モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

油絵の下塗りについて

2017-06-28 01:47:35 | 小学生 絵画

本日は真面目に油絵講座を…
油絵の下塗りと言う、白いキャンバスの上に見える色とは違う色を最初に塗る技法について説明します。下塗りとは絵を描く前にあらかじめキャンバスに色を薄く塗っておくことです。下塗りをしておくと物理的には絵の具のノリが良く筆が滑りやすくなり、視覚的には発色が良くなります。
また、絵の具を全体に塗ることによって塗り残しの感じがなくなります。子どもは飽きっぽいので、例え白いキャンバスの地が見えていても直そうとはせず完成にしたがります。ですので最初の段階の下塗りは厳しくして、1㎜の隙間もなく塗らせています。


補色(12色相環の180度反対側の色)の下塗りについて(↑銅のヤカン、レンガの下塗りに緑を使い、右は青い花瓶の下地に赤を塗っています)

補色は混ぜると黒に近付き汚い色に変色しますので、定着力の弱い水彩絵具では絶対に避けなければならない組み合わせですが、乾けば二度と溶けない油彩では、下塗りとして塗っておき、乾いてから本当の色を塗る技法を用いることがあります。
補色は隣り合わせにすると目が痛いようなビビットな印象になりますが、子どもの適当な塗りで隙間からチラ見え(もしくは透ける)と、勢いのある元気な印象の作品になります。


プラスして例えば青色から黄色にもっていくには 何度も重ねなくてはならず、逆にその塗り重ねや、部分的に下地を透かすことで、レモンの瑞々しい鮮やかさや輝き、重量感といったものが表現できます。(写真左)
白や黒には補色はありませんので、白や透明のモチーフは黄色、黒のモチーフは赤で塗らせていますが、右2枚の頭蓋骨のように、透けた黄色が反射光や乾いた骨の色味に見えてボリューム感や存在感がグッと増しインパクトが出ます。


下塗りに使う色は、反対色を使わなければならいということはありません。モチーフの印象からイメージする色、もしくはどんなモチーフにも合うナチュラルカラー(黄土色=イエローオーカーやセピア系)などを塗ることも多いです。(大人クラス神宮さんの油絵を模写している子達は、スーパーリアリズムを目指し、本物の色に近付ける為オーカーを塗らせています)

絵の描き方を建築に置き換えている方の言葉が分かりやすく引用させて頂きますが、油絵やアクリル画、水彩画は建築と同じで、本来土台、柱、床、壁、屋根という風に構築していくのが理想ですが、「絵」ですので、地面にいきなり屋根を作って終わり(最初からキャンバスに直接本当の色を塗る)という事も可能です。建築では明らかにおかしい事も、平面絵画ではそれが間違っているのか非常に分かりにくいので、何枚も描かないと感覚(この下塗りだと重い色に感じる。下塗りしないと軽いチープな印象になる。など)はなかなか理解できないでしょう。

他にも白の交じった絵具は下塗りには不向き(白を下地に混ぜると、よく言えば優しく柔らかく、悪く言えば濁った印象になる)など色々ありますが、実際に描きながらの説明でないとなかなか伝えきれないので、油絵を制作中の大人クラスの方はその時その時で理由を説明させて頂きますね。
ご質問は油画科在籍・洋画科出身の山下か大竹、オバラまでどうぞ!


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