湊 3年 / 莉央 4年 / 空 6年
サヤカです。街はすっかりクリスマスムードに切り替わり、年末が待ち遠しくなってきました。今回は、小学生クラスの油絵を紹介します。
湊 湊の表情を見て、悠々と流れる川を眺めながら何を考えているのかな?ただ黄昏ているだけかな?と、 想像してしまいますね。元住吉を流れる渋川のようですが、建物や木の高さのパースもうまく撮れていて遠近感が伝わってきます。筆跡が残るタッチで描かれていて、水面や青空が複数の色を組み合わせて、どの部分も雑なタッチにせず、丁寧に表現されています。川と空は、どちらも同じ青色ですが、水面は光を反射して空よりも明るい色の組み合わせになっているのも良いですね!また、洋服をパッと目を惹く鮮やかな黄色(青の反対色)にすることで、画面内の主人公に注目が行きやすくなっています。画面全体の奥行き、見どころの分かりやすさに優れた作品です!
莉央 一年生から続いている莉央のユニコーンシリーズも今年で四作品目となりました。日々新しいものと出会う小学生時代に、四年続けて同じモチーフを選び、年々技術をあげ、クオリティをあげるのはなかなかできないことです。莉央のまっすぐさに感心してしまいます。今年のユニコーンは、翼を堂々と広げ、光に照らされた神秘的な雰囲気を放っています。全体は青・紫を基調としていますが、白や黄色で光を表現し、立体感をうまく表現できました。ピンクや赤などのアクセントが効いていて全体的に引き締まっていて、とてもおしゃれ!背景には、星のように散りばめられた黄色、右端には光源があり、小宇宙のようですね。描きたいものをとことん突き詰めて、表現する莉央、とってもかっこいいです!
空 愛犬とくつろいでいる様子を描いた一枚。全体的に彩度の低い色でまとめられ、落ち着いた雰囲気になっています。ワンちゃんを見つめる空の表情は柔らかく、ワンちゃんと空だけのゆったりとした時間が流れているんでしょうね。人物の表情をぼんやりと描いたり、犬の周りを緑・黄緑でまとめたりすることで中心の犬の存在感が際立っていますね。ワンちゃんの顔の陰影は、白をグレー、黒といった近い色を使いながらも繊細に表現しています。瞳と鼻先にハイライトが入れられ、リアルな生物の質感が出ています。人物の顔にも、淡黄でハイライトが入れられてるのに加え、頬にオレンジを入れることで表情が優しい印象になり、家族に向ける温かな眼差しであることが伝わってきます。
3人とも、自分の描きたいものに対して妥協せず、長期間(約4ヶ月)の制作を頑張りました!これからも、「これを描きたい!」という素直な気持ちを持って創作を楽しんで欲しいです。