毒食わば皿までに続編があるとは予想しなかった。どうもクリントンでなければトランプでも良いという気持ちが強い人が多かったようだ。オバマの変えようというチェンジと違い、政治に不満を持つ人達が今と同じは嫌というチェンジを選んだように見える。
トランプは勝利宣言で、亀裂の傷を修復してもう一度一つになろうなどと格好いいことを言っていた。素晴らしい呼びかけに聞こえたが、しばらくすると眉に唾を付けたくなった。クリントンを罵る汚い言葉を連発していた同じ口から突然立派な言葉が出てくるのに違和感を感じるのだ。人間に多面的なところがあるとしても、これではジキルとハイドではないか。
トランプは人心掌握の術に長けているのだと思う。クリントンを既得権益の象徴に祭り上げ、巧みな悪口非難によって、現状に不満を持つ白人中下層の票を集めることに成功した。そしていざ大統領に選ばれれば、勝利宣言で期待されているであろう言辞を並べる才能がある。
しかし、選んだ人達の期待に応えられるだろうか。例えばメキシコ国境にメキシコ負担で壁を作るなどという公約が実行できるものだろうか。口は便利だからと言って、公約が出来ない言い訳を並べ始めれば、信頼は失われるだろう。一年目は良いとしても、二年目の試練に耐えられるだろうか。難しそうな気がする。
こうした人物に太刀打ちできる政治家は日本では安倍さんぐらいのものだろう。日本の国益を守るために頑張っていただきたい。