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洋楽から盗むということ

2012-03-25 21:30:22 | メディア・芸能
盗作 #11 = ナイアガラ・トライアングル 「A面で恋をして」。原曲はバディ・ホリー "Everyday" 3-23-2012


この一連のツイートでは、“パクリ”という域にとどまらない、完全に盗作と名指せる例を挙げてきたんですが。
「A面で恋をして」の場合、Aメロがほぼ同じということに加え、「♪エヘェ、エヘェ─」というしゃくり上げるようなバディ・ホリーの唱法まで盗んでいる、しかも歌詞の語尾と音が違うのに、無理に付加してるってのが罪が大きい。
サビがまた、木に竹を接いだような、いきなりド演歌。
原曲は確かに天才の仕業でしょうが、このサビの部分は目端のきいた子なら小中学生でも書けるでしょう。
「大滝詠一や筒美京平のパクリにはポリシーがあり、完成度が高い。場合によっては原曲よりイイ」っていう説には、まったく賛同できませんな。
今週のロンハーの「ザキヤマ被害者の会」を見ていて、いくらお笑いが心から好きで本家より面白くできるといっても、活動がステージ中心の芸人さんたちのギャグを、TVでの露出が多いザキヤマがパクるのはいかがなものかとも思ったんだけど、少なくともこうした機会が設けられるような同じ業界に生きて、盗んでるところを見られてもかまわないと、謝罪の言葉までパクリを貫くザキヤマは、ある意味正々堂々としてる。
それに対し筒美、大滝、渋谷系、ほかのさまざまな例でも、この盗み方はかっこいいでしょ?って本家の国々の音楽家やリスナーに申し開きできるような例は絶無。目の届かないところで、訴えられないようにキョロキョロしながらチマチマやってるだけのことだ。われわれが中国の知的財産権侵害のことを持ち出すのは目くそ鼻くそにも例えられよう。




盗作 #10 = レベッカ 「ラブ・イズ・Cash」。原曲はマドンナ "Material Girl" 3-07-2012


3月21日の東京新聞に、震災後、岩手県内で最大の100万トンものがれきを抱える陸前高田市が、国(環境省)と県が責任をなすり付けあうので、処理が遅々として進まないことに苦慮しているという記事が。
その中に、市長が米軍から大型破砕機を借り受ける計画を県に持ちかけたところ、「前例がない」として断られたという記述があり、歌謡曲・J-Popの盗作問題が脳裏をよぎった。
「愛は現金よ」なんてことを最初に歌うのは、リスクを取らない日本人には考えられないことだが、すでにマドンナが「あたしは物質的な女」と歌って、米市場で大ヒットさせた“前例”がある。
万一スベッた場合でも、私がオリジナルで考えたことじゃないから─と原曲に責任転嫁するため、歌詞の発想だけでなく曲調やアレンジ・唱法も真似たとすれば、救いようがない。いずれ再び大きな原発事故が起こり、ドロボーの国は世界地図から姿を消すことでしょう。



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2 コメント

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Unknown (まめきち)
2022-12-08 20:50:03
10年も前の記事ですけど今拝見しました。Everyday だけにとどまらず、Peggy Sue、Love is strange も使われていますね(怒)

バディホリーに敬意を払っていれば決してこんなことはしなかったと思います。心の痛む曲です(泣)
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Unknown (マガジンひとり)
2022-12-09 14:27:55
コメントありがとうございます。複数の曲からパクって組み合わせることで、やましい気持ちをなだめてたんですかね。盗作問題について2021年の記事 https://blog.goo.ne.jp/wag18470/e/8c76113b70b7448128843f48de7e4ad5 でまとめましたのでよろしければご覧ください
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