欧州映画界とブルジョア-29(ロベルト・ベニーニの背景) - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
から:
ロベルト・ベニーニの監督、出演の映画は面白そうとは思っても、私がじっくり最後まで見たのは、今回の『ライフ・イズ・ビューティフル』だけだったかもしれません。
彼は、ピノキオを題材にした映画を2回作っていますが、1972年のイタリアのTVシリーズを子供のころNHK放映で見ていたピノキオとは違って、主役はあくまでロベルト・ベニーニ。
1972年のピノキオ
Pinocchio - (estratto) - Film - 1972 (youtube.com)
Les aventures de Pinocchio Partie 1 (youtube.com)
Pinocchio partie 2 - Gina Lollobrigida, la fée Turquoise. (youtube.com)
ベニーニがピノキオを演じるもの
Parte 1 - Grillo parlante (youtube.com)
ベニーニがジュゼッペ爺さんを(こちらはu-nextで観ようとしましたが挫折。)
Pinocchio Official Trailer | Only in Theaters This Christmas - YouTube
ロベルト・ベニーニが「イタリアのチャップリン」と言われる意味は、彼の独特の動き(チャップリンとは動きは似ていませんが、”独自”という意味で同じ)だけでなく、「映画監督でありながら、主役は自分」ということかもしれません。
ただ、ベニーニとチャップリンで大きく違うのは、奥さん一筋のベニーニに対し、チャップリンは女癖が悪いところ。さらに言えばチャップリンは『チャップリンの独裁者』のようなヒットラー風刺映画を作りながら、親ナチスとも付き合いを続けたという黒いところがありますが、ベニーニは政治活動をしても、チャップリンのようなことはなかったということでしょうか。
「黒いところ」が見えてきてしまうのが、ルキノ・ヴィスコンティで、ヴィスコンティはパリゾーニ監督とつながり、パリゾーニの助監督から始めたのが、ベルナルド・ベルトルッチ。ベルナルド・ベルトルッチの弟のジュゼッペ・ベルトルッチがロベルト・ベニーニに「黒さ」を引き継いでいないとよいのですが。
「黒さ」というのは、性的虐待の話だけでなく、イタリア共産党・反ファシストの上流階級者に、「ファシスト」と繋がっていそうな人達がいたことを差します。
ヴィスコンティはココ・シャネルの紹介でジャン・ルノアールに出会ったといいます。このつながりでは、フランス・ロシア上流階級の同性愛者・両性愛者の自由恋愛主義(ココ・シャネルもそう)に繋がり、悪いことに大物は歴史づくりに(悪い意味で)貢献していました。
参考:
大人たちに性的に消費された“世界一美しい少年”~『ベニスに死す』ビョルン・アンドレセン | 毒家族に生まれて | カルチャー | ELLE [エル デジタル]
映画 「ラスト・タンゴ・イン・パリ」の暴行場面めぐる非難に監督反論 - BBCニュース
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