駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

人様々に隠された知識と才能

2016年11月26日 | 世の中

           

 十一月から忘年会がある。昨日は内科幹事会の忘年会だった。毎月顔を合わせているのに、わざわざ忘年会と思うが、かこつけて旨い物を飲み食いしようという気持ちの方が多いようだ。

 医者が集まっても病気の話と人の噂が多い、年下で亡くなられた方も居て、六十代が大半なので他人事ではないなあという気持ちもあるのだ。医者の癖にと言っては語弊があるが、サプリメントに凝っている人や健康管理に関心のない人も居て、医者も様々だなあと思った。噂話はさすがにえげつないものはなく、他人の不幸は蜜の味の話はなくてよかったのだが、患者集めやり過ぎの先生は顰蹙を買っていた。どうも医師には誇大というか越権に見えても、患者さんは吹く風に釣られるようだ。恐らくどの業界でも顧客と同業者の評価には多少ずれがあるものだろう。

 さすが試験に強い医者というか、博覧強記スポーツのことなら何でも知っている先生方が居て、阪神の誰それは何処の高校で、昭和58年の広島の監督は誰で、投手の何とかを使ったから**と私には殆ど分からない議論が沸騰した。それが野球どころか、浦和レッズの何とかがどうした清水エスパルスは何とかで駄目だとかサッカーのことも負けずに詳しく、多少知っている私もたじたじだった。おまけにと言っては抗議が来るかも知れないが、プロレスにも詳しく、驚いてしまった。昔のルーテーズやカールゴッチくらいは知っていたのだが、直ぐに評価や得意技を教えて戴けた。

 人は見かけによらずと言っては何だが、不思議な才能というか知識を秘めている人がたくさん居るんだと改めて世間の広さを再認識した。いや、刺身も旨かったが、有意義な忘年会であった。

コメント (2)
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