Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

2000mの壁(セナキルリススメダイ)

2020-06-23 19:39:10 | スズメダイ科

日曜日の午後遅くから今日の早朝まで、「戻り梅雨にもほどがあるだろう…」という感じの激しい雨が続いたやんばるです。

大雨洪水警報とかもでてましたし…。

今日の日中になってようやく気持ち良く晴れました。

週末に向けても晴れ空になりそうで、真夏日続きになりそうです。

風は西南西~西北西。雨のち晴れ、時々曇。

■■

『ミサゴ』という鳥をご存じでしょうか。

タカ目ミサゴ科ミサゴ属に分類される鳥ですが、タカ科に含め、ミサゴ亜科と分類することもあるのだとか。まあ、タカに近い鳥ということでしょうか。

極地を除くほぼ全世界に分布する鳥なのだそうで、日本でも全国に分布する留鳥なのだとか。もっとも厳密には北日本では冬季に少なく、南西諸島では夏に少ないのだそうですが。

日本ではこの鳥は魚を捕るタカとして古来より知られ、捕らえた魚を貯蔵し、漁が出来ない際にそれを食するという習性が様々な文献に記述されていて、貯蔵された魚が自然発酵することによりミサゴ鮨となると伝えられているのだとか。

そして実は、ミサゴが食べ残した魚に尿をかけて岩のくぼみに貯蔵したことにより発酵し、尿の塩分と酸味によってうまみが増した魚を人間が食したのが、寿司の起源であると伝承されていたりするのだそうです。

うーん、尿の塩分と…ってところがちょっと微妙な気持ちになってしまいますが…。

このミサゴ、英名はオスプレイ(osprey)といいます。当地でオスプレイと言うと、少なからず剣呑な響きに感じてしまったりもしますけど…。

それはともかく、オーストラリアのクイーンズランド州の北東に、オスプレイリーフ(Osprey Reef)という環礁があるのだとか。

このリーフは深い海山の頂上にあり、約2000mの深さから立ち上がるほぼ垂直なリーフ壁にはオウムガイが生息し、世界最小・最軽量の脊椎動物であるスタウト・インファントフィッシュ(Schindleria brevipinguis)が発見されたりしているのだそう。

もちろんダイビング・スポットで、このリーフでのダイビングは『究極のリーフダイビングアドベンチャー』と評されているのだそうです。

2000mのドロップオフかぁ…。絶景ですね…。

■■

さて…

〈スズメダイ科ソラスズメダイ亜科ルリスズメダイ属セナキルリススメダイ Chrysiptera starcki 20年4月15日 沖縄島安和〉

画像はまだ幼魚。

学名種小名は『Starck氏の』の意。

この種を最初に指摘したWalter A. Starck Ⅱ に因んでいます。

そして彼が本種を指摘したのが、オスプレイリーフでダイビングをしているときなのだそうです。

 

 


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