私が若いころの職場は、「女性は基本的に実家から通勤」というところでした。
それは、仕事柄、何か事件になりそうになると困るということから、一人暮らしは好ましきない、ということ。女性は遅くまで残業するとタクシーで送る、ということもあったかと思います。(普通は23時以降の残業の場合であったかと思いますが、21時の残業でタクシーを使わせた上司もいました。)
私や兄弟が学生のころまで父は「25歳になったら家を出す」といっていたものの、実際は妹も私は結婚するまで実家住み、姉はずっと実家住みです。
夫の家は、両親も本人たちも、「働いたら子供は実家を出るべき」と考えたことがないようで、それゆえ夫も義弟も結婚するまで実家住みです。
こうして「一人暮らしの経験0の私たち夫婦の結婚生活」が始まりますが、夫も私も親に依存をしていたわけでなかったので、慣れないながら家事も育児もこなしていきました。
実家暮らしでの恩恵として、一人暮らしすると出ていく家賃分、お金をためられることがあります。
私の息子の就職先は3年目くらいで転勤がある職場だったので、「転勤の時に実家を出る」ということだったのですが、結局息子の業務が普通と違っていたため、実はいまだに実家住みです。
我が家は私が脳出血になるまでは、息子から”家賃”徴収。脳出血になって息子が家事などやることが増えた分、徴収家賃を半額に減らしました。
転勤か結婚かでいずれ出ていく息子ですが、「息子の実家暮らし」は親世帯、本人とも、マイナスではなかったと思います。
不況、少なくなる年金、これらを乗り越えるためにも、発想の転換が必要ではないでしょうか。