駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

海の見える坂道

2016年08月06日 | 

         

 八月号の文芸春秋を見ていたら函館の八幡坂の写真が載っていた。函館は長崎と共に半世紀前の学生時代に一度行ったきりで再訪の機会のない街だが、不思議に街並みが記憶に残っている。もう大分記憶が薄らいできているので、街並みというよりも街の風情と言った方が正確かもしれないが、思い出は絵心を刺激する。この八幡坂の風景は記憶にないのだが、こんな街だったと懐かしく感じた。機会があればカメラ片手にもう一度と思う。絵に描ける風景をいくつか撮れるだろう。

 川本三郎さんも函館がお好きなようで、きっと海の見える八幡坂はお気に入りの場所だろうと思ったことだ。

 学生で時間があったのでMの車で四人連れ陸路を行った。北海道をあちこち回ったのだが不思議と十勝と函館が記憶に残っている。北海道は沖縄ほどではないが、ちょっと内地と違い函館以北はいまだにちょっと肌合いの違いが残っているようだ。札幌に移り住んだ従姉のお嬢さんも東京の大学に来たのだが、卒業すると私は道産子とさっさと北海道へ帰ってしまった。

 函館と長崎が似ているかどうかは異論もあるだろうが、港町で坂がありどこか異国情緒が漂い、開かれた感じのするところは共通している。食いしん坊としてはきっと旨いものも数多くあるだろうと嗅覚が働く。

 果たして、いつの日にか再訪が叶うだろうか。

コメント (2)
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