モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

折れない精神力

2011-04-29 19:51:09 | 大人 油絵・アクリル
Tokiind_2土岐 『あなたの為なら死んでもいい』 油彩

昨年10月の展覧会に出品するつもりで制作し始めたこの油絵。足掛け8ヶ月の歳月を経て、ようやく完成致しました!!!
もう涙涙(/_;)
インド映画で、王様に剣を渡し、「さあ、私を刺したければ刺しなさい!」と挑発するように踊るシーンを描いたそうです。(映画のストーリーではその後、彼女は投獄されるとのこと。)
そんな過激な感情を描いた作品なので、土岐さんは題名にもこだわりました!
昔「愛してる」という言葉を使う日本人が皆無だったことから、外国文学を翻訳家がなんと訳せば日本人に伝わるかと悩み考え付いた言葉「あなたの為なら死ねる」から、この題名を選びました。
全てが熱いよ、土岐さん!
肉感的な体型の女優さんが情熱的に踊るこの絵からは、ほとばしる汗や熱気まで伝わり、それはまるで制作中の土岐さん自身の息遣いにも感じます。女優さんと一緒に踊ったように精魂尽き果てましたよね。お疲れ様でした。
Tokiind1
土岐さんより
「長い間、女優(マドゥバーラー)を弄んだ感があり、とっても申し訳なく思います。きっとこの女優は天国から日本を見つめ毎週イライラしてたことでしょう。
しかし映画を1本取り終わる程の長い間、何度も画面を塗り潰したり描き直したりしたので、踊りのポーズや女優の心境が移り変わる様子を撮影している映画監督になったような気分でした。
この絵が完成してホッとしてるのはむしろ女優の方かも…」

「『こんな風に描かれて私死にたい!』って天国で女優が絶対言ってる!」と、毎週自分を追い込むように叱咤し、当初のエスキースを塗り重ね、削り取り、全く違う絵になりました。体育会系の根性がないとどこかで挫折してしまったと思います。理性的な人では決して辿り着けない境地に登りつめた作品です。   オバラ

コメント
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