1993 Europe日記
1993.3.17 Wed Athens
09:00 起床。昨晩は寒くなかった。しかしやはりノドが少しやられている。朝はゆっくり起きた。イタリアだと8時なのだが。ギリシャでの滞在はのんびりしたものになりそうだ。結局、島で一泊というのもやめにした。荷物を持って船に乗るのが面倒だから・・・。というわけでここのTempiというホテルに4泊することにしてしまう。今回の旅行中、最も長く滞在する宿となった。
09:45 出発。昨晩行った近くのレストランで朝食をとる。トーストと目玉焼きなどを食べる。スニオン岬などへ行くK氏とは、朝食後、別れる。
アテネ国立庭園周辺からリカヴィトスの丘
S君と二人でTourist Informationへ行き、スニオン岬への行き方を少し教わる。ただ、今日はパルテノンの丘へ行くことにする。
ハドリアヌスの凱旋門 - Wikipedia
竣工年:AD131/132
10:00 歩いていたら、ハドリアヌスの凱旋門が見えたので、そのそばにあるゼウス神殿を先に見に行く。入口が分かりにくいのだが、柵を辿って行き、学生料金200Drsを払って中に入る。
ゼウス神殿 - Wikipedia
竣工年:AD132
巨大な大理石を積み上げて造った柱が十数本、忽然と立っている。立ちすくんでいると言っても良い。あるものは一番下が欠け、あるものは上下がずれていたりもする。周囲は砂地でなにもない。
遠くにある2本の柱の場所にまで神殿が続いていたのだとしたら、結構大きな建物だったに違いないが、往時の様子は想像するほかない。
コリント式の列柱が美しい。パルテノン神殿はドリス式の柱でやや重厚だが、ゼウス神殿のコリント式の柱は、太さと長さの比がより細長く、柱間も柱の太さに比して広い。またコリント式の柱では、ドリス式よりフルーティングがやや深く彫られているため、縦線が強調されてより細長くスマートで華奢で華やかに見える。
倒壊した柱の石が無造作に置かれている。
425年に東ローマ帝国の皇帝が、キリスト教以外の神を祀ったゼウス神殿を否定し、その後、破壊され、多くの石は他の建物の資材として転用されたという。
ただ、ローマなどで遺跡を多く見ていて思うのは、当時の石が残っている場合、それをもう一度組み直すつもりはないのだろうか?、ということ。爆発で損傷したパルテノン神殿などは今も少しずつ復原作業が行われているのだそうだ(といっても全復原ではないけれど・・・。)。
過去において破壊された歴史もあるので、無闇に復原してしまうのも違うのかもしれない。そのあたりは難しい話なのかもしれないが、素人考えとしては、ゼウス神殿ももう少し往時の様子に戻してくれないかな〜と思ってしまう。
時間が止まったように列柱が建ち並ぶ動きのない場所だが、実はあたりがシーンとしているわけではない。柵のすぐ外側では、原付やバスが排気ガスをまき散らしながら、警笛を鳴らして走っている。
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