入梅宣言があったものの最近は天気が良く、夜も星が見える日が多いですね。今の時期8時ごろ、北の空に「ひしゃく型」に並んだ七つの星、「北斗七星」も良く見えます。「北斗七星」は「北極星」探す手がかりにもなり、多くの人が知っているのでは無いでしょうか?
今月の「久喜プラネタリウム」はそんな「北斗七星」に関してのお話、「せかいの北斗七星」がテーマ番組」になっています。
「北斗七星」は「北にあるひしゃくの形をした七つの星」と言う意味で、「ひしゃくの柄」の付け根にあたる「メグレス」が「3等星」それ以外は6つの「2等星」で構成され、東京23区内でも「住宅地」クラスの空なら見る事ができます。当然「北斗七星」はそれ自体が「星座」ではなく「おおぐま座」の「背中からしっぽ」を構成している一部分なのです。
そんな「北斗七星」は「目立つ」存在で、世界各国で人々の目にとまり、多くの伝承や物語が生まれました。
中国では「北斗七星」は「七匹の豚」として、朝鮮では「桶」の部分が歪んだ「家」、柄の3つの星は歪んだ家を作った「大工」とソレを「斧」を持って追いかける「息子」、その息子を止めようとしている「父親」として。ドイツでは「キリスト」を助けた「御者」と「3頭立ての馬車」。物騒なのが「エジプト」。「桶の部分」が「殺された父親の棺」で柄の「3つの星」は「3姉妹」。そして父親を殺したのが「北極星」と見立てているようです。「北米」でも「ネイティブアメリカン」の話として「ひしゃくの部分」が「熊」で、柄の3つの星は、熊を追っている「三羽の鳥」、又は「三人のネイティブアメリカン」とされ、「秋」になり「熊」が地面に追い込まれ、狩られたときに出た血で木々の葉が赤くなる。とも伝えられています。また、「森の木々」は夜になると動き回る物で、その動き回っている森に迷い込んだ「熊」が木々の長に投げられて「星になった」とも言い伝えられています。そして「ギリシャ」は一番有名である「ギリシャ神話」からになります。「アルテミス」の怒りを買って「熊」にされてしまった「カリスト」、数年後その息子である「アルカス」に狩られる所を「大神ゼウス」が「アルカス」も「熊」にして二匹を天に上げた」と言う話ですね。
ギリシャ神話以外でも「熊」として、または「熊の一部」として扱われていたのですね。ちなみにそれ以外ですと「押し車」や「船の舵」にも見立てられたようです。でも20万年後にはこの「ひしゃくの形」が反対になってしまうのです。つまり「柄」の部分が「桶」に。ひしゃくの桶部分が「柄」になってしまうのです。
「星座」を作っている「恒星」も地球から見かけではほとんどわからないのですが、それぞれが動いており、コレを「星の固有運動」といい、何万年、何十万年と時が経つと星座の形は今とは全く違ったものになってしまうのです。「北斗七星」の場合、両端の星以外の5つの星は皆、同じ方向、「いて座」の方へ動いており、20万年後には逆になってしまうのです。この両端以外の5つの星は「同じ星雲」から生まれた「兄弟星」と考えられており、「おおぐま座運動星団」と呼ばれているのです。
それでは、本日の登場良人物は「プラネタリウム」な話題でしたのでこの方です。「プラネタリウムの妖精」を名乗っている「天元界 天象運行監視室 第二区域局」所属の「天象精霊」である「カスミ・アウロラ・タマノイ」さんです。「地球」の世界各地での北斗七星の伝説やお話に関心なのです。