人類はこうして、客観的現実を感じ取ることができるようになったがゆえに、科学を作り出し、現代科学の描写する物質世界を理解するようになりました。仲間が感じる現実の物質変化が読み取れるから科学を理解できる。そうして科学理論によって予測される物質変化を現実と感じることができる。
私たち現代人は、科学の理論による予測を現実と感じ取って、自分たちが身体で感じ取っている身の回りの客観的現実と重ね合わせるようになりました。つまり、自分がいま感じ取っている感覚は科学が描くような世界がここにあるからそれを感じ取っているのだ、と思うことで、私たちは自分の身体を科学の理論に埋め込んでいる、といえます。気象学による天気予報を聞いて午後の外出を決める。原子力発電所事故による放射能の拡散予測を見て、飲食物の安全性を心配する。現代人は科学による予測を使わなければ毎日の生活ができません。
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