Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

薩摩隼人…(ヘコアユ)

2017-08-11 19:56:53 | ヘコアユ科

立秋も数日前に過ぎ、暦の上では秋ですが、秋感は1ミリもありません。

まあ、当たり前か…。

本日も陽光サンサン、暑~いやんばるでした。

明日明後日と尻上がりにコンディションがよくなっていくようで、いい感じの連休になってます。

風は西。晴天。

■■

『兵児』と書いて『へこ』と読むそうですが、これは鹿児島地方で15歳以上25歳以下の青年を指す言葉なのだとか。

つまり若い薩摩隼人のことでしょうか。薩摩隼人という言葉は今も耳にしますが、『兵児』という言葉は耳にしたことがありません。

『兵児』のほうは、今はあまり使われないのでしょうか。

また『兵児』は『兵児帯』のことを指す言葉でもあるそうです。

『兵児帯』とは、和服の男物の帯の一種で、もともと『兵児』が普段着の着物でこの帯を締めていたことが由来だとか。

すると上野の西郷隆盛像が締めているのも兵児帯なのでしょうか。

あの服装、いかにも普段着っぽいですもんね。

因みに『兵児帯』のほうは、現在もよく使われている言葉のようです。

というのも、今書いているこの文章で、『へこ』と打って変換しても漢字にならないのに、『へこおび』だと『兵児帯』に変換してくれますから。

■■

さて…

〈ヘコアユ科ヘコアユ属ヘコアユ Aeoliscus strigatus 17年7月5日 沖縄島崎本部ゴリラチョップ〉

画像は幼魚。

ヘコアユは、漢字では『兵児鮎』と書くそうです。

そう、若き薩摩隼人の姿を……

……模しているわけではありません。

これ当て字だそうで、別に本種は薩摩隼人に縁はないようです。

もちろんスイカのような甘いにおいがするわけでもないでしょう(鮎は香魚とも呼ばれ、スイカのような甘い香りがするのですがご存じでした?)。

こちらの『へこ』は『反対・逆さま』という意味なのだそう。

へぇー、そんな言葉があるのか…と思って、辞書で『へこ』を調べてみたら、『兵児』と『褌』しかなかったのですが…。

これ方言なのでしょうか。

しかし『褌(ふんどし)』のことを『へこ』ともいうのですね。知りませんでした…。

『へこ』といえば『へこへこ』という言葉がありますね。

頭をしきりに下げる様子を表す言葉ですが、こっちが由来の方が似合ってるように思えたりもするのですが……。

■■

〈同種同一個体 同日 同ポイント〉

本種の学名種小名は『あぜのある・みぞのある』の意。

あぜ(畦)って土を盛り上げて作った路のことですよね。

で、みぞ(溝)って逆に土を掘り下げて作った路ですよね。

つまりデコとボコの両方を一つの言葉が表しているということなのでしょうか。

それとも凹凸があるという意味なのでしょうか。

少し不可思議な感じがしたり…。

この畦と溝が、本種の形態のどの部分を指しているのかはよく分かりません。

本種は体表面に鱗を持たず、甲板と呼ばれる鎧状の組織に覆われているのが特徴ですが、それと関係があるのでしょうか。

 

コメント
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