暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

クズ

2008-11-28 | -2008
化けの皮がはがれても
表面は表面であるしかない

病害を孕んだ暖気にいだかれて
冷たかった指先は急速に血流をはやめ
じくじくと痛むのは人差し指
真皮と肉の露出した
この体の第二の表面
破裂しそうだと神経は鐘を打つ
どうせ三日もすれば肉となるのに

無言の再生を繰り返す
細胞をはがし殺し露出させ
自分の業に顔をしかめ
絆創膏でふたをする

腫れ上がる指先に
じくじくと化膿する肉の心
垂れ流すのは血液ではなく
中身を知った気でいる第二の精神
病害じみた空気にあたり
害毒は緩やかに指を噛む

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