駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

それは大いにあり得ることだ

2010年06月08日 | 診療
 不運は塊まりになって襲ってくる。確かにそうしたことがある。

 私は癌にならないと思っていた。(まあ早期発見で良かったじゃあないですか)。
 離婚なんて、あり得ないと思っていた。(熟年離婚されたんですね)。
 まさか、無一物になるなんて想像もしなかった。(そんなはずはないでしょう?)。
 一人がこんなに淋しいとは思わなかった。(後の後悔先に立たずでしょうか)。

 当院は内科医院なのですが、三重苦に襲われたと、長いお話を聞かせて頂きました。

 「先生、随分時間が掛かりましたね」。 「ああ、もう帰った」。
 「今、帰られるところです」。
 「あれ、車なの」。 
 「そうなんですよ?。生活保護を受けるそうでお支払いはないんですけど」。
 (ふーん。世の中は謎に満ちているなあ。可哀相だが、なんだかそれだけではない感じもしてしまう。これから何度も愚痴を聞かされるのだろうか?)
コメント
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