玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*大河ドラマを楽しむ

2022年10月06日 | 捨て猫の独り言

 三谷幸喜脚本によるNHK大河ドラマの「13人」とは、頼朝の死後発足した、集団指導体制を構成する武士や官僚からなる13人のことだ。13人の中から1人また1人と脱落者が出てゆく。三谷はこの作品は考え始めてから、まる三年かけて書いていたことになるという。この8月に最終回を脱稿したそうだ。

 日本史を知らない海外の人が観ても楽しめるドラマにするのが目標だった。年末に迎える最終回はかなりの衝撃。今までこんな終わり方の大河ドラマはなかったはず。参考になったのは、アガサ・クリスティ―のある作品。どうぞお楽しみにと言う。たまたま私は初回から欠かさず観てしまっている。(紅要を覆う雲南百薬の花穂、砂利道に咲く曼殊沙華)

 

 本棚を整理していると吉本隆明の「源実朝」が目に止まり読み始めた。これは筑摩書房の日本詩人選の中の一冊で三島事件の翌年の1971年に出版されている。全20巻の中には大岡信の「紀貫之」、山本健吉の「西行」などがある。大河ドラマでは現在、主人公の北条義時が仕える三代将軍・実朝がしばしば登場している。

 吉本の「源実朝」を読んで頼朝、頼家、実朝の源家三代の将軍職や坂東の在家武家層との関係などのことがよく理解できた。タイミングの良い読書となった。そして「鎌倉殿の13人」への興味は増すばかりだ。三谷は鎌倉初期というあまり描かれることのない時代。その分、難しくはあったけれど、描き甲斐もあったと語っている。

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