マガジンひとり

オリンピック? 統一教会? ジャニーズ事務所?
巻き添え食ってたまるかよ

2) Neko Case

2018-06-08 19:41:02 | 音楽
私が洋楽を聞き始めた1978~80年ころ、ロックの歴史を紐解くには25年ほどさかのぼるだけで済んだ。ジャズやクラシックを含めてもそう大した執念を必要としなかったが、あれから40年近く経過し、情報収集は格段に便利になったものの、過去の遺産は増えるばかりで、歴史どころか洋楽を聞く人じたい減っている印象。洋楽を聞くとしても特定のジャンルや年代に鎖国する傾向が。

ツイッターを始めた数年前、「高校時代クラスがストロークス派とラプチャー派に分れて争ってた」というツイートを見かけて、そんなにみんな洋楽を聞かないでしょ、ウソ臭いなと思ったが、先日一人カラオケに行って探してみたところストロークスは10曲以上、ラプチャーも5曲くらい入っており、いくらかは聞かれていた様子。しかしその後に世界的にビッグになったアーケード・ファイアであるとかフリート・フォクシズであるとか全滅。少子化も相まってここ数年でいよいよ極少数派に追いやられた様子だ。

カセットやMDの時代にやっていた、アーティスト別の通し番号を振ったベスト選曲のシリーズは、活動が低調になったアーティストを後ろの番号に下げて新進アーティストに明け渡させたりしていたので、上記のような趨勢の中でどこまで新しいアーティストをまとまった曲数で紹介できるかという問題提起としても再開させようと。第2回配本が2のニーコ・ケース。日本ではあまり知られていない米女性シンガーソングライター。

両親はウクライナ移民で、彼女が5歳の時に離婚。極貧を味わったという。バージニア州⇒ワシントン州⇒バンクーバー(カナダ)と太平洋側の都市で育ち、90年代にいくつかのパンク/ロカビリー系のバンドでドラムスを担当。Maowというバンドの2作目のアルバムで初めてリードボーカルを務め、以降自身のソロ活動とニュー・ポルノグラファーズというパワーポップのバンドを掛け持ちでボーカルと曲作りの才能を開花させることに。シカゴに移住し、オルタナティブ・カントリーと呼ばれるジャンルを代表する存在として現在まで秀作を生み続けている—





iTunes Playlist "Neko Case Playlist" 94 minutes
1) Thanks a Lot (1997 - The Virginian)



2) Set Out Running (2000 - Furnace Room Lullaby)
3) Porchlight (2000 - Furnace Room Lullaby)
4) Furnace Room Lullaby (2000 - Furnace Room Lullaby)
Pitchforkの米北西部のインディー・ロック・アルバム50選で23位。家族的な温かな要素とマーダー・バラッドのような不穏な要素を併せ持つ作詞作曲の才、野太いが透明感を感じさせるボーカルとで一躍スターダムへ



5) Christmas Card from a Hooker in Minneapolis (2000 - New Coat of Paint: Songs of Tom Waits)



6) The Corn Sisters / Not a Doll (2000 - The Other Women)



7) The New Pornographers / Mass Romantic (2000 - Mass Romantic)



8) Favorite (2001 - Canadian Amp EP)



9) Deep Red Bells (2002 - Blacklisted)
10) Look for Me (I'll Be Around) (2002 - Blacklisted)
11) I Wish I Was the Moon (2002 - Blacklisted)
Pitchfork2000~2009年のアルバム200選で141位(ニュー・ポルノグラファーズとしてのMASS ROMANTICも91位)。マーダー・バラッドの系統の代表曲Deep Red Bellsなど詩情豊か



12) The Tigers Have Spoken (2004 - The Tigers Have Spoken)



13) Hold On, Hold On (2006 - Fox Confessor Brings the Flood)
14) Dirty Knife (2006 - Fox Confessor Brings the Flood)
15) Maybe Sparrow (2006 - Fox Confessor Brings the Flood)
16) The Needle Has Landed (2006 - Fox Confessor Brings the Flood)
キツネやライオンなどの野生動物、サイクロンや竜巻といった自然現象が彼女の詞を特徴づける。いっぽうで「夜ふけの音楽の女王」とも称される多彩な魅力



17) This Tornado Loves You (2009 - Middle Cyclone)
18) People Got a Lotta Nerve (2009 - Middle Cyclone)
19) Red Tide (2009 - Middle Cyclone)



20) Peter Wolf / The Green Fields of Summer (with Neko Case) (2010 - Midnight Souvenirs)



21) Night Still Comes (2013 - The Worse Things Get, the Harder I Fight, The Harder I Fight, the More I Love You)
22) Man (2013 - The Worse Things Get, the Harder I Fight, The Harder I Fight, the More I Love You)
23) Afraid (2013 - The Worse Things Get, the Harder I Fight, The Harder I Fight, the More I Love You)
Manが私のチャートで2013年間38位。ここでのニコ(Afraid)ほか、スコット・ウォーカーやスパークスなど幅広いジャンルの曲をカバーしてきた



24) case/lang/veirs / Atomic Number (2016 - case/lang/veirs)
25) case/lang/veirs / Delirium (2016 - case/lang/veirs)



26) Hell-On (2018 - Hell-On)
27) Last Lion of Albion (2018 - Hell-On)
28) Curse of the 1-5 Corridor (2018 - Hell-On)
リリースされたばかりの新作。ことしで48歳。有吉さんやナダルさんもだが、私より若いので死ぬまで楽しませてくれそう

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