途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「いなくなった私へ」辻堂ゆめ

2020年04月01日 20時16分25秒 | 乱読本感想
宝島社 2016年2月4日
暇つぶし本を探していた時に見つけた”このミス大賞”のロゴ。
ミステリー好きの私はそれについつい反応して手を出してしまう。
昨今はハズレが多いとモンクを言う割には買ってしまう。
買ってしまったが、期待はしていなかった。
このミス大賞の大賞受賞作ではなく優秀賞受賞作だったし、”辻堂ゆめ”なんていかにもの若い女の子が書いた作品なんてさ、と思っていた。
ごめんなさいm(_ _)m 大変失礼いたしました。
導入、若い人が書いている感じだよね~と思いつつ、どんどん引き込まれた。
”この先どういう展開になるんだ?”
ジャンルを問わず、私が読書をする上での一番の楽しみがそれだ。
自分が死んでいるのか?
死んだのならどうして?
インド奥地の”輪廻転生の泉”の伝説話を織り込み、カルト教団を登場させる。
おどろおどろしい話かと思えば、主人公、上条梨乃や佐伯優斗、立川樹、十文字智仁がやけに優しくて爽やかでカッコよく、おまけにミュージシャンだの芸能事務所だの、若者受けするコミックを読んでいる様な気分になる。
そしてそれが映画化ドラマ化されたのを観ている様な気分になる。
色々な要素を取り入れているが、これがちゃんと辻褄が合うようにできていた。
そして最後は感動。
巧いな~、若いのに巧いな~、作者の年齢も知らないのに思った。
調べてビックリ!
ほんとに若い!そして東大卒!
このミス大賞には他にも東大卒がいたような気がするが、この東大卒、辻堂ゆめにはちょっとやられた。
他の作品を読みたいと思う。

乱読本感想リスト 作家【た】行 

乱読本感想リスト タイトル【あ】行

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 読書感想「本日は、お日柄も... | トップ | 読書感想「神去なあなあ夜話... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

乱読本感想」カテゴリの最新記事