玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*小平の秋

2022年10月03日 | 捨て猫の独り言

 芽吹きの春の埃っぽい空気とは異なり、秋の大気は澄みわたり、からりとした風が肌に心地よい。曼殊沙華が咲いて、どこからか金木犀の香りが漂う。香りのある植物はたくさんあるが人々の注意をひくことで一番は金木犀ではなかろうか。秋になると中国を旅したとき桂林の街全体は金木犀の香りでむせかえるようだったことを思い出す。

 小平市は10月1日で市制施行60周年を迎え、この日市民文化会館では記念式典や催しが行われた。また平櫛田中(ひらくしでんちゅう)彫刻美術館では特別展「生誕150年平櫛田中展」が9月17日~11月27日まで開催されている。特別展のために、生まれ故郷の岡山県井原市立田中美術館や東京芸大などから作品約60点が集められたという。

 ぜひ観たい2点がある。普段なら岡山でしか見ることのできない「幼児狗張子(いぬはりこ)」(1911年)で、特別展のポスターにもなっている。モデルは田中の長男で、ふっくらとした頬やすべすべした肌など幼児の表情が生き生きとした作品。個人蔵で約120年ぶり公開の「樵夫」(1899年)で、木樵(きこり)の顔に刻まれた深いしわや着ている服のひだなど細部まで克明に再現された作品。

 

 また10月28~30には「武蔵美芸術祭」が開催される。江戸の活気を受けてコロナの収束を芸術を通して願うコンセプトのもと準備中という。テーマは「まうじゃないか」で「まう(舞う?)」はMAUの駄洒落のようだ。感染症対策のため予約制というが詳細は不明である。11月4~27には「日展22」が例年通り六本木にある国立新美術館で開催される。

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