漸く落ち着いた晩秋が感じられるようになった。季節の移ろいは生きていることを実感させてくれる
生半可な知識でこの七、八年政治の動向に関心を払ってきたが、政治では如何に権力を得てそれを如何に維持するかという戦略が肝心要と見えてきた。何のためにといえば、概ね自国や自集団の生存確保や利益増大の為ということになろう。自由平等博愛などという理想は進化の過程ではごく最近の出来事で、まだまだ遺伝子にきちんと組み込まれていないようだ。
政治戦略は表では巧言令色で目眩ましてまやかす方策で当然仁は少ない。裏では権謀術数を極めた作戦が錯綜し暴力も物を言う。
トランプ現象とそれを得たり賢こしと解説する評論家を目の当たりにして、浮かんできた感想だ。
こう書いて、市井で平凡に診療してきた自分には別世界のことのようにも思える。唯、医師会活動や医療制度では時に黒い圧力を感じることがあったので、現実にあることだと思う。