Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

立物…(ムシャカニダマシ)

2017-08-25 20:03:05 | エビ・カニ類

本日、台風14号が発生しました。

が、13号よりもさらに南側のコースを進む予報で、沖縄島には直接的な影響はなく、間接的な影響も…。

少しばかり空模様が不安定になるかな…という感じです。

というわけで本日も灼熱~なやんばるでした。

雨雲が見えているのに雨には出会えず…。

風は南東。晴れ。

■■

古より、人類の戦闘に置いて最も危険でなおかつ狙われやすい身体の部位は頭部でした。

そこで、その頭部を守る防具として『兜』が生み出されました。

その起源はハッキリしませんが、ギリシャ神話のなかでヘラクレスが、自身が倒した獅子の毛皮を防具として頭に被っていたそうなので、相当昔から『兜』のようなものは存在したのでしょうね。

日本でも古墳から発掘されているそうなので、古代からあったようです。

まあでも僕らが『兜』といって真っ先にイメージするのは、〈五月人形〉みたいな、中世以降のものではないでしょうか。

そんな日本の『兜』は、本体といえる頭部を守る〈鉢(はち)〉、後頭部や首筋を守る〈錣(しころ)〉、日よけ雨よけと共に額を守る〈眉庇(まびさし)〉、固定するための〈忍緒(しのびのお)〉などから構成されているのだとか。

特に中世以降の『兜』には、〈立物〉と呼ばれる装飾物が取り付けられるようになったのだそう。

〈五月人形〉にも必ずといっていいほど付いている、クワガタムシの大顎みたいな金色の飾り物です。

実際にあれは〈鍬形〉という名称なのだとか。いやクワガタムシの由来がこちらなのですが。

武士がその存在を誇示するために取り付けたそうですから、動物が威嚇のために行うディスプレーと同じような感じですね。

ただ外部から強い衝撃が加わったときには、それが壊れたり外れたりすることによって、衝撃がダイレクトに頭部に伝わらないようになっていたらしいので、実用的な役割もあったということでしょうか。

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さて…

〈カニダマシ科アカホシカニダマシ属ムシャカニダマシ Neopetrolishes spinatus 17年7月18日 沖縄島ホーシュー〉

その様相が甲冑を着用した武者を想像させることが、和名の由来なのだとか。

学名種小名は『棘のある』の意。

本種は眼上に棘を備えていることが特徴ですので、それのことなのでしょうね。

〈同種別個体 同日 同ポイント〉

同じイソギンチャクにペアでいました。

目の上あたりに〈立物〉を付けた鎧兜を纏う武者です。

この〈立物〉にも、何か実用的な役割があるのかな…。

 

コメント
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