モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

牛骨のデッサン

2013-04-20 22:09:00 | 学生
Asamiusi1麻実 鉛筆デッサン B全(1030×1456mm)

土曜日担当の岩田です。今日は麻実さんの描いたデッサンをご紹介します。

麻実さんは、土曜日に来ている生徒さんではないので私も一度しかお会いしたことがありませんがこの作品が彼女が描いたものだと聞いて驚いてしまいました。というのも大人しい印象の大学生の方ですのでこんなパワフルなデッサンを描く感じには見えなかったからです。

それにしてもこちらの作品は気合いの入った渾身の作ですね。本人のやる気がひしひしと伝わってきます。B全という大きい画面をバランス良く構成しているだけでも大したものですがここまで対象を観察して画面に克明に落とし込めるというのは今までに相当な枚数を描き込み、研鑽されたことでしょう。そして更に小原先生と田中先生の愛情溢れるかなり厳しい指導もあったことでしょう!

私としても若干気になる所が幾つかあります。特に主役である牛骨のパースに関しては気を付けて欲しい部分です。
牛骨は動物の骨ですから、仮りに真上(頭頂部)から見た時に左右の角の先端、眼球の位置、顎の位置、鼻の先端を直線で結んでみるとおおよそ平行の関係になると思います。しかしこちらのデッサンの牛骨は、それらを直線で結んだ時にパースがばらばらになってしまっているのが分かるのではないでしょうか。
更にそれと連動して鼻先の手前、奥がくっついて見えてしまっており、その奥に描かれている鏡に映る牛骨までの距離感もありません。今指摘させて頂いた所は、次にこういうモチーフを描くときは必ず意識して欲しい所です!

とは言え、裏を返せばここまで描ききる事はそういった問題点が明確にあぶり出されることになるので次に作品を作る時に何に気を付けて描いて行けば良いのかがはっきり見えて来ます。そういった意味でもこの麻実さんの描いたデッサンのように一枚の作品をやり切るという事はとても大切な事だと言えますね。

これからもこのデッサンのように麻実さんが一枚の作品をやり切る事は、他の生徒さんのやる気に火を灯すことになると思いますので又良い作品を作って皆さんに見せて下さい。宜しくお願いします!


オマケ(小学校1・2年生の牛骨)
Mokutan5

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