駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

難しい引き際

2016年08月13日 | 人生

              

 四、五年前からいつ辞めようかと、折に触れて考えてきた、考え始めた頃は七十でと思った時もあったが、まだ働けそう跡目もあるかと先延ばしにした。

 今は多少は衰えてもまだ働ける体力はあるし、家内が隠退に反対するので、もう少しと思っている。これはいづこも同じようで、総合病院の院長を辞した同級生のKもパートでゆっくりしようとしたら家のが許してくれなくて、今度は健診センターの院長だよと苦笑いしていた。

 リオオリンピックでも有終の美で引退を口にする選手、目標に達せずこんどは東京でと口にする選手、メダルを取れなくても東京は考えていないと引退を示唆する選手と様々だ。オリンピックの選手は私の年頃と違いこれから長い第二の人生があるわけだから、引退の意味合いは違うが、大きな方向転換という意味では似ていると思う。

 陛下や澤穂希は見事な引き際ということになるだろう。なぜか共に流通業界だがダイエーの中内さんやヨーカ堂の鈴木さんは隆盛を作り出した人なのだが、引き際の着地に失敗?している。

 別に大事業をしているわけではないが、引き際を考える年頃になった。すっぱりという方法も一つ、並走して徐々にバトンタッチというのも一つ、いずれにせよ準備が必要で、決断には時間がかかる。あらかじめ日時が決まっているサラリーマンとは違う。自分で決められると言うのはありがたいようで難しい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする