goo

大谷翔平語録73 メジャーリーグと日本人

大谷翔平語録73
五・メジャーリーグと日本人

尊敬のまなざしが弱気な気持ちに変わることが多々ある

大谷翔平はメジャーで数々の歴史を塗り替えて来た。周囲の予想や偏見を覆し、見ている者を驚かせるのは日常茶飯事だ。
時にそれは『日本人選手』という文脈で注目されることもある。

メジャーで日本人初の
3年連続の30本塁打。
2度の40本塁打以上。
体格やパワーでは劣るとされてきたアジア出身選手が、日本人選手がついに本塁打王のタイトルを獲得しようとしている(2023年9月10日現在リーグ本塁打数1位)

 大谷の数々の偉業は自分の能力を信じて一心に前に進み続ければ、夢のようなことでも実現できる。
そんなメッセージのようにも見えた。

日本球界にとって大事なこと

 先述のように、2021年6月にはオールスターの前夜祭に行われるホームランダービー出場を一番乗りに表明している。
依頼が来たので、考えて、出てみたいなというか、そういう気持ちが強かったのだと思います

日本人でホームランダービーに出るっていうのは見てないので単純に僕が出てなくても、これから先、出る人がもしかしたらいるかも知れないし、単純に見てみたいな、と。野球選手としてそういう気持ちの方が強かったので、出ようかなと思いました
初めてのことに挑戦する。挑戦できることのワクワク感――。大谷自身メジャーリーグの本塁打競争で優勝を目指すとは、子どものころに思い描いてはいなかった。

高校の時はピッチャーの方でメジャーリーグに行くと思っていたのでこうなるとは思っていなかったし、予想外なことかと

 ホームランダービーに出場した選手たちは、シーズン後半戦で調子を崩すことも多い。しかしその後の影響を考えるよりも、「やってみないことには。何事も経験してみないとわからないので」と、野球選手としての好奇心が勝った。打者大谷としてメジャー屈指のパワー自慢達と勝負する。まさに夢舞台だった。

ホームランダービーに出場する意義は他にもあった。
大谷はメジャー1年目から、怪力のスラッガーにも負けないパワーを見せつけてきた。2年目、打者に専念していた2019年シーズンもホームランダービー参戦への期待も高まっていたが、オールスター出場が叶わなかった。
その当時から大谷はホームランダービー出場へ意欲を見せていたのだ。
なぜなのか。
僕というよりは日本の野球界にとって大事なことじゃないのかなと。出るかどうか、勝つか勝たないかも大事だと思うのでいろいろな選手がいる中で日本人として出場するのは大事だと思います
剛速球で三振を奪い、本塁打で魅了する、豪快なパワー野球のメジャーリーグ。
投手力や堅実な守備、小技を活かして1点を取りに行くスモールベースボールが主流の日本野球――。
大谷がメジャーでホームランアーチストとして活躍する今でも、このイメージは残る。だがお家芸の投手力や走力にパワーが加われば、日本の野球はさらに強くなる。
それは2023年3月のWBCで証明された。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )