暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

白い煙突

2021-12-24 | 明るい
思えば
いくつの時を
過ごしてきたろうね
星空を見上げたときだって
胃液まみれの排水溝を見たときも
きみはずっとわたしのそば
いくつも代替をして
どんな時でも
きみは

私の
隣に
いた

2021-12-15 | 自動筆記
きのう食べた蟹の爪が
目玉をかりこり引っ掻いているらしい
まだ生きている、しぶといやつだ
おかげで世界は終末だ
ご覧あそこを
自転車の籠に脳が乗っている
はは愉快愉快

ほらほら星が落ちてくる
随分派手な死装束を携えて
終わりなのだから折角だから
盛大に散っていくつもりらしい
写真を撮るなら今のうちだ
どうせ既に死んだ星
看板も残らず割れてしまって
どうせ既に死んだ星

どらどら一丁見てやろう
滅びた後の世界の味を
腐って乾いた蟹の身より
きっと少しはマシだろう