モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

自分から見た景色

2024-02-07 23:59:29 | 大人 油絵・アクリル


香月 油彩

昨日、久しぶりの雪にはしゃいで手のひらサイズの雪だるまを作りました。ナツメです。本日は土曜大人クラスより香月さんの作品を2つご紹介します!

左の絵はお孫さんたち、右は奥様のいる風景を描かれました。どちらもその場所でのやり取りやご家族の感情までもが浮かんでくるような、香月さんが描くからこその臨場感のある作品になっています。

まずは左の作品。空や木々、そして隙間なく咲いているヒマワリの鮮やかな色が夏を感じさせます。お孫さんたちのコントラストが強く真夏の眩しい日差しを感じる一方で、奥の風景にはあまり明暗の差をつけないことで遠近感も出ています。私は花畑に行ったことがないのですが、これほど一面を埋め尽くすようにヒマワリが咲いている様子はさぞ壮観なのでしょう。背が高い植物なので、小さい子供から見たら余計に印象に残る風景になったのだと思います。そんなお孫さんたちの感銘まで背中から伝わってきます!

そして右の奥様を描かれた作品は、打って変わって少し大人びた色合いになっています。先ほどの作品では色遣いから夏の日差しや子供ならではのパワフルさも感じさせましたが、こちらは奥様の落ち着いた雰囲気が描かれていますね。どちらも晴天、花畑というシチュエーションですがこうも印象が違うのは、元の写真がそうだったからというだけではなく香月さんが描く対象に合わせてコントロールもなさっているのでしょう。ドアのパースも綺麗に取れており、自然物に囲まれた中で更に直線が効果的になっています。

どちらの作品にも、まるで私も一緒にこの場へ行ったかのように錯覚させるほどのリアルさがあります。制作中も、見た景色やそこに行くまでの道のり、ご家族との会話などを思い出されたのでしょう。愛がなければ描けない作品というのはこういうものなのだなあと、香月さんの記憶一つ一つを大切にされる心に、思いを馳せました。


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