Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

彫金和装…(ツマニケボリ)

2017-08-18 19:26:42 | 水中生物

緩やかすぎる風で海はベタ凪。

眩しすぎる空から陽光がタップリ降り注ぎ、気持ちよすぎる本日のやんばるです。

暑気持ちいい~日が続いてます…。

風は弱い北西~北東。晴天。

■■

『金銅灌頂幡(こんどうかんじょうばん)』という作品をご存じでしょうか。

東京国立博物館所蔵の彫金作品で、彫金の技法のなかでも最も基本的な〈毛彫り〉という手法が用いられています。

この手法は古墳出土の兜や鞍の金具に文様を描くのに用いられていたりして、それくらい古くからある技法なのだそう。

『金銅灌頂幡』は飛鳥時代の作品なのだとか。

その描線は非常に流麗で……といっても、画像でしか見たことはないのですが。

それでも圧倒されます…。

是非とも実物が見たいなぁ…。

■■

さて…

〈ウミウサギ科ベケリケボリ属ツマニケボリ Primovula tadashigei 17年7月13日 沖縄島ホーシュー〉

本種は漢字で『褄丹毛彫』と書きます。

前々回の〈兵児鮎〉は当て字でしたけど、こちらはそうではないよう。

『褄』は着物の端の意。長着の裾の左右両端の部分なのだとか。

そして『丹』は黄色みを帯びた赤色のこと。朱色というか橙色に近い色。

その名の通り、殻の両端が赤橙色に染まっています。

そして殻全体には、『毛彫り』のような細かな線刻があります。

彫金された和服を纏う本種、貝でなければあり得ない硬い着物ですね。

そしてさらにその上に、綺麗な模様の外套膜を纏います。

 

コメント
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