9月27日、叡山電鉄(叡山本線)が開業から90周年を迎えました。
「えいでん」には2路線が存在しますが、果たしてどちらがメインか……と問われれば、今では鞍馬行きを答える人の方が多いかもしれませんね。かく言う私も数年前までは誤解していたのですが、出町柳~八瀬比叡山口間が叡山本線、宝ヶ池から分岐して岩倉や貴船へ向かうのが鞍馬線です。こちらは1929年に全通した言わば「支線」ですが、本線に比べて距離が長く、秋の紅葉シーズンや各種年中行事において専ら注目を集めることから今日では実質的メイン路線を担っています。
しかし、実は比叡山を目指した八瀬行きこそがれっきとした本線。かつてはトレインビューのプールを備えた遊園地が存在し、休日ともなれば鞍馬と並ぶ行楽地として賑わっていたのです。
そんな叡山本線、いま一度確認の意味も込めて(ではないでしょうが 笑)、27日から叡山本線全駅の硬券入場券セットが発売されています。
当日は八瀬比叡山口駅で13~15時に先行販売、その後は出町柳駅で16時からの販売という遅めのスタートでしたが、同日に大阪で「スルッとKANSAIバスまつり」が開催されていましたから、掛け持ちが出来るよう一定の配慮がなされたのかもしれません。
私はというと、下鴨神社の名月管弦祭を観に行った帰り、21時頃にふらっと購入。まだ余裕はありそうでした。
記念台紙を開けると、叡山本線全8駅と、旧駅名の山端(現:宝ヶ池)と八瀬(現:八瀬比叡山口)の2駅を含んだ10枚の硬券が収められています。
合わせて注目すべきは元田中・茶山・一乗寺・宝ヶ池・三宅八幡の入場券で、これらの駅は無人駅であることから入場券そのものが存在しません。公式HPの案内にも「今回が初めての発売」とあることから、後々貴重なものになるのでは……と思っています。
そして、車両の方ではデオ700型を改装した「ノスタルジック731」が運用を開始しました。
私にとっての「ノスタルジック」はデオ600が纏っていたツートンカラー、そしてデオ700における旧色の京福カラーですが、これは開業時のデナ1型をイメージしたグリーンの単色。しかし扉や窓周りなどに茶色が入っていて、前面の「青ガエル」風の表情と引き換えに(笑)、側面の見た目はしっかり「レトロ」しているのではないでしょうか。
旧車不在の昨今、各社で相次ぐレトロ調の復活には賛否両論が見られますが、数少ない旧型を保守整備する費用や手間などを考えると、在来他車と共通の整備が可能である点は合理的でしょうし、そもそも旧型とは全く違う構造にも関わらず、往時の雰囲気を何とか再現しようとする作り手側の苦労や工夫が感じられるので、私としては「そう来たか!」という驚きを提供してくれるレトロ風味には一定の好感を持っています。
日が暮れてから、宝ヶ池へ。
撮影して初めて気付きましたが、室内の照明装置が他車と違うものに換装されている(或いは、内装の色合いでそう見える?)ようです。
嵐電モボ21のような温かみのある照明で、夜間には立派に旧車の雰囲気を醸し出しています。八瀬比叡山口駅には開業時からの大屋根が残っていますから、いずれ機を見て両者を共に収めてみたいものですね。
出町からの折り返しを茶山で。
側面の「叡山電鉄」プレート風レタリングもいい味を出しています。
こうなるとますます室内を観察したくなりますが……やはり、夜間の八瀬比叡山口で折り返し中の無人状態を狙うしかありませんね。
最後にもう一つ、9月30日をもって、ひっそりと(?)叡山電鉄内での「スルッとKANSAI」対応共通磁気カードの発売が終了します。
来春からのICカードシステム導入に備えた動きですが、代わりに磁気カードが使用不可となるのは意外でした。尤も、スルKAN自体がゆくゆくはICへ移行するとアナウンスされていましたから(続報は聞きませんが……)、当然と言えば当然の流れかもしれません。
見た目こそ京阪共通柄ですが、裏面の発行駅名がえいでん発行であることを密かに主張しています。
引き続き利用は可能ですが、来年1月頃にはそれも出来なくなるそうで、以降は春までの僅かな期間「ガラパゴス化」することとなります。(但し、3day・2dayチケットはIC導入前後も引き続き使用可能)
「えいでん」には2路線が存在しますが、果たしてどちらがメインか……と問われれば、今では鞍馬行きを答える人の方が多いかもしれませんね。かく言う私も数年前までは誤解していたのですが、出町柳~八瀬比叡山口間が叡山本線、宝ヶ池から分岐して岩倉や貴船へ向かうのが鞍馬線です。こちらは1929年に全通した言わば「支線」ですが、本線に比べて距離が長く、秋の紅葉シーズンや各種年中行事において専ら注目を集めることから今日では実質的メイン路線を担っています。
しかし、実は比叡山を目指した八瀬行きこそがれっきとした本線。かつてはトレインビューのプールを備えた遊園地が存在し、休日ともなれば鞍馬と並ぶ行楽地として賑わっていたのです。
そんな叡山本線、いま一度確認の意味も込めて(ではないでしょうが 笑)、27日から叡山本線全駅の硬券入場券セットが発売されています。
当日は八瀬比叡山口駅で13~15時に先行販売、その後は出町柳駅で16時からの販売という遅めのスタートでしたが、同日に大阪で「スルッとKANSAIバスまつり」が開催されていましたから、掛け持ちが出来るよう一定の配慮がなされたのかもしれません。
私はというと、下鴨神社の名月管弦祭を観に行った帰り、21時頃にふらっと購入。まだ余裕はありそうでした。
記念台紙を開けると、叡山本線全8駅と、旧駅名の山端(現:宝ヶ池)と八瀬(現:八瀬比叡山口)の2駅を含んだ10枚の硬券が収められています。
合わせて注目すべきは元田中・茶山・一乗寺・宝ヶ池・三宅八幡の入場券で、これらの駅は無人駅であることから入場券そのものが存在しません。公式HPの案内にも「今回が初めての発売」とあることから、後々貴重なものになるのでは……と思っています。
そして、車両の方ではデオ700型を改装した「ノスタルジック731」が運用を開始しました。
私にとっての「ノスタルジック」はデオ600が纏っていたツートンカラー、そしてデオ700における旧色の京福カラーですが、これは開業時のデナ1型をイメージしたグリーンの単色。しかし扉や窓周りなどに茶色が入っていて、前面の「青ガエル」風の表情と引き換えに(笑)、側面の見た目はしっかり「レトロ」しているのではないでしょうか。
旧車不在の昨今、各社で相次ぐレトロ調の復活には賛否両論が見られますが、数少ない旧型を保守整備する費用や手間などを考えると、在来他車と共通の整備が可能である点は合理的でしょうし、そもそも旧型とは全く違う構造にも関わらず、往時の雰囲気を何とか再現しようとする作り手側の苦労や工夫が感じられるので、私としては「そう来たか!」という驚きを提供してくれるレトロ風味には一定の好感を持っています。
日が暮れてから、宝ヶ池へ。
撮影して初めて気付きましたが、室内の照明装置が他車と違うものに換装されている(或いは、内装の色合いでそう見える?)ようです。
嵐電モボ21のような温かみのある照明で、夜間には立派に旧車の雰囲気を醸し出しています。八瀬比叡山口駅には開業時からの大屋根が残っていますから、いずれ機を見て両者を共に収めてみたいものですね。
出町からの折り返しを茶山で。
側面の「叡山電鉄」プレート風レタリングもいい味を出しています。
こうなるとますます室内を観察したくなりますが……やはり、夜間の八瀬比叡山口で折り返し中の無人状態を狙うしかありませんね。
最後にもう一つ、9月30日をもって、ひっそりと(?)叡山電鉄内での「スルッとKANSAI」対応共通磁気カードの発売が終了します。
来春からのICカードシステム導入に備えた動きですが、代わりに磁気カードが使用不可となるのは意外でした。尤も、スルKAN自体がゆくゆくはICへ移行するとアナウンスされていましたから(続報は聞きませんが……)、当然と言えば当然の流れかもしれません。
見た目こそ京阪共通柄ですが、裏面の発行駅名がえいでん発行であることを密かに主張しています。
引き続き利用は可能ですが、来年1月頃にはそれも出来なくなるそうで、以降は春までの僅かな期間「ガラパゴス化」することとなります。(但し、3day・2dayチケットはIC導入前後も引き続き使用可能)