紅葉の島本・山崎界隈へ

2017年11月27日 01時13分31秒 | 鉄道関係
この土日は両日とも山崎界隈を訪れました。
お目当ては紅葉に染まる天王山と、麓を走る多彩な列車です。

25日(土)は高槻市側から。
久々に上牧の築堤を沿いを歩きました。思えばキハ181系「はまかぜ」の最終日以来ですから7年ぶりです。
いつの間にか道路は拡幅され、築堤の一部は真新しくなってしまいましたが、島本寄りの区間は変わらない風景が見られました。


鮮やかに色付いた山に、白い車体の特急車が映えます。




なかでも「こうのとり」用の289系は赤帯を巻いているので、紅葉との組み合わせが最も似合う車両と言えるでしょう。
京都口からは早々に撤退してしまったので見る機会は減りましたが、いずれ半室化改造されるであろう先頭のグリーン車も記録しておきたいところ。モノクラス3連は模型的で可愛らしいですね。




白い車体と言えば他にもたくさん、「はるか」の281系と、幌は付いているものの未更新の221系。
この辺りは変わらない顔ぶれですね。




例のイベントで混んでいたであろう「スーパーはくと」は、鳥取方から2両目に貫通型先頭車の7022を組み込んだ変則編成でした。
座席は指定席の仕様なので自由席車への充当はちょっとした「乗り得」となりますが、この週末ばかりは定員がほしかったのでは……。(笑)


そばを走る阪急電車も気になります。
嵐山直通の臨時も多数運転されていましたが、光線の関係から撮影地としてはあまり良い場所がなく、結局「京とれいん」のみ後追いで収めるに留まりました。

26日(日)は大山崎町側へ。
朝の天王山に登ってみました。


分かりづらいですが、島本駅付近を走行する「ひだ25号」を俯瞰で。
列車は山裾をぐるりと回るようにして京都へと向かっていくので、これだけ離れていてもエンジン音がしっかりと聞こえました。


カメラを左へ振れば新幹線と阪急電車、そして淀川対岸には靄に包まれた枚方市方面が見渡せます。
以前ここから引退前の阪急2300系を撮りましたが、車体色が風景と同化してしまうので、やはり新幹線向きの撮影地と言えるでしょう。

それから麓へ下りて、山崎聖天の辺りを散策。


まだ9時前でしたから観光客の姿もなく、実にひっそりとしていました。


最後は線路沿いを島本方面へ歩き、途中の水無瀬川から289系を。
十分に紅葉狩りが楽しめた週末でした。まだしばらくは残ってくれるでしょうか。

因美線の木造駅舎を巡る

2017年11月25日 23時48分40秒 | 旅行記
23日(木・祝)は、「秋の関西1デイパス」と「智頭急行一日フリーきっぷ」を併用して、






木造駅舎が残る因美線の知和と、






美作河井の両駅を訪問してきました。
祝日でしたが、「スローライフ列車」の運転日でもなく、18きっぷのシーズンでもなかったためか、乗降は私ひとり……。

列車が無いので、両駅間は小一時間ほど歩きました。




自然豊かな道中では、鮮やかな紅葉とノスタルジックな集落の風景に心が洗われるようでした。
けっして観光名所ではありませんが、継続運行されている「スローライフ列車」の人気も頷けます。

往復とも「スーパーはくと」を利用しましたが、翌日は「ポケモンGO」イベントの影響で大混雑だったようですね。
そうとは知らず(汗)、木曜日の天候が悪ければ土日のどちらかにずらそうと思っていたところで、危ないところでした。(笑)

季節運行の京都バス90系統(西山高雄線)に乗る

2017年11月21日 03時41分13秒 | バス関係
11月も下旬に差し掛かり、京都市内各地は紅葉の見頃を迎えはじめました。
そんな各所を結ぶ観光輸送に大きな役割を果たしているのが各社バス路線でありますが、臨時便が多数設定されているなか、あまり注目されない系統があるのもまた事実。今回取り上げる京都バス90系統(阪急嵐山駅前~西山高雄)もその一つです。
この90系統、秋季のみの運転で有料道路の嵐山―高雄パークウェイを経由するのが特徴ですが、年を追うごとに運転本数が減らされ、今年は11月11・12・18・19日の4日間、各日2.5往復の設定にまで縮小。同社の免許維持路線として名高い95系統(大原→鞍馬)もかつては春から秋にかけて運転されていましたが、乗客の減少により、その年の運行初日である「春分の日のみ」の運転となった経緯があります(なお、今年のダイヤ改正で55系統として区間復活)。
二大観光地である大原・鞍馬がつい最近までバスでの回遊が困難であったのと同じように、嵐山・高雄を結ぶ路線も季節運行の90系統が唯一の存在。高雄へは市バスやJRバスが通じていますが、帰りに嵐山へ寄ろうと思えばいずれも遠回りの乗り換えを強いられます。こうした前例や今年の設定本数からそろそろ90系統も先行きが危ういのではと思い、18日(土)、朝から観光客で賑わう阪急嵐山駅に降り立ったのでした。


行きの電車は多客対応の8000系。
嵐山線と言えば6300系での小旅行気分を期待していましたが、やはり収容力の面ではこちらに軍配が上がります。この時間帯(9時台)はさすがに余裕がありましたが、昼から夕方にかけてのピストン輸送では大活躍してくれることでしょう。


嵐山駅前から山のほうをチラリと望みます。
まだ色付きが薄く、紅葉にはあと一歩といったところでしょうか。23日(勤労感謝の日)、週末の25・26日あたりが見頃かと思います。

乗車する90系統は9:30発の初便。バス停には既に何人かのハイキング客が列をなしていましたが、話を聞いているとどうやら同時刻発の清滝行き(94系統)に乗る様子。今年のダイヤ改正から清滝線は市内中心部への直通が早朝の一部を除いて廃止され、基本的には阪急嵐山駅で分断される運行形態となってしまいましたが、区間短縮・鉄道駅発着というのは定時性の確保という面では理に適っているのではないかと思います。

そのため、車両は折り返しもしくは有栖川の車庫から回送されてくるので、充当車種はその時まで分かりません。
やがてフルカラーの回送表示も眩しい一台のブルーリボンハイブリッドが滑り込んできましたが、こちらが94系統に充当されるのかと思いきや……


「90 高雄」の表示が!
ほどなくして扉が開き、車内で発車を待ちます。




(上2枚は西山高雄到着後に撮影)
市バスが幕式表示を堅持している一方で、京都バスは時流に乗って(?)昨年度の新車からフルカラーへと移行しています。
また、写真の通りハイブリッド車には爽やかな特別塗装が施されているのが特徴で、なかでも今年度の新車である145号車はラグビーワールドカップ(2019年開催予定)を記念した白地の図柄入りナンバープレートで異彩を放っています。Web上を見る限り90系統には多彩な車種が充当されるようですが、この最新型フルカラー車の登板はおそらく初めてではないでしょうか。

ところでこのブルーリボンハイブリッドですが、モデルチェンジの際に給油口の関係から扉側最前部のいわゆる「ヲタ席」は廃されています。前面展望が出来るのはもちろん、混雑する路線で短距離乗車の際には重宝する座席ですが、転倒防止の観点からもバス会社としてはなくしたいのが本音なのでしょう。なお、市バスでは給油口を反対側に移設しているので変わらず健在ですが、無いものは仕方ないので止むなく最後列に陣取って「後面展望」を。

僅かな客を乗せた90系統は、同時刻発の94系統を先発させて嵐山駅前を発車。


バスは渡月橋を渡り、しばらく長辻通を走ります。
時間帯のせいか天候のせいか、まだ人通りはまばら。実は先週にも別件で嵐山を訪れたのですが、そのときは好天も相まって半ば歩行者天国状態。遅れに遅れたバスが徐行で通過していました。

JRの踏切に差し掛かると程なくして丸太町通へ、嵯峨小学校前から清滝方面へ向けて北上します。


この道路は戦時中に休止となった愛宕山鉄道の廃線跡に当たります。
廃線跡としては清滝から先に延びる索道のほうが有名ですが、鉄道線にも「いかにも」な緩いカーブが残っています。


化野念仏寺最寄りの鳥居本(駅跡)を過ぎると、


画像中央に見える高架へ左折。


料金所で手続きの後、いよいよ嵐山―高雄パークウェイへと差し掛かったかと思えば、


つづら折れのカーブが連続してぐんぐん高度を上げていきます。
眼下に見えるのは先ほどの料金所と鳥居本の集落。紅葉の始まった山は霧に包まれています。車内では自動放送でパークウェイの沿革や清滝地域についての解説が流れ、車内外とも観光路線らしい雰囲気に。




麓の鳥居本から僅か数分で保津峡展望台に到達。
バス停はありませんが、限られた眺望ポイントということで心なしかゆっくりと通過していきます。
えらいところに来てしまったな……というのが正直な感想で(笑)、とても京都市内のバス路線とは思えません。他に似たところでは比叡山線の51系統(未乗)などが挙げられると思いますが、そういえばあちら(比叡山ドライブウェイ)も嵐山―高雄パークウェイも同じ高度成長期の開業。同時代に書かれた水上勉の小説などを読むと、こうした目新しい設備が市内中心部のしがらみを脱しようとする男女の逃避先として散りばめられています。


パークウェイ上には終点の西山高雄を含め3つのバス停があり、その最初のバス停が清滝道。
「道」というからには清滝に通じているのだと思いますが、何せ有料道路上、簡単には帰れなくなるので降車にはちょっと勇気が要りそうです。(笑)

期待していた沿線の紅葉はちょうど見頃。
とは言え、道路沿いに並木が続くというわけではなく、先ほどの展望台のように時折開けた場所から色付いた山々を眺めるほうが良いかもしれません。


また、右へ左へカーブが続くので、酔いやすい人は注意です。


菖蒲谷池。ここまで来れば高雄の集落からも徒歩圏内です。
もとは角倉氏が拓いた人工の溜池だそうですが、現在ではフィッシングスポットとして有名のようで、雨模様ながらも釣りに興じる人々の姿が見られました。


一気に下っていくところで、前方の案内表示が終点を告げます。


菖蒲谷池を抜けた先、この路線のクライマックスともいえる並木道が現れます。
停まっている車が見える通り、この周辺が一番きれいに色付いていました。

バスは嵐山から約40分で終点の西山高雄に到着。駐車場の一角で降車となります。
初乗車ということもありますが、カーブあり高所ありで十分に乗りごたえのある道中でした。バスを降りた僅かな乗客は早々と何処かに消え、残されたのは私とバスだけ。


周囲はいまだ霧のなか、長々としたパークウェイを介して降り立った高雄の地はもはや異界。
朝のひんやりとした空気に、ハイブリッド車の特別塗装が冴えわたります。


初便の折り返し時間は比較的短く、10:20発の阪急嵐山行きに表示を変えて「下界」へと去っていきました。


次のバスは少し間が空いて13:30、早くも最終便。
そこまで待てるかと訊かれれば答えはノーですが、実は西山高雄バス停のある駐車場の外れからは、


市バス・JRバスの高雄バス停に向かう階段が延びているのです。
おそらく同乗客の多くはこの階段で高雄の里へと下りていったのでしょう。このまま此処に居るとほんとうに異界に取り残されそうな気がして、私も人の気配を求めて紅葉の階段を下り始めたのでした。

(別項へ続く)

山を整える

2017年11月16日 04時14分10秒 | 鉄道模型/レイアウト製作
ひと月ほど空いてしまったレイアウト製作。
今回はレイアウトの「山」についての話題です。

レイアウト上にトンネルを設置する際にほぼ不可欠な「山」の存在ですが、うちではペットボトルを芯に新聞紙や段ボールを詰めて形を作り、外側を新聞紙で覆って再現していました。


製作直後(7年前?)の様子です。
茶色の絵の具で着色した後、パウダーを撒き、線路際には農家を配していますね。


その後、フォーリッジで樹木を表現し、長らくこの状態で聳えていたものの……

当時の造りがいい加減だったのか、肉付けした新聞紙が経年劣化でフワフワになり、しまいには樹木がボロボロと抜け落ちてくる状況に。
山の形を整えるついでに、外側からの補強が必要と判断しました。

まずは膨らんでいた山の開腹手術(笑)に取り掛かり、新聞紙の塊を一部取り出してスリム化。
それに伴い、トンネルポータルも移動させました。


少し後退させたので、ポータル脇の山肌に擁壁を取り付けるスペースも出来ました(ポータル右の黒い部分が従来のトンネル内壁です)。
とは言え、模型ならではの急カーブに位置する坑口はやはり不自然。


そこで、トンネルを出てすぐのところにスノーシェッドを取り付けることにしました。
実物は様々な形態が見られますが、脚の部分は山肌に接するほう(奥)がGMの水平橋脚から、そうでないほう(手前)が同じくGMの跨線橋キットから改造しました。両脚は高さを変えて、斜めに覆いが被るようにしたいと考えています。

スノーシェッドの位置が決まったら、ウレタンや発泡スチロールを詰めてプラスターを塗りたくります。


TOMIXのシーナリープラスターは固まるとガチガチになるので、パテと接着剤代わりにこれでもかと盛っていきます。
大部分は再び緑化させる予定ですが、着色して崖や岩肌を露出させても良いかもしれませんね。

また、上写真の右端、山の麓も切り拓いてスペースを捻出しました。


線路に近すぎた農家を移動させ、向きも変えました。
ロングセラーのTOMIX製品ですが、屋根にGMのコルゲート板を貼りつけて着色・ウェザリング。
現代のローカル線の車窓からよく見かける、トタンに改装されたわらぶき農家を再現してみました。雨戸はプラ板で埋めて廃屋としています。


農家の背後には擁壁を貼り付け。
線路までの間にややスペースが出来たので、廃自動車などを置いて「らしい」感じを演出してみたいですね。

「ロームシアター京都」で歌舞伎を観る

2017年11月12日 01時56分28秒 | 京都
6日(月)は岡崎の「ロームシアター京都」で「ANAチャリティー大歌舞伎」を観てきました。


行きは市バスの「岡崎ループ」に遅ればせながら初めて乗車しました。
岡崎地域の回遊を目的として2015年9月に新設された系統ですが、当初は三条京阪発着のため知名度がイマイチ上がらず。四条通に乗り入れようにも2車線化による定時性の確保が懸念され、市電を模したデザインの専用車はいつ見てもガラガラの状態でした。
交通局もこれではさすがにマズいと思ったのか、今春のダイヤ改正からはようやく四条河原町への乗り入れが叶い、阪急電車や市バス各系統と結ばれたこと、観光シーズンにも入ったことでこの日は立ち客も出ていました。

さて、「ロームシアター京都」の前身は、前川國男設計の京都会館(1960年築)。
老朽化に伴い改修工事とネーミングライツによる改称が実施され、昨年1月に「ロームシアター」として再出発を果たしました。私は小中学生のときに行事で何度か訪れた覚えがありますが、リニューアル後の鑑賞は初めて。
現在、四条南座が耐震性の問題から改修・休館中のため、京都市内での歌舞伎上演は歌舞練場(先斗町)や春秋座(京都造形芸大)、そしてここロームシアターなど、会場変更を余儀なくされています。

この日の演目は「義経千本桜(鮨屋の段)」と「釣女」のニ本。


2階席からの観覧となりました。
演目自体は非常に楽しいものでしたが……花道が無いので、1階客席後方から中村獅童が出てきたのが当初分かりづらく(2階からだと真下を覗き込むかたちになる)、客席が4階まで設けられているので、役者さんによってはやや声が通りにくいという点が目立ちました。
いずれもホールの構造上の問題で、たとえばオーケストラ等の場合は迫力があるのだと思いますが、やはり歌舞伎だと南座に勝るところはないな、というのが正直なところ。12月から始まる顔見世(2013年に初めて観たときの記事はこちら)もロームシアターでの開催となるようですが、早く本来の場所での公演が復活してほしいものです。

ところで、「義経千本桜」の舞台は大和国・下市村。


(写真は吉野駅)
近鉄吉野線の沿線で、モデルとなった鮨屋さんは今でもあるようです。
「黒塚」の安達ケ原然り、その舞台を一度でも通過したことがあると、観るときのイメージもより膨らみますね。


そして、吉野線と言えばやはり「青の交響曲」。
再度の乗車をと思い時々チェックしているのですが、なかなか空きが出ません(今年2月に乗車した際の記事はこちら)。いまは紅葉シーズン真っ只中ですから、また閑散期を狙ってみましょうか……。

秋の「SL北びわこ」を撮る(秋季運転最終日)

2017年11月08日 00時45分49秒 | 鉄道関係
11月5日(日)をもって年内の最終運転日を迎えた「SL北びわこ号」。
昨年よりは少し早めの店じまいですが、牽引機のC56は結局のところ最終日まで登板。今年の秋は天候が安定せず二度の台風にも見舞われましたが、最終日はすっきりとした好天に恵まれました。

さて、私にとってはひと月ぶりの湖北散策となりましたが、朝は1時間超の寝坊(汗)、急遽京都から新幹線を利用しました。
在来線なら新快速や特急でも1時間かかるところをわずか20分で結んでしまうのですから、人に翼の汽車の恩、これは強い味方です。(笑)




「こだま642号」は西日本に所属する700系のB編成。青色シートの並ぶ内装が特徴です。
朝食に買った志津屋のサンドイッチを頬張れば、短区間の利用ながらもすっかり旅気分。

米原で在来線に乗り換え、いつもの9:34発、敦賀行きの521系2連に乗り換え。
車内は既に撮影者と観光客で程々の混雑ぶりを呈していましたが、それも前回同様に長浜まで。


前回は虎姫で降りたので、今回は隣の河毛で降りました。
「北びわこ1号」の到着までは40分ほど。当駅から高月駅までの間には撮影地が点在しているので、もしポイントが見つからなくても線路際に行けば大丈夫だろう、という算段です。(笑)案の定、河毛駅発車を編成で収めることのできる場所は既に多くの撮影者が見えました。

私はと言うと、ストリートビュー等で事前にサーチはしていたものの、時間ギリギリまで歩き回ってひねくれアングル(>_<)を試行錯誤。
線路沿いの道が山の切通しに差し掛かったところで振り返ると、ちょうど機関車1台分ほど抜けていたのでそこから撮影することにしました。


河毛駅を出たばかりなのでしっかり煙が出ています。せっかくの好天ですから編成を綺麗に収めたくなりますが、今回は去就が注目されるC56をメインにしようと決めていたのです。
「北びわこ」はその走行区間の短さゆえに撮影地が限られていますが、こうした撮り方だとまだまだ開拓の余地があると言えるでしょう。


上の一枚を撮った後、全力で走って(笑)サイドビューを。
最終日ということで客車のほうも開いている窓が多く、その盛況ぶりが窺えます。

1号を見送った後は、回送までの合間に河毛の街並みを散策。


虎姫もそうでしたが、この辺りは旧家や寺社が多く、歩いていても楽しいものです。
また、数年前の大河ドラマ「江」では当地を治めていた浅井氏がクローズアップされましたが、その浅井氏が滅亡に追い込まれた小谷決戦の際にはこの周辺に織田軍が陣を置いており、先ほどSLを撮影した場所も光秀の陣跡と言われています。

そんな歴史に思いを馳せながら、家並の向こうで1号の返却回送を。


ちなみに牽引機は原色の1135号機でした。
いつの頃からか、この回送列車も人気が高まりつつあります。

さて、前回は長浜で昼食を摂りましたが、この日は既に昼食を調達していたので引き続き3号へ向けて撮影地を探します。
良い天気だったので有名撮影地の高時川橋梁の方へ歩いてみましたが、やはり最終日ということもあってカメラの砲列が形成されており、手持ちミラーレス持ちはちょっと入りにくい雰囲気。(笑)
結局は1号を収めたポイントの反対側に回り、北陸自動車道の高架下(日陰)から出てくるところをアップで狙うこととしました。


風になびくススキと力強く回るSLの動輪……ですが、もう少し引いた角度で、出来れば前面のナンバープレートが見えるくらいが理想ですね。


振り返れば、煙を上げて勾配へ挑む姿。
今日はC56メインですが、やはり客レは後追いも良いと思うのです。

3号の返却回送は少し時間が空くので、列車で来た撮影者のほとんどは河毛駅へ向けて撤収していきます。


私も同様に駅へと戻る途中、柿の木を見つけたので「しらさぎ」と共に。

既に歩き回ったので、普段ならこのまま新快速で寝ながら帰るところですが、米原でいったん下車。


坂田方面へ歩けば柔らかな夕陽が差し込み、近江の山々を背景に進む3号の返却回送を照らしてくれました。
もう少し時期が遅ければきれいな紅葉が見られたでしょうね。

さらに、米原駅構内の入換も初めて観察。
意外なことにギャラリーは少なく、新幹線とのスライドも簡単に撮ることが出来ました。


きょう一番の煙です。(笑)


構内改良が進んで往時の雰囲気は薄れつつある米原駅ですが、やはりSLの存在感は抜群。
営業では見られないバック運転が見られるのも入換の魅力ですね。


EF65に繋がれて帰区の準備。
次回の運行はおそらく来年ですが、今度はD51が駆けるであろう湖北の冬景色も楽しみです。