マイクロ・キハ37(加古川色)の小加工

2018年02月16日 23時59分43秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
またしても床下加工ネタです。
車体ほど気を遣わないのと、グレーや黒の単色塗装で済むので、部屋に引き篭りがちな冬場にもってこいです。(笑)


さて、実車は5両という少数派ながら、国鉄・JR・私鉄譲渡車と模型の世界ではマイクロエースが多彩なバリエーションを展開しているキハ37系。キハ40系列より幅を絞ったスタイリッシュな出で立ち、船舶エンジン(DMF13S)の採用など新機軸を盛り込んだことで活躍が期待されていましたが、投入対象線区の相次ぐ廃止や3セク転換などで残念ながら量産化はされないままJRに承継され、西日本の2両は主に加古川線で運用され、その後は朱色を纏い米子に転じて境線等で活躍、運用終了後は米子駅構内での長期留置を経て09年に廃車解体されています。いっぽう、東日本の3両は近年まで久留里線の主力として活躍し(2012年11月訪問時の記事はこちら)、これも廃車かと思いきやキハ30系列と共に全車が水島臨海鉄道で再出発を果たしたのは広く知られるところです。譲渡回送時の記事はこちら

そんな数奇な運命を辿ったキハ37系ですが、製品の床下を見ているとどうもエンジンの形状が不自然です。元写真を撮り忘れたのでどうしようもありませんが(汗)、Wikipediaでキハ37の項を見ていると〈1999年(平成11年)から2000年(平成12年)にかけて、順次機関をカミンズ製DMF14HZへ換装し、縦形(直立シリンダー形)エンジンに特有の室内床面の点検口が埋め込まれた〉とあることから、どうやら製品では東日本仕様のエンジン(DMF14HZ)が再現されているようです。つまり、製品の床下が当てはまるのは2代目久留里線色と水島臨海鉄道色のみ、ということになります。

そんな事実を知ってしまうと手元の加古川色を原型エンジンに作り変えたくなるところですが、原型のDMF13Sそのものズバリの床下は製品化されていません。10年ほど前にマスターピースなるメーカーからプラキットが製品化(床下機器含)されていたのを覚えていますが、現在ではおそらく入手不可能でしょう。また、同型のエンジンを積んだ車両としては鹿島臨海鉄道6000形(KATO)や三陸鉄道36形(TOMIX)が近年旺盛なバリエーション展開によって入手も容易ですが、両者とも実車の登場から比較的早期の製品化とあって元々の設計が古く、やはり床下機器の印象把握はイマイチです。
そうなると、現代水準での近似エンジンはキハ20系用のDMH17Cとなります。幸いにもTOMYTECから鉄コレ13弾において安価でリアルに再現されているので、余剰車からもぎ取って充当します。


画像左側、元のエンジンを取っ払って中央に配置しました。跡が穴だらけですが見えないので塞いでいません。(笑)
他の機器も配置が異なるようなのでWeb上の写真を見ながら適宜移設しています。どうやら冷房化(サブエンジン式)の前後で違いがあるようで、せっかくなので冷房化後としました。

M車については切削を繰り返してできる限り再現していきます。


他から流用できるものが少ないので、ほとんどの機器はモーターカバーからそのまま切り貼り。奥まっている機器については間引いておきました。


塗装したところ。前回の「ほのぼのSUN-IN」同様、上回りの出来が良いので床下に手を入れてやるとぐっと印象が良くなります。カプラーはTN化。


M車はこのように。エンジンもある程度は再現できたでしょうか。


車端はキハ40系用のカプラーとステップを取り付けました。トイレはこの時代ならまだ垂れ流しでしょうか。ひょっとすると冷房化(94年)と同時にタンク化されたかもしれませんが、流し管のパーツが異常に余っていたので取り付けておきました。(笑)


最後に、うちの加古川色気動車たち。キハ35はまだ紹介していなかったように思います。帯のデカールを見つけたのでKATO製品を塗り替えたものですが、ファルベの青緑1号はマイクロ製品と色味が似ています。一方、過去に製作記事で紹介したキハ20はGMの青緑1号を使用したので随分と異なる色合い。定番の色でもメーカーによって違うのだと、よい勉強になりました。ここまで来るとキハ40系列も増やしたいですね。

キロ29・59「ほのぼのSUN-IN」の小加工

2018年02月08日 03時42分12秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
節分を過ぎたものの、京都は相変わらずの底冷えで堪えます。
仕事柄、体育館という場所に出入りしなければならないのですが、あればかりは慣れませんね。
夏場の蒸し暑さを避けるには仕方のない構造のようですが。

さて、昨年入手したマイクロエースの「ほのぼのSUN-IN」。
年明けから重い腰を上げてグレードアップを進めていましたが、このたびようやく終わりました。


実車は山陰最後のキハ58系列として団臨を中心に10年ほど前まで活躍していました。関西に遠征してくることもしばしば、行動範囲の限られていた高校時代でも数回接する機会があり、車端部のグラデーション塗装が思いのほか雑だったことが印象に残っています。(笑)


さすがに模型では印刷で無難に(?)まとまっています。
かつて製作に挑戦したこともありましたが、エアブラシを持っていないとこの箇所がネックとなります。当時はデカールに吹き付けて再現した覚えがありますが、やはりスッキリとは仕上がりません。前位側の扉を綺麗に埋めるのもなかなか面倒です。

そんなこんなで、ボディの出来は良好ですが、床下に目を向けると……




どうも、見慣れたKATOやTOMIXの床下とは異なります。
これはおそらく同時期に製品化された東日本車(エレガンスアッキー、よねしろ等)の床下が流用されたものと考えられますが、それにしてもモールドが甘く安っぽい印象は否めません。DMH17エンジンの造形は「フェスタ」の床下で実績があるはずですが、あちらも相当前の製品化ですから難しいのでしょうね。

エンジンだけを部分的に交換するのもバランスが悪いと思い、


KATO製キハ28の床下を切り継ぎ、ウエイトで繋ぎ合わせます。


塗装したところ。
やや下が空いてしまいましたが、これで正規の床下になりました。


M車についても同じく、KATOのキハ58からモーターカバーを切り貼りして塗装しました。


連結器はTNに換装し、車端にはトイレタンクやステップを取り付け。
客用扉窓はやや小ぶりだったので、拡大してTOMIXのものを嵌め込みました。


前面窓ガラスもTOMIX製に交換。種別表示幕はそのままだと横長なので、点灯は諦めてTAVASAの国電用方向幕を上から貼り付けています。
ほか、ジャンパ栓はKATOの115系長野色用を、形状の異なるタイフォンはTOMIXのキハ40系(岡山色用)に交換。今度KATOからキハ58がリニューアルされる際には専用のジャンパ栓が出るので、他車のグレードアップ用に確保しておきたいですね。




かくして床下の正規化とグレードアップが完了した「ほのぼのSUN-IN」ですが、気動車の床下は奥深いもので、実車と模型で違う点の多いこと多いこと。模型は部品流用ありきですから仕方ありませんが、マイクロ製品で言うとキハ65(エーデル)やキハ37なども異なる点が多いので、地道に手を加えているところです。


一段落ついたところで、タイミングよく「ゆったりやくも」が入線。
しばし米子界隈の雰囲気に浸ろうと思います。

鉄コレ・富山地鉄10030形の小加工

2018年01月18日 02時53分37秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
前回に続いての小加工ネタです。
実質コレの続きと言えるかもしれません。


4年ほど前に発売された鉄コレの富山地鉄10030形。当方では14760形と共に車輪とパンタの交換後、屋根と床下を塗装して放置していましたが、先日、模型店を物色していて見つけたこのパーツを機に……


KATOのクハ189用ダミーカプラー(正しくは連結器カバー?)です。
連結器カバーと言えば、同社から発売されているE257系用の白色が汎用性が高く、


当方でも国鉄・JR型問わず使っていますが、富山地鉄のものはまた別物。


(2013.03.29 岩峅寺にて)
画像の通り、横長の特殊な形状となっています。
これくらいならプラ棒の削り出しで自作しても良いのですが、今回のクハ189用が比較的近いことに目をつけて、ついでに各部のディテールアップもしてみようということになりました。


まずは連結器カバーを銀色に塗装して、鉄コレの胴受けに接着。少し削るだけでフィットします。


平べったい栓受けは別パーツ化。


モールドの上から穴を開け、残ったモールドを除去。
右端が少しズレてしまいましたが、これくらいなら誤魔化しが効きます。(笑)


栓受けはアルファモデルの113系用を塗装して取り付けました。
ライト枠もトレジャータウンのものを上から貼り付けて、だんだん京阪から地鉄の顔に近づいてきました。
更に追加するならば上の実車画像のようなアンテナ類もあると実感的ですが、破損が怖いので今回は保留としています。


連結部はKATOカプラーに換装のうえ、幌を取り付けました。
幌は薄めのキハ91系用を使っています。今回のように連結面間に余裕のないときに便利です。


鉄コレの走行用パーツには他社製カプラーを取り付ける「受け」が付属していますが、一々買うのも面倒なので真鍮線を貫通させて無理矢理このように。製品状態のアーノルドでも良しTNに換装しても良し、この辺りは各自の好みが出るポイントですね。

さて、ここまで来て気になるのが、屋上のクーラー表現。


(2012.09.29 鳥羽街道~東福寺にて)
実車のクーラーは天面と側面にメッシュの黒が目立ちますが、模型ではメッシュ表現が無く窪みがモールドされているのみとなっています(同じ京阪でも小型車の600形などは天面のみメッシュ表現がされています)


そこで使えそうなのが、キハ189系の製作でも使用したウェーブのメッシュ。


試しに切り出してはめ込んでみると、ぐっと細密化されて好印象です。


目が潰れないように木工ボンド水溶液で固定した後、エナメル塗料でスミ入れしてやるとクーラーらしくなりました。
側面の表現はメッシュにやや厚みがあるので不適ですが、ここはシールかデカールを貼り付けることにしましょうか。


吊るしの状態ではどうしても安っぽさが否めない鉄コレですが、これでようやく模型として一人前になってなってきたような気がします。欲を言うなら動力化をもって完了とすべきですが、レイアウト片隅から分岐する地方鉄道のアクセサリーとしてしばらく鎮座してもらおうと思います。(笑)

209系2100番代(房総色)の小加工

2018年01月15日 01時13分29秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
早いもので1月も半分を過ぎ、本格的な寒さが訪れていますが、そんな中でKATO・TOMIXから怒涛の製品化発表。
待てば出る時代となって久しいですが、それでもやはりドキドキするものですし、セット構成や再現の度合いなどはもう少し経たないと分かりません。そして、今は特に魅力を感じていない車両でも、旅先で実車に接すると欲しくなってしまう車両もあるものです……。
きょう取り上げるのも、そんな車両の一つ。


昨年末にTOMIXから発売された209系2100番台(房総色)です。
今までどちらかと言えば西日本に、そして気動車に偏っていた当方の所有車両ですが、東日本の通勤電車は初めての導入です。
実車は全編成が転属・改造から成っているものの、当初の京浜東北線で活躍していた頃には縁がなく、幼少期に図鑑で何となく把握していた程度で、今のように年に数回東京に行くようになった頃には既にE233系への置き換えが完了していました。比較的早期に第一線を退いたこともあって安物の印象が強く、房総各線に転じた後も特に食指の動く存在とはならなかったのですが、




昨夏に内房・外房線を乗り潰した際、すっかり近郊電車に装いを改めた同車に初めて接することとなり、いざ乗車をしてみれば、中間車こそ元・通勤電車の原型を残していますが、両先頭車に設けられたボックスシートに腰を落ち着けると車窓には房総の煌く海が広がり、窓際のテーブルに飲み物を置けば一気に旅行気分は上昇。113系の後継として十分に足る車両だと感心させられました。


模型の方に目を向ければ、例のボックスシートの設置された車内が新規に再現されて期待通りの完成度です。厳密には台車位置が異なるようですが、これは修正が大変そうなのでそのままとしています。
車番はインレタ選択式で、号車や車イス表示、そして珍しくATS標記までも収録(所属標記はやっぱりナシ)。上総湊→安房鴨川で実乗し、インレタにも収録されているC436編成としました。


成型色のままのスカートはグレーに塗って支柱をブラックアウト。
東日本の通勤電車には施工しておきたいポイントですね。


固定編成の電車ということで、カプラーはKATOのE231系用を小加工のうえ取り付け、E259系用の車体間ジャンパも一部をカットして取り付けました。
メーカー推奨のTNカプラーだと東日本独特の青灰色の床下機器と色が合わず、ジャンパも無いのでスカスカになってしまいます。トイレのある2号車にはタンクを取り付けたいところですが、良い部品がないので今は保留。扉はスミ入れしています。


KATOカプラーの取り付けはこのように。瞬着のポン付けでは心許ないので両脇の2箇所に穴を開け(見えにくいですが)、丸プラ棒を差して固定しています。ねじを使えばもう少し綺麗に仕上がるでしょうか。
KATOカプラーは実感的でないので長らく敬遠していましたが、ジャンパが発売されたことで一気に真価を発揮した気がします。編成の順序や向きもこれで間違えませんね。(笑)

この他にもいろんな車両に小加工を施していますが、今年もぼちぼち紹介していこうと思います。

GMのキハ110系

2017年07月30日 03時13分27秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
7月もそろそろ終わり、ということは祇園祭も終わり。
私も今年は久々にボランティアに参加して(曳き手ではないですが)、昨日はその慰労会がありました。
やっぱり大きな祭礼行事は見るより参加するのが楽しい、というのがメンバーの共通意見でした。(笑)

さて、GMから完成品で発売されたキハ110・111/112の陸羽東・西線色。




相変わらず高価な製品ですが、両線とも乗車したことがあり、鳴子温泉駅に漂う硫黄臭、瀬見温泉付近の幻想的な景色、闇夜のなかを飛ばす西線の快速など、思い出はそれなりに(^^;
うちではキハ110の動力ナシと、キハ111/112の動力付きが1セットずつの陣容です。


動力は最新のコアレスモーターなのでよく走るうえに、車体の出来は新規製作だけあってバッチリ。前面の渡り板はやや厚みがありますが、通常時と倒れている時の二通りが再現できるところにGMらしさを感じます。
とりあえずのグレードアップとしては、床下機器の塗装と、ダミーカプラーへの連結器カバー取り付け。それから、ヘッドライトケースはライトユニットと一体なのでボディとツライチになっているのですが、ここにはトレジャータウンのパーツを上から貼り付けて立体感を出してみました。


中間の連結部にはKATOカプラーと車体間ジャンパ(E259系用を小加工)を取り付け。
幅広の幌が欲しいところですが、カーブ通過の際に干渉しそうなので現時点では見送っています。

GM完成品で一つ不満があるなら室内パーツですが、今回もT車には相変わらず汎用パーツ(2+2)が取り付けられていたので剥がし、


手持ちの余剰パーツとプラ板を充当して1+2のセミクロスシートを再現しました。


やや背が高いですが、良い感じです。(^^)

さて、GMのキハ110つながりでもう一つ。


既に絶版となって久しい「塗装済キット」のキハ110を組み立てました。
造形や価格ともに優れたKATO製品が何度も生産され、幾つかあったカラーバリエーションも本家GMが完成品としての発売を再開した現在ではもはや用済みの感がありますが、どこまでいっても自己満足の世界、あえてキットを組み立てるのも楽しいものです。


貫通扉の窓とドア窓にはなぜかHゴムが再現され、床下機器も彫りは浅め。ですがこのプアさがどうにも憎めません。(笑)
ボディの緑色もカスレが目立つのですが、近似色を作れる自信がないので泣く泣くそのままにしています。


今回の完成品と並べてみても、オーバースケールなのは明らか。
さらに素組みすると腰高なので、床板を一部削って低くしています。
渡り板が別パーツなのはキットも同様ですが、模型を取り扱うにあたってデリケートな部分を完成品にも引き継いだのはやはりGMのこだわりでしょうか?(笑)

というわけでキハ110同士の連結は諦め、既にチラ見しているキハE130の増結用に回します。
一時期の水郡線でみられた混結を再現できればと。


せっかくなので連結する側の貫通扉は開けてみました。
キハE130は大柄なのでキハ110のオーバースケールはさほど気になりません。


東日本の気動車たち。
実車の世界ではキハ40系一族の置き換えが発表されましたが、キハ110系も最初期の車両は車齢30年近く。しかし相次ぐ観光列車への改造や東北本線架線下での運用拡大など、しばらくは幅広い地域で楽しませてくれそうです。

北海道モノ

2017年06月30日 23時59分44秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
6月30日、夏越の祓ですね。
我が家でも水無月を食べて暑気払いをしました。

最近は軽めの加工が中心です。


以前キットを組み立てたキハ22の手直し(標記類追加・特定ナンバー化)や、


積んでいたクロスポイントのキハ24を塗ってみたり。

北海道モノと言えば、


TOMIXのサロベツAセットも入線しました。
巷ではスラント型先頭車が含まれるBセットが人気のようですが、


私はやはり両側貫通型の編成、2012年の北海道旅行で見た姿が印象に残っています。


気付けば北海道の特急車もかなり増えました。
短編成が好きなのでキハ281/283には手を出さないと思いますが……。(笑)

【鉄コレ24弾】113系3800番代の整備など

2017年05月04日 02時19分36秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
以前に少し紹介した鉄コレ24弾の113系3800番代ですが、少し手を加えてN4編成として仕上げました。


顔つきがユニークなクモハ113。
前面補強板の交換と前照灯パーツの取り付けは済ませていましたが、新たにジャンパ栓(KATO製155系用のAssyパーツ)を取り付けました。
やや形状は違うものの、手軽に細密化出来るので他車にも波及させていきたいですね。


床下にはKATO製動力を入れ、(画像では見えていませんが)台車にはスノープローを真鍮線で取り付けています。
機器は鉄コレのものを再塗装し、干渉する部分は薄くスライスして貼り付けました。


湘南顔・クモハ112の前面窓は鉄仮面化。
スカート・ダミーカプラーはGM製113系完成品用を取り付け、台車は鉄コレのものがやや小振りだったのでGM製に交換し、同じくスノープローを取り付けています。そのままでは床下周りが真っ黒になってしまうので、アクセントとして連結器カバー(KATO製E257系用Assyパーツ)を取り付けてみました。


製品状態ではクモハ112のベンチレータが押し込み型ですが、N4編成を含む多数派はグローブ型なので余っていたGM製に載せ替えました。
取り付け穴をランナー引き伸ばし線で埋めて開け直し、再塗装しています。


クモハ113も質感を揃えるべく再塗装とベンチレータの交換を実施。
合わせて試作冷房車由来の長いランボードを短縮し、クーラー位置を変更しました。


カプラーと幌はKATO製を取り付け。
クモハ112(右)のドア窓はHゴムを削ってコンパウンドで磨き、実車の金属押さえのドアを簡易的に再現しています。

そして……


お供にやって来た、TOMIXの115系福知山色・K13編成タイプ。
取り急ぎ、前面窓の鉄仮面化とジャンパ栓の取り付け、スカート・ダミーカプラーをGM製に交換しています。

実車は福知山色のまま山陽本線へと転じたことで有名になりましたが、


2006年の夏に快速「シティライナー」で乗車したことがあります。
画像先頭の下関方(福知山方)のクハ115-604はデカ目・非ユニットサッシ・分散クーラーが特徴ですが、製品のままでは大幅に形態が異なってしまうので、


アルファモデルのキットとGMのパーツを使って製作予定です。製品に合わせて色を出すのが難しそう……。

鉄コレ24弾など

2017年04月06日 00時34分35秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
JR30周年に合わせて発売された鉄コレ24弾。
国鉄時代に製造され、JR化後に改造された車両がラインナップされており、なかでも福知山の113系3800番台(サンパチ)が含まれていることで人気も高まっているようです。


(画像は2008年3月、豊岡にて)
私は小学生の頃に初めて実車を篠山口駅で見たのですが、子供心に「なんて適当な電車なんだ!」といった印象を抱いたのを覚えています。後に中間車からの改造であったことを知り、それは間違いではなかったことが判明するのですが……。(笑)

以来、福知山の親戚宅を訪れるたびに実車に接する機会があり、模型の方もGMの113系キットから製作できないかとトライしましたが、当時の技量ではあえなく挫折。部品だけ用意していたところに製品化の報せが飛び込み、ディテールアップを楽しもうと待ち望んでいました。


24弾は他にも紀勢本線の113系や713系、717系が含まれていることから、初めての「箱買い」です。
当初の古典的な単行電車ばかり製品化していた頃からすると、昨今の値上がりや編成ものラッシュには瞠目するところではあります。かつてのイメージだと本家TOMIXやマイクロあたりが製品化しそうな車種ばかりですが、それでも比較的廉価で「素材」を入手出来るとあれば嬉しいものです。

一箱ずつ開封し、113系3800番台の製品とご対面。
ちなみにシークレットが2パンタのクモハ112だそうですが、私の箱には入っていませんでした。


製品はクモハ113の前照灯が出っ張っておらず、クモハ112(東海顔)の前面が鉄仮面化されていない、登場当初の姿がプロトタイプとなっています。
造形はまずまず、塗装の品質もいつも通りですが、前面補強板の青帯が下にズレています。エラー品かと思いきや、ネットで出回っている製品の画像を見ていると全てそのような「仕様」であるらしく、これがカッコ悪さに輪をかけています。(笑)
塗装の品質はいつものことですが、私の掴んだ2両はそれほどの乱れはありませんでした。初代福知山色(黄色に青帯)と2代目福知山色(ベージュに茶と緑の帯)の双方をイメージさせるカラーリングで、個人的には好みの塗装です。

というわけで、早速ですが、


ジャンク箱を漁り、過去に製作を目論んでいたサンパチの部品を取り出します。
富士川車輛工業のパーツです。いまは生産していないようですが、ここからライトと補強板のパーツを活かします。


塗装してゴム系接着剤で貼り付けたところ。
青帯はとりあえずの措置として0.5mmマスキングテープに青を筆塗りしたものを貼り付けています。製品の補強板は穴が抜けていないので、金属パーツを使うことで幾らかシャープな印象になりました。
床下にはKATO製113系の動力を入れています。窓ガラスパーツをギリギリまでカットするとちょうどハマりました。スカートと連結器は製品のものをそのまま使用しています。追加で栓受けを取り付けたいですね。




クモハ112の方は車輪とパンタを換装し、スカートは試しにGMの113系用を取り付けてみました。
製品状態では717系等と共用のゴツいスカートなので、替えてやることで実感的になります。スノープローは19弾のNDC用を無加工で取り付け。製品のプロトタイプ(N8編成)とは別編成に仕立てたいので、ベンチレーターの換装や鉄仮面化、床下機器の正規化なども予定しています。

そして、24弾に含まれるもう一つの113系。


実車は一度だけ乗ったことがありますが、製品では埋められているはずの戸袋窓が開口されているようです。しかしどうにも馴染みがないので、


きっと多くの人が考えるであろう、こんなことを企んでいます。
更新車のボディ自体はよく出来ているので、これを皮切りに西日本の113系ワンマン改造車がバリエーション展開されるのでしょうかね……。

そのほかの電車たち。


左から123系ミニエコーと713系、717系です。
1両もののミニエコーは仕方ないとして、残る近郊型の2種は加工素材に。




この辺りに化けてもらおうと思っています。(笑)


特に北陸の413系は、以前製作した475系や、先日発売された521系と並べることが出来ますからね。

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近郊型つながりで、ただいま製作中のもの。


余り物の有効活用なのですが、いずれ別項にて紹介予定です。

キハ185系「九州横断特急」とキハ200系の整備

2016年12月26日 01時14分15秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
前回に引き続き、思い出したかのように既製品のディテールアップです。(^^;


先日、マイクロから発売されたキハ185系「九州横断特急」。
数年前に一度発売されたきりでプレミアがついていたものの、ライトを増設した近年の姿で事実上の再販がおこなわれました。
が、写真を見ても分かる通り、増設ライトの位置が不揃いで印象を台無しにしています。

前面窓の縁に黒を差すついでに、魚の目のようなライトを取り外してみると、


そもそも穴がズレています。
丸ヤスリで調整してピンバイスを突っ込んで揃えることに。
ついでに片側の先頭車はスカートの鹿除けバーも再現してみましょう。


真鍮線を加工するのが相場ですが、TOMIXの島式ホームに付属していた柵のパーツを、


このように切り貼りしてみました。
実車は支柱は6本ありますが、雰囲気は出ているでしょうか。


仮組み。
増設ライトはGMキットの113系用ライトパーツを加工して差し込んでみました。

スカスカの連結器回りは、


TOMIXのオハネフ25用ダミーカプラーを加工して貼り付け。
バーの塗装も済ませ、賑やかな足回りになりました。


床下は製品ではグレーの成型色なので、JR九州特有の濃灰色を再現すべく塗装。
少し黒に近い仕上がりになってしまいましたが、床下のモールドがイマイチなのでこれで良しとしましょう。(笑)


九州つながりということで、数年前に買ったままだったGMのキハ200も表記類を貼り付けてクリア保護、合わせて床下を塗装しました。
ご覧の通りキハ181の機器に373系の台車を合わせた最初期の製品ですが、TNカプラーが標準装備で車番も選択式インレタですから、これはこれで良い時代でした。全く違う床下機器も塗ったことで目立たなくなりましたね。(^^;


既にディテールアップ済の「あそ1962」を加えると、そこはもう豊肥本線です。
いつかの全通を願って……。

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さて年末、財布の紐が緩くなる時期ですが、


今度は北海道。衝動買いしてしまった「オホーツク」セットBです。
来年はキハ261が0・100番台共にやって来るので、ポリカ窓の現行仕様に仕立てたいところですが……。

キハ47系「みすゞ潮彩」&キハ25系の整備

2016年12月13日 02時06分43秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
文字通り「師走」の毎日ですが、休日は時間がとれるので模型の整備を続けています。
前回の模型記事でも紹介した、キハ47「みすゞ潮彩」とキハ25を紹介します。


スカート、スノープローと連結器をグレーに塗装して、正式に下関車の仕様としました。
ここまで来るとやはり表示幕のサイズが気になります。実車はもう少し横方向に長いのですが、ここだけは初期の頃から改善されませんね(かと言って上手く修正出来る自信もありません……)。


床下機器は再塗装するついでに、余計な部分を切り取り、エンジン部分をTOMIX製キハ40系更新車から型取りコピー(方法はリンク先の過去記事を参照ください)し、換装後の姿を再現しました。コピーが難しい部分はプラ板や真鍮線を組み合わせて自作しました。もう少し厚みを持たせて手前に出っ張らせても良かったかもしれません。


ドアはスミ入れし、一部の窓ガラスには優先座席シールを貼り付けました。
観光列車ですが自由席車も連結しているゆえの妙ですね。実車は今年度限りで運用を退き、維新150年に向けた萩・長門エリアの新たな観光列車に再改造されるようで、どのような姿に生まれ変わるのか気になるところです。そういえば、日露首脳会談も間近ですね。

続いてKATOのキハ25です。


製品状態では目立っていた室内パーツの青色を、


床をグレー、座席を水色で塗り分けました。
実車にはまだ乗ったことはありませんが、Web上の画像を見る限りでは静岡の313系と同じ具合で良さそうです(この記事を書く段になって気付きましたが、優先座席部分のオレンジを忘れていました……)。


これで、斜め上から見ると自然な見た目になりました。


床下機器も再塗装して、M車のカバー部はブラックアウト。彫刻が細かいので、こうするとT車と遜色ないくらいに仕上げることが出来ます。
そのほか、配管やカバーの一部には銀を差し、両開きドアの戸当たりゴムにもスミ入れ。
何かと安っぽい印象を抱きがちなキハ25-1000ですが、色々手を加えてみると気動車らしい重厚感が生まれてくるから不思議です。


前面は313系に比べて物足りないので、少しでもメリハリを付けるべくステップ部に色差しをして滑り止めを再現しました。
連結器は製品のものを取り外し、GMキット付属の電連付きダミーカプラーを取り付け。連結の予定はないのでこれで良いでしょう。
先日、KATOからキハ85のリニューアルがアナウンスされたこともあり、既に所有しているキハ48と合わせて並べるのが楽しみです。
(そういえばこんなのも作りかけていましたね……)

ここ数ヶ月の模型の話

2016年12月01日 02時05分10秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
気付けば12月に入りました。
最近は寒くなってきたので自然と模型を弄る時間も増えてきましたが、ここ数ヶ月ほどで導入した模型を一挙に紹介します。


まずはTOMIXのKTR8000系「丹後の海」です。
実車はいつの間にか増殖して「丹後の海」だけの6両増結編成も恒常的なものとなり、旧塗装車は残り1編成(8015+8016)とのこと。
模型では旧塗装車のエメラルドグリーンが若干暗い印象がありましたが、こちらは綺麗なメタリックブルーが忠実に再現されています。
室内は共通パーツゆえに成型色のグレーが目立つので、木目調に改装された様子を再現するのも楽しそうです。また、細かいところの印刷表現はバッチリですが、ライト上の装飾は金塗装ではなく銀色の手すりなので、余裕があれば手を加えてみたいところです(でも蛇足になりそうな……)。


次に青つながりで、KATOのHB-E300系「リゾートしらかみ」。
ケースを開けて驚きましたが、後付けパーツの類が一切なく、買ってすぐ走らせられる仕様。
いつも何かしら手を加えている身としては物足りなさを感じますが、ほかに出来ることと言えば床下塗装でしょうか。先代のキハ48もまだまだ手の加えようがあるので、これを契機にもう一度手にとってみようと思います。


そして、マイクロエースの「みすゞ潮彩」。
延期に延期が重なり数年越しの発売となりました。一時は製品化中止も危惧していましたが、マイクロらしい綺麗な印刷表現と屋根の赤塗装がレイアウトに映えます。


お決まりの加工としては、アンテナ類をKATO製に、スカート・TNカプラーをTOMIX製に換装。
これだけでも見栄えが良くなりますが、前面窓をGMのキハ45系のものに替えてみました(右)。ワイパーが片方にしかありませんが、デフロスターが印刷されていないので形態としては近くなります。貫通扉の窓も横幅いっぱいなので、ここを広げてやることで一気にキハ40系列特有の「重さ」が増すような気がします。
行先表示幕は塞がれているので製品付属のシールを貼り付け。ライトパーツには銀を差して遮光しておきました。残るは床下機器の正規化ですが、こちらはTOMIXの更新車から部品をコピーして製作中です。近いうちに紹介できればと思います。


それからKATOの東海キハ25系です。
種別・行先表示が一体化されて内装がオールロングシートとなった1000番台ですが、元ネタ(?)の313系よりも丸っこく見えます。前述の「しらかみ」もそうですが、LEDライトが実車同様眩しいのが印象的ですね。


こちらも種別・行先表示の交換パーツ以外には付属パーツがありません。
ボックスシート主体のキハ40系列から置き換えられて居住性のほどは気になりますが、こうした地方向けの最新型車両というのはなんだかそそられます。(笑)


さて、今回唯一の電車となる、TOMIXの225系(福知山線・4両編成)です。
既に本線仕様が発売されているので出来はそれに準じていますが、前面窓からの光漏れが気になったので、


窓の縁に黒を差すと表情がぐっと引き締まりました。


KATOとは対照的に車番やピクトグラム類のインレタが充実しているので、アレコレ調べながらの仕上げは十分楽しめます。
そのほか、GMの103系ステッカーから優先座席シールを貼り付け、扉や床下機器の一部にもスミ入れをしてみました。
こうなると側面の表示も欲しくなりますね。


最後はマイクロのキハ54です。
実車は土讃線の多度津~阿波池田あたりでよく乗りましたが、現在は運用範囲が狭まって撤退、製品は松山所属車の仕様となっています。
既に廉価な鉄コレでの発売が予告されているので売れ行きのほどは分かりませんが、新規製作だけあって出来は良い方だと思います。ライト・動力付きであることを考えると、鉄コレを一式揃えるよりは手間がかかりません。


行先表示のシールは松山・高知とも幅広く収められていますが、実感的に見せるために裏側から貼ろうとすると、ライトパーツの取り外しに一苦労。
部品同士の嵌め合いがキツく、さらに接着されているのが原因のようです。テコの原理を利用してピンセットを差し込み、なんとか破損せずに取り出して「ワンマン」「琴平」、反対側には「阿波池田」を貼り付けました。


他の四国色製品と言えばTOMIXのキハ47を持っていますが、徳島所属としているので、高知のキハ54とは阿波池田くらいでしか顔を合わせません(今はどちらも来ないんでしたっけ)。


ここはやはり、少し前の土讃線の風景ということでキハ58や65の出番と言いたいところですが、如何せん10年近く前の高校時代に製作したものですから(当時はそれなりに満足していましたが)、そろそろ手直しが必要かもしれませんね。

以上、欲しい車両を脈絡なく集めて加工も中途半端なままですが、冬はこれらの車両をドレスアップして楽しみたいと思います。

ツートンカラー二題

2016年04月27日 20時03分14秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
その形式名に因み、今月21日から発売が開始された「鉄コレ」の叡電デナ21。
実車は平成初頭まで走っていたようですが、残念ながら私はデオ600型(2008年引退)以前の車両についてはほとんど記憶がなく、鞍馬駅に保存されているカットボディに往時への思いを馳せるほかはなかったのですが、2014年に森見登美彦原作のアニメ「有頂天家族」に同車をモデルとした「偽叡山電車」が登場したのを機に、その可愛らしいクラシック・スタイルに改めて惹かれることとなりました。
(一時期、鞍馬駅の同車に「偽叡山電車」装飾が施されていました。当時の様子はこちら)


当日はあいにくの雨となりましたが、19時頃に出町柳駅で購入しました。
今年1月の江若鉄道に続き、京阪グループの鉄コレはこのところ渋めの車種選択ですが、ここまで来るとやはり現役車両のデオ700・800等の発売を期待してしまうのは私だけではないでしょう。既に通常弾で発売済のデオ300・600、KATOのデオ800、そして今回のデナ21……外堀は着々と埋まりつつあります。(笑)

さて、今回のデナ21の価格設定は2両で3500円。
2012年に発売された京阪80型(2200円)と比較すると増税前であったことを措いても結構な高騰ぶりですが、パッケージを開けて納得!


車体裾のリベット表現が見事です。もちろんメーカー完成品におけるリベット等の精密表現は今や珍しいことではありませんが、鉄コレもここまで来たかとの思いを隠せずにはいられません。
心配していた塗装の乱れもなく、側面の楕円形をした車号銘板もきちんと出っ張りがモールドされた上で印刷されています(先発のデオ300ではただの印刷表現)。後はステッカー表現となりますが、こちらも豊富に収録されていて価格に見合う完成度と言えるでしょう。


ポールが立ち上がるのも嬉しいところ。連結器回りにも栓受けが再現されており、通常の鉄コレとは異なる気合いの入れようが窺えます。
ところで、わざわざ「ポール仕様」と銘打っているのには訳があるのでしょうか。晩年のパンタ仕様にも期待したいところです。

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こちらはついで……ですが、似たようなツートンカラーを纏う紀州鉄道キハ603。
通常発売の23弾で偶然引き当てたものです。


製品のプロトタイプは大分交通からの譲渡時のようで、よく知られた引退時の姿とは窓やライトの形状が異なります。
特徴ある金太郎塗りも製品特有の重ね塗りの跡が目立っていたので、紀州鉄道での晩年仕様にすべく前面回りを中心に再塗装を含めた手直しをおこないました。
既に動力も入れており、これについては、また別項で紹介したいと思います。

「鉄コレ」の江若鉄道と秋田中央交通

2016年01月24日 12時26分16秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
今年初めての更新です。
実は先週末に修士論文を提出後、気の緩みからか風邪をひいてしまい、熱が下がったと思いきや今度は副鼻腔炎に罹るという「泣きっ面に蜂」といった状況でありました。
久々にお医者さんのお世話になり、薬を服用して様子見の段階ですが、外のニオイが全くわからないというのはなかなか辛いものですね。

さて、趣味活動もぼちぼち再開というわけで、以前から気になっていた画像の品を入手しました。


京阪電車の主要駅で発売中の「鉄コレ」、江若鉄道キニ9・キハ14です。
前述の理由もあって16日(土)の発売初日には行けませんでしたが、18日(月)に祇園四条駅で購入しました。駅によってはまだあるんじゃないでしょうか。
従来、京阪の駅売り鉄コレは自社の車両に限られてきましたが、今回は「京阪グループ」という括りでの発売。ならば、今後は叡電や嵐電も製品化の可能性があるわけで……気になるところですね。


今回新規製作となったキニ9。
京阪60型「びわこ号」にも似た流線型の前面が特徴です。登場が同時期(1930年代半ば)ですから、そうした流行があったのでしょうね。

江若鉄道については「湖西線の(実質)前身」という程度の知識しかありませんでしたが、購入を控えてその歴史を調べていくにつれ、琵琶湖沿岸を走った古典気動車の数々、かつて国鉄から京阪線を介して江若鉄道に乗り入れたお召し列車の存在など、廃止40年を経てもなお魅力的な地方私鉄であったことを実感します。


キニ9の床下には補強用の梁(?)が目立ちます。


相方のキハ14。
こちらは以前発売された国鉄キハ04の色違いなので、ライトは開口されていません。まだまだ廉価だった鉄コレ初期の雰囲気を残すモデルです。(笑)

今のところ特に加工はしていませんが、ネット上の写真を見る限りでは、どうやら屋根は銀塗装の時期もあるらしく、続く鉄コレ22弾ではキハ12が発売されることから、入手できた暁には幾らかの加工を施して三重連を楽しみたいと考えています。

続いて、半年ぶりに模型店を訪れて衝動買いしてしまったのがこちら。


同じく鉄コレの秋田中央交通(新塗装)です。派手な塗装と電動貨車の可愛らしさにつられ、動力・パンタ類と共に買ってしまいました。


秋田中央交通軌道線も今まで存在すら知ることはありませんでしたが、電化されているにもかかわらず、電車は走らず電動貨車が気動車改造の客車を牽引するというユニークな運転方式が採られていたそうです。


驚くべきは、このデワに対応する動力ユニットが発売されていたということ。てっきり客車の方に動力を入れるのかと思っていましたが、こんなところで半年のブランクを実感します。(笑)
ここまで小さな2軸の動力ユニットがあれば、そのうち国鉄キワ90などが出るのでは? と期待してしまいます。(笑)


キハ04との違いは前照灯と一部の窓の有無ですが、きちんと作り分けがされていることに感心します。払い下げや改造車を含めるとかなりのバリエーションが存在することから、同車のもつ汎用性の高さを窺うことができますね。

期せずしてキハ04由来の2車種が揃ってしまったわけですが、


もう大分前から温めているGMの未塗装キットも、そろそろ組んでやりたくなります。

週末モデラー

2015年04月19日 22時07分05秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など
気付けば4月も既に半分が経過……。
この週末は、買ったままほったらかしにしていた模型の整備に充てました。


TOMIXのキハ143(室蘭本線仕様)です。
キハ40系列のようなハイグレード製品ではありませんが、並べても遜色ない完成度で満足です。
前面窓の車番はいったん透明プラ板に転写し、裏側から貼り付けました。




グレー成型の床下機器は黒く塗装。
100番台の方は機器を一部取り去って(いずれも画像下)、150番台との違いを再現してみました。


屋根は成型色だったクーラーを塗装。しかし車体と同じ色なのはどうも違和感があります。
汚れているのが当たり前なので、後日、明るいグレーで塗装してみようかと……。

この他、載せるまでもない内容ですが、




画像の2車種の別パーツ取り付けや塗装、車番インレタの転写をしました。
車番については乗ったことのある車両から選ぶようにしていますが、当時の写真やメモを見返しているとその時の記憶が思い出されて愉しいものです。

それから……


製作中のクモハ123ですが、8割方完成です。
これについては、また別項にて。

京阪800形レビュー+小加工

2014年11月08日 01時36分14秒 | 鉄道模型/製品レビュー・小加工など

遅ればせながら、マイクロエースから発売された京阪800形(落成時仕様・旧ロゴマーク)が入線しました。




実車のその特異性については今更……でしょうが、地下鉄から地上区間へ、それも急曲線あり山岳地帯あり併用軌道ありと変化に富んだ車窓を一本の列車で楽しむことが出来るのがこの京阪800形。私は東西線でたまに乗り合わせるくらいですが、琵琶湖が目と鼻の先にある浜大津から逢坂山を経由して三条京阪へ、そして洛中を突き抜け果ては太秦天神川まで直通しているのですからよく考えればスゴいことです。
時を同じくしてGMから113系更新車も発売されたということで、京滋の鉄模ファンはきっと嬉しい悲鳴を上げていることでしょう。(実は私も予約済w)

さて、製品の仕様は「落成時」。
これを「登場時」としていないのは、当初は窓下に位置していた車番が実際の営業運転時には視認性向上のため窓上に変更された由。


というわけで、そのままでは試運転くらいにしか供せない、何ともマニアックな仕様となっています。


それでも、従来はBトレしか製品が存在せず(当初は部品共用の幅広車体、後に改良品が出るもまだ幅広)、他にも小径車輪や動力の面においてNスケールで再現するにはハードルの高い車両でした。
ちょうどトミーテックの鉄コレやプラッツのキットでは京阪小型車シリーズが展開されている最中であり、それらと並べることの出来る同車の製品化は歓迎されたのではないでしょうか。

さて、製品を見ていきます。


M車はさすがに座席表現がオミットされていますが、これは致し方ないところでしょう。
それでも鉄コレ動力ほど室内は犠牲になっておらず、小型動力開発の成果が見えます。
例によって床下機器レリーフの「余白」は黒でブラックアウトしておきました。


M車を床下から。
製品状態では車体が微妙に膨らんでいますが、これは個体差なのでしょうか。分解して組み直すと幾分抑えられたものの、ボディそのものが薄いので先々不安なところではあります。


プラ屑混入は……取り除けばいいハナシですね。(笑)
しかし車体色、黄色と水色に挟まれた箇所の白色がくすんでいます。塗装工程上は仕方ないのかもしれませんが、鉄コレと同様の塗り方のように見えますね。


連結面間隔はそのままでも良好です。むやみにカプラーを交換すると急曲線に対応しきれなくなりそうなので保留していますが、替えるとすればどれが適しているのでしょうか。

以下は小加工です。


前面ガラスは車体を分解せずとも容易に外れるので、


裏側から印刷された車番部分を溶剤で拭き取り、Bトレ付属のシールを用いて車番と行先表示を貼りました。
車番に関しては国鉄汎用書体でも代用が効くでしょう。これで登場時からロゴ変更までの時期を再現出来ます。(厳密には、車幅灯の形状が変更されていますが)


前面部分を拡大。
行先表示のシールもBトレの方が優れています。旧ロゴ仕様ということで、あと一歩が歯がゆい「京都市役所前」行きとしました。(笑)
せめて乗り換え駅の烏丸御池まで延ばしてくれれば便利なのですが、太秦天神川延伸まではこの中途半端な行先に随分と不便を感じたものです。


それから、前面窓とライトの縁に黒を差すと表情が劇的に変化しました。(左)
浜大津方の先頭車は入庫運用の「四宮」行きとしています。かつては京都市交側からの四宮止めがありましたが、現在は浜大津からの折り返ししか残っていません。

室内インテリアを見ていきます。


両先頭車にみられる固定クロスシート。これが小旅行気分を盛り上げてくれます。
車幅灯は取れやすいのでゴム系などで接着しておくことをオススメします。


実際の座席はこのような色をしているので、濃い目の青で塗装、こだわる向きは黄色の枕カバーを再現してやると実感的になるでしょう。

ユーザーの創意工夫でまだまだカッコよくなる京阪800形。
小型車ともども、数年前までは考えられないような製品化ラッシュに恵まれていますが、肝心の京都市交車は市電やバスに留まっているのが現状です。
10系などはバリエーションも豊富、近鉄奈良まで足を延ばしますからそれなりに需要もありそうな気がしますが、そうこうしているうちに実車がリニューアルされてしまうので、またバリエーションがw

そういえば、




こんなのも作っていました。(汗)
いよいよ完成品の足音も近付いてきそうなので、どうにかしたいところです……。