玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*恩師の苦言

2020年09月17日 | 捨て猫の独り言

 法学部の政治学科の学生だった「教え子」の安倍首相の電撃辞任と7年8カ月の政権運営はどう映ったのか、恩師の成蹊大学名誉教授・加藤節氏へのインタビュー記事がネットに出た。「首相としてもう少し知的になって欲しかった」という見出しは記者が考えたものと思われる。それに反応した橋本徹弁護士が「なんで他人に対して簡単に知性がないなどと言えるのだろうか」とツイートしている。記事をちゃんと読んだうえでのコメントとは思えない。以下にその記事の一部を再録して記憶に留めたい。

 《率直に言って安倍政権には負の遺産しか見つかりません。1つ目は立憲主義を否定して法的安定性を崩壊させたことです。2015年に閣議決定だけで解釈改憲を行い、集団的自衛権を合憲化してしまいました。これは歴代政権で誰もやったことのない暴挙です。憲法解釈を内閣だけでやれるとなれば、何でもできてしまう。内閣法制局長官の首をすげ替えて、解釈改憲を可能にさせたことも前代未聞です。検察庁法改正案も含めて、司法や検察の人事に内閣が介入し、三権分立の破壊を招いた。政治が最も尊重すべき法的安定性をないがしろにしたことは重大な失政です。・・・

  これは安倍さんだけではありませんが、2世、3世議員が多くなり、政治家が「家業」になってしまったことも大きな問題です。これでは政治家の資質そのものが落ちて当たり前です。政治家は国民の命を預かる仕事です。そのためには、歴史書を含めて多くの本を読み、人類の歩み、知恵を学ぶ必要があります。人類の歴史や人間の在り方について高い見識がない人は、本来はやってはいけない仕事だと思います。・・・

 これまでの首相としての政治生活を、反省的な目で振り返ってほしいです。自分なりに総括したうえで「こういうことはやってはいけない」という知恵を次の人たちに伝える義務があるのではないでしょうか。トランプ大統領から古い戦闘機を押し付けられても買ってはいけない、消費税を上げないことを争点にして解散総選挙をやってはいけない、私利私欲で花見の会を開いてはいけない、品位に関わるので国会ではヤジを飛ばしてはいけない……そういう当たり前のことです。・・・ 》

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