暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

芯のない肉

2012-09-23 | かなしい
寝苦しいほど暑いのに
床は不気味なほどにひんやりとして
湿気の混じった雨の空気は
寝起きの喉を張り付かせる

生きるということを貪る泥は
そろそろ腐ってきたらしい
土気色の希望に期待を寄せても
やがて落胆の色に染まるばかり

ただ生きていることが問題なのではない
猫たちはいつだってあくびを繰り返す
思えば彼らも歪められているだけで
何かが正しいと言うことは間違っている

それでも追従笑いは一人前だ
雨が降れば嫌になると頷いて
おのれの希望など無価値だと言い訳をする
嫌われない生き方こそ嫌われるものだ

たとえばと希望を出すのなら
仕組みそのものを覆せたらと願い
だけれど土気色の顔はもはや生き物とさえ呼べはしない
冷たいのか暑いのかさえわからないのだ