっしゃる読者様の参考になればと思います。
・8月4日(金)
先に帰省していた妻子と合流すべく、仕事終わりに「大阪ひだ」に乗車します。
この日は2+2の4両編成でやって来ました。
HC85系に乗るのはこの時以来二度目。またしても「ちょい乗り」ですが、京阪間で乗るのは初めて。
夜間に乗るのも初めてですが、何より車内が明るくなりました。
キハ85系は照明が薄暗く、パネル類もくすんでいましたから、大窓とハイデッカーの魅力をもってしてもやはり30年選手は「古かった」のだと実感します。
また乗る機会を楽しみにしながら、終点大阪で下車。義実家に一泊した後、新大阪から家族旅行のスタートです。
・8月5日(土)
まずは700系の「こだま845号」に乗車します。息子にとっては初めての新幹線。
「こだま指定席きっぷ」は相変わらずの人気でほとんどの席が埋まっていましたが、幸いにも「大型荷物スペース」のある一番後ろの席が取れたので、ベビーカーを折りたたんで座席の後ろに置くことができました。
途中、西明石で「こだま840号」と、
姫路で「ハローキティ」の「こだま842号」に遭遇しました。
息子はトンネルに映る自分の顔に興味津々のようでしたが、しばらくすると寝てしまい、そのまま下車駅の岡山に到着。
機会があればコンパートメントにも乗車してみたいものですが、まだ料金のかかる年齢ではないので、なかなか機会がありません。
ホームでベビーカーを展開し、エレベーターでコンコースに降りていったん出場。
WESTERアプリで購入した「岡山香川フリーパス」のスマホ画面を改札で呈示し、在来線ホームに降ります。切符そのものが無いのは寂しいですが、ポケットからスマホをサッと取り出して改札を通過できるのは機動的で、今回の旅では大いに役立ちました。
そして……
ここからは、JR四国が誇る「アンパンマントロッコ」に乗車します。
今まで何度か見かけたことはありますが、ようやくこのテの列車に乗れる機会が巡ってきました。
いや、子どもがいなくても乗れることは乗れるのですが、個人的にはハードルが高く、それでもキハ185で瀬戸大橋を渡れる貴重な機会ですから、キャンセル待ちを狙って指定席を取った次第です。
また、アンパンマントロッコの他にも、
「南風7号(うずしお17号」と「しおかぜ9号」のアンパンマン列車が発着し、この時間帯の岡山駅はちょっとした賑わい。
アンパンマン列車が3つも並ぶと、子どもは「コレに乗りたい」となりますし、どれかに乗ったとしても「次はアレに乗りたい」となるわけですから、上手いこと運用を考えたものだと思います。
さて、アンパンマン「トロッコ」に乗れるのは児島駅からなので、まずは控車のキロ185に乗車します。
車内は背の低いボックスシートに改装されており、クッション性のある素材で跳ねたりぶつけたりしても安心。周囲は同じような子連れが多く、謎の一体感がありました(笑)。
やがて列車はゆっくりと走り出し、高架線を南下していきます。
今回取れたのは一番前のボックスシート。進行方向を向いていたので、座りながら前面展望を楽しむことができました。
また、最前列のボックスシートはデッキの壁との間に多少の隙間があり、そこにベビーカーを折り畳んで置くことができました。後方にもベビーカー置き場があり、座席の位置によって使い分けができそうです。
内外ともに大幅に改装されましたが、随所に原型の名残りは見られます。
「指定席」のプレートも珍しくなりました。他には東日本の185系くらいでしょうか。
瀬戸大橋を目前に、児島で20分の長時間停車。
車内の売店も落ち着いて物色できます。息子がじっと見つめていたので、アンパンマンのぬいぐるみとコキンちゃんのポーチを買いました。
また、階段を下りたところにお手洗いがあり、おむつ交換や飲料の調達には助かりました。
列車内にもありますが、スペースが広い方が良いのは言うまでもありません。
長い休憩時間を挟んで、児島を発車。いよいよ瀬戸大橋を渡っていきます。
停車中に記念乗車証の配布があったようで、ちょうど席を外していたのですが、向かいのご家族が確保してくださっていました。m(_ _)m
トロッコ車両・キクハ32への出入りもできるようになったので、さっそく移動してみます。
トロッコの柵は透明なアクリル板で覆われていて、子どもが椅子に立ったとしても安心。同型の「藍よしの川トロッコ」とは異なる点ですね。
うちの子は椅子に座れるようになった頃だったので、座らせて何枚か写真を撮りました。
とは言え外の熱気には耐えられず、数分の滞在で、クーラーの効いているキロ側へ退散。
おそらく今頃の気候なら気持ちよくトロッコ区間を楽しめるのでしょう。そのうちに息子のアンパンマン適齢期もやって来ますから、またの機会に。
香川県に入り、宇多津に到着。さっそくアンパンマンの歓迎を受けました。
おそらく特急列車の連結・切り離し対応の係員さんでしょうか。合間にこんなお仕事もあるのですね。
列車は讃岐平野をゆっくりと進んで、多度津で下車。
降りるときに気付きましたが、側面表示は意外にも「臨時」とあっさりしたものでした。ほぼ固定運用ですから専用の幕を用意してもよい気がしますが、それ以上に車体ラッピングが物語っていますから、特に必要ないのでしょう。
琴平へ向かう列車を見送ります。
というわけで、息子の初めての瀬戸大橋はキハ185系となりました。後々貴重な体験になればと思います。
多度津からは後続の普通列車に乗り換え。
車内は下校の学生に観光客も混じって大混雑。ベビーカーを折り畳んで抱っこ紐に切り替えて正解でした。
ここまで来れば、行くべき場所は一つです。
多度津から2駅、(臨)津島ノ宮駅で降りました。
津嶋神社の大祭に合わせて年に2日しか営業しない臨時駅として有名ですが、子どもの成長と健康の守り神であることから、アンパンマントロッコと組み合わせて訪れようと思っていました。
駅前には出店が並び、すっかりお祭りムード。
それにしても、以前の訪問時(2018年)よりも人出の多さが目立ちました。昨年も駅は営業していましたが(2020年、2021年は休止)、コロナ禍を挟み、5類移行で特段の制限がなくなったというのは大きいのでしょう。
小島にある神社にお参りするため、駅前から続く橋を渡ります。
こちらも以前はスムーズに渡れた覚えがありますが、列車内からも見えた行列の歩みは遅く、30~40分かけてゆっくりと渡りました。
橋の上では直射日光が心配でしたが、時折通り抜ける潮風が気持ちよく、それほど苦にはなりませんでした。
足場もしっかりしているので、息子もベビーカーに乗せたままで楽チン。子どもの神様のご利益か、今回の行程では全くぐずることなくご機嫌でした。
階段下にベビーカーを置き、抱っこ紐に切り替えてお参りです。
ここまで並んだご褒美か(?)、境内にはスポットクーラーが設置されていて助かりました。
帰りはいたってスムーズでしたが、行きに時間を費やしたため、予定していた多度津方面の列車には間に合わず。
次の列車は1時間後。臨時駅ゆえに待合室やクーラーの類は無く困っていたところ、「岡山香川フリーパス」エリアの西端が観音寺だったことを思い出し、次に来る松山行きに乗って観音寺で折り返すことにしました。こういう時にフリーパスは楽です。
追加の切符は不要ですが、記念に臨時窓口で携帯端末発券の切符を買いました。
記念入場券は数が少なかったようで前日のうちに完売。途中下車印も備え付けられているようなので、来年以降の課題としましょう。
松山行きの列車がやって来ました。
駅はカーブ上にあり、車両との段差も大きいことから、こうして各扉前に駅員さんが待機しているので安心です。
観音寺では、反対ホームに停車していた普通列車で折り返し。
津島ノ宮からはやはり多くの乗車があり、今夜の宿がある丸亀に着きました。
まだ15時台ですが、暑さで疲れたのでいったんホテルにチェックインします。
【その2】に続く
先月までの猛暑が嘘のように朝晩は冷え込み、ひと雨ごとに秋の足音が近づいてくる気分です。
相変わらず振り返りの旅行記を書いていきますが、今回はベビーカーに乗った生後8ヶ月(当時)の息子を連れた初めての本格的な家族旅行。需要があるかどうか分かりませんが、同じような小さいお子さんのいらっしゃる読者様の参考になればと思います。
・8月4日(金)
先に帰省していた妻子と合流すべく、仕事終わりに「大阪ひだ」に乗車します。
この日は2+2の4両編成でやって来ました。
HC85系に乗るのはこの時以来二度目。またしても「ちょい乗り」ですが、京阪間で乗るのは初めて。
夜間に乗るのも初めてですが、何より車内が明るくなりました。
キハ85系は照明が薄暗く、パネル類もくすんでいましたから、大窓とハイデッカーの魅力をもってしてもやはり30年選手は「古かった」のだと実感します。
また乗る機会を楽しみにしながら、終点大阪で下車。義実家に一泊した後、新大阪から家族旅行のスタートです。
・8月5日(土)
まずは700系の「こだま845号」に乗車します。息子にとっては初めての新幹線。
「こだま指定席きっぷ」は相変わらずの人気でほとんどの席が埋まっていましたが、幸いにも「大型荷物スペース」のある一番後ろの席が取れたので、ベビーカーを折りたたんで座席の後ろに置くことができました。
途中、西明石で「こだま840号」と、
姫路で「ハローキティ」の「こだま842号」に遭遇しました。
息子はトンネルに映る自分の顔に興味津々のようでしたが、しばらくすると寝てしまい、そのまま下車駅の岡山に到着。
機会があればコンパートメントにも乗車してみたいものですが、まだ料金のかかる年齢ではないので、なかなか機会がありません。
ホームでベビーカーを展開し、エレベーターでコンコースに降りていったん出場。
WESTERアプリで購入した「岡山香川フリーパス」のスマホ画面を改札で呈示し、在来線ホームに降ります。切符そのものが無いのは寂しいですが、ポケットからスマホをサッと取り出して改札を通過できるのは機動的で、今回の旅では大いに役立ちました。
そして……
ここからは、JR四国が誇る「アンパンマントロッコ」に乗車します。
今まで何度か見かけたことはありますが、ようやくこのテの列車に乗れる機会が巡ってきました。
いや、子どもがいなくても乗れることは乗れるのですが、個人的にはハードルが高く、それでもキハ185で瀬戸大橋を渡れる貴重な機会ですから、キャンセル待ちを狙って指定席を取った次第です。
また、アンパンマントロッコの他にも、
「南風7号(うずしお17号」と「しおかぜ9号」のアンパンマン列車が発着し、この時間帯の岡山駅はちょっとした賑わい。
アンパンマン列車が3つも並ぶと、子どもは「コレに乗りたい」となりますし、どれかに乗ったとしても「次はアレに乗りたい」となるわけですから、上手いこと運用を考えたものだと思います。
さて、アンパンマン「トロッコ」に乗れるのは児島駅からなので、まずは控車のキロ185に乗車します。
車内は背の低いボックスシートに改装されており、クッション性のある素材で跳ねたりぶつけたりしても安心。周囲は同じような子連れが多く、謎の一体感がありました(笑)。
やがて列車はゆっくりと走り出し、高架線を南下していきます。
今回取れたのは一番前のボックスシート。進行方向を向いていたので、座りながら前面展望を楽しむことができました。
また、最前列のボックスシートはデッキの壁との間に多少の隙間があり、そこにベビーカーを折り畳んで置くことができました。後方にもベビーカー置き場があり、座席の位置によって使い分けができそうです。
内外ともに大幅に改装されましたが、随所に原型の名残りは見られます。
「指定席」のプレートも珍しくなりました。他には東日本の185系くらいでしょうか。
瀬戸大橋を目前に、児島で20分の長時間停車。
車内の売店も落ち着いて物色できます。息子がじっと見つめていたので、アンパンマンのぬいぐるみとコキンちゃんのポーチを買いました。
また、階段を下りたところにお手洗いがあり、おむつ交換や飲料の調達には助かりました。
列車内にもありますが、スペースが広い方が良いのは言うまでもありません。
長い休憩時間を挟んで、児島を発車。いよいよ瀬戸大橋を渡っていきます。
停車中に記念乗車証の配布があったようで、ちょうど席を外していたのですが、向かいのご家族が確保してくださっていました。m(_ _)m
トロッコ車両・キクハ32への出入りもできるようになったので、さっそく移動してみます。
トロッコの柵は透明なアクリル板で覆われていて、子どもが椅子に立ったとしても安心。同型の「藍よしの川トロッコ」とは異なる点ですね。
うちの子は椅子に座れるようになった頃だったので、座らせて何枚か写真を撮りました。
とは言え外の熱気には耐えられず、数分の滞在で、クーラーの効いているキロ側へ退散。
おそらく今頃の気候なら気持ちよくトロッコ区間を楽しめるのでしょう。そのうちに息子のアンパンマン適齢期もやって来ますから、またの機会に。
香川県に入り、宇多津に到着。さっそくアンパンマンの歓迎を受けました。
おそらく特急列車の連結・切り離し対応の係員さんでしょうか。合間にこんなお仕事もあるのですね。
列車は讃岐平野をゆっくりと進んで、多度津で下車。
降りるときに気付きましたが、側面表示は意外にも「臨時」とあっさりしたものでした。ほぼ固定運用ですから専用の幕を用意してもよい気がしますが、それ以上に車体ラッピングが物語っていますから、特に必要ないのでしょう。
琴平へ向かう列車を見送ります。
というわけで、息子の初めての瀬戸大橋はキハ185系となりました。後々貴重な体験になればと思います。
多度津からは後続の普通列車に乗り換え。
車内は下校の学生に観光客も混じって大混雑。ベビーカーを折り畳んで抱っこ紐に切り替えて正解でした。
ここまで来れば、行くべき場所は一つです。
多度津から2駅、(臨)津島ノ宮駅で降りました。
津嶋神社の大祭に合わせて年に2日しか営業しない臨時駅として有名ですが、子どもの成長と健康の守り神であることから、アンパンマントロッコと組み合わせて訪れようと思っていました。
駅前には出店が並び、すっかりお祭りムード。
それにしても、以前の訪問時(2018年)よりも人出の多さが目立ちました。昨年も駅は営業していましたが(2020年、2021年は休止)、コロナ禍を挟み、5類移行で特段の制限がなくなったというのは大きいのでしょう。
小島にある神社にお参りするため、駅前から続く橋を渡ります。
こちらも以前はスムーズに渡れた覚えがありますが、列車内からも見えた行列の歩みは遅く、30~40分かけてゆっくりと渡りました。
橋の上では直射日光が心配でしたが、時折通り抜ける潮風が気持ちよく、それほど苦にはなりませんでした。
足場もしっかりしているので、息子もベビーカーに乗せたままで楽チン。子どもの神様のご利益か、今回の行程では全くぐずることなくご機嫌でした。
階段下にベビーカーを置き、抱っこ紐に切り替えてお参りです。
ここまで並んだご褒美か(?)、境内にはスポットクーラーが設置されていて助かりました。
帰りはいたってスムーズでしたが、行きに時間を費やしたため、予定していた多度津方面の列車には間に合わず。
次の列車は1時間後。臨時駅ゆえに待合室やクーラーの類は無く困っていたところ、「岡山香川フリーパス」エリアの西端が観音寺だったことを思い出し、次に来る松山行きに乗って観音寺で折り返すことにしました。こういう時にフリーパスは楽です。
追加の切符は不要ですが、記念に臨時窓口で携帯端末発券の切符を買いました。
記念入場券は数が少なかったようで前日のうちに完売。途中下車印も備え付けられているようなので、来年以降の課題としましょう。
松山行きの列車がやって来ました。
駅はカーブ上にあり、車両との段差も大きいことから、こうして各扉前に駅員さんが待機しているので安心です。
観音寺では、反対ホームに停車していた普通列車で折り返し。
津島ノ宮からはやはり多くの乗車があり、今夜の宿がある丸亀に着きました。
まだ15時台ですが、暑さで疲れたのでいったんホテルにチェックインします。
【その2】に続く