Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

をとめ(キシマオトメウミウシ)

2022-05-10 19:49:02 | ウミウシ

雨も雨っぽさもない一日だった本日のやんばるです。

梅雨の中休み的な…。まあ、今日だけですけど。

明日からはまた雨交じりの日が続きそう。

一日中シトシトと降るような空模様ではない、いわゆる沖縄的梅雨空が続きそうです。

風は北西~北東。曇のち晴れ。

■■

『天津風 雲の通い路 吹き閉ぢよ をとめの姿 しばしとどめむ』

古今集の歌。

天の風よ、雲の道を閉ざしてくれ。乙女たちの舞い踊る姿をもうしばらくここに留めるために。って感じの歌です。

ここに出てくる乙女とは、宮中行事で踊る舞姫のことなのだとか。未婚の少女です。

この少女たちを天女に見立てている歌なのだそう。そのくらい美しい舞姿だったのでしょうか。

『乙女』には『年の若い女性、未婚の女性、少女』の他に、『宮中行事で五節の舞を舞う舞姫』の意味もあるのだそうです。

歌の作者は僧正遍照という人物。六歌仙の一人で出家する前の呼び名である『深草少将』のほうがピンとくるのではないでしょうか。

小野小町に恋をして花を持って通い続けたという伝説が残っていたりする人物です。

『乙女(おとめ)』はもともと『おとこ』の対義語だったのだとか。つまり『おとことおんな』ではなく『おとことおとめ』だったのだそう。

『おんな』は『おみな』が語源の言葉で、年配の女性を表し、対義語は『おきな』だったのだそう。

対して『おとこ(をとこ)』と『おとめ(をとめ)』は未婚の若い男女を意味したのだとか。

それがやがて男性一般を『おとこ』、女性一般を『おんな』というように変化したのだそう。

そして『おとめ』は、単に若いだけではなく汚れを知らない純真なイメージを伴うようになったのだそうです。

■■

さて、おとめといえば…

〈タテジマウミウシ科オトメウミウシ属キシマオトメウミウシ Dermatobranchus albus 22年3月4日 沖縄島安和〉

学名種小名は『白い』の意。

乙女といいつつ、実際は両性具有ですが…。

 

 


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