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旧作探訪 #139 - ヘザース ベロニカの熱い日

2014-09-18 20:24:57 | 映画(レンタルその他)
Heathers@レンタル/監督:マイケル・レーマン/出演:ウィノナ・ライダー、クリスチャン・スレイター、シャナン・ドハティ/1988年アメリカ

ヘザーという名の美人3人による、スクールカースト最上位を成すグループ「ヘザース」の従僕のように扱われ、灰色の高校生活を送っているベロニカ。そこへ現れた型破りな転校生JD。
ベロニカは彼の協力を得て「ヘザース」をやっつけようとするが、ヘザースの一人を自殺に見せかけて殺したのを手始めに、JDの行動は次第に常軌を逸してゆく–

シニカルな作風で知られるマイケル・レーマンの監督初長編で、高校生活を描いた米映画として歴代上位に挙げられるカルト佳作。クリスチャン・スレイターの怪演ぶりやアイドル女優時代のウィノナ・ライダーも見もの。




昨夜7時ころ、自宅に居ながらにして犯罪に巻き込まれそうに。
私の楽天市場のアカウントが不正ログインされ、メルアドや住所などの情報を書き換えられた上、9万円近くのデジタルカメラが登録済のカード払いで購入されたのだ。
幸い、メルアドの変更では、変更された旧のアドレスにも「変更しました」との通知メールが届くので、何事かと私が楽天ログインするなど動き出したのを犯人が察知し、購入は即座にキャンセルされた様子である。

パスワードを変更したり、登録済カードを削除したり、楽天とカード会社に他に異常はないか問い合わせたり、きょう午前までバタバタしていたのだが、解せないのは、私がパスワードを変更したことで、犯人があらかじめ変更した住所氏名・携帯電話番号という個人情報が、詐欺未遂のれっきとした証拠として私の手元に残ってしまうという、犯行の手順のお粗末さ。

さいたま市岩槻区のアパートに住むN倉という男。
もし私が自宅におらず、対処が遅れてログインできなくなってしまい、商品が犯人の手に渡るとしても、さまざまな物的証拠が楽天やカメラ店や配送者のもとに残り、遅かれ早かれ追及の手が及ぶ。
あるいは偽名で、住所や電話番号も、何らかワンクッションあるのかも分からない。
にしても、ナニワ金融道の泥沼亀之助ですら取り込み詐欺の準備にはずいぶんお金と時間を注いでいたのに、今は個人情報を入手、即犯行というようにお手軽になって、犯罪者だけでなく人間自体が退化してるのかなと–




電子メールって、こういうことが起こるから怖い。
Outlookは不具合やスパムが多いので、同人関係のやり取りなどグーグルメールを使い、頻繁にチェック。
私は、怠け者だが、几帳面な性格である。
そして、こうした犯罪の温床となるIT企業の経営者とか、芸能人や政治家など不特定多数の人間を相手にする人びとは、逆に「勤勉だが、ルーズ」なんだろうなと思う。
顔が見えない相手を、数撃ちゃ当たる式に安く見積もる、思い上がった処世態度。

こうした傾向が、特に1980年代に支配的になっていった様子が、この映画にうかがえる。
主人公から見て、↑画像(=ヘザーの一人と、やはり前半で殺される、2人で組んでナンパや弱い者いじめをするアメフト部エース)など殺意の対象となる、スクールカースト上位の人物たちが薄っぺらで類型的。VシネかMTVのよう。
このことが、主人公の行動を正当化し、行き当たりばったりの稚拙な犯行でも露見せず、あまつさえ被害者は死後に美化されて報じられ、若者の自殺ブームのような軽挙妄動に発展するので、JDの狂気もますます燃え盛る。

スレイター演じるJDは生い立ちなどで疎外感を抱え、ベロニカと犯行を重ねることで「ボニー&クライド」みたいに自らを祭り上げ、高校という存在自体狂っているから破壊してしまおうと大量殺人を計画する。やがて彼の異常性に気づいたベロニカが身を呈してそれを止めようと–という展開に、ネットを通じて犯罪に巻き込まれそうになったから言うわけでないが、一見80年代の軽薄な映画に見えて、昨今の世相を鋭くえぐる先見性を感じました。印象的な映画です–

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