打ち付けた楔によって
あなたはもはや飛べなくなった
逃げ出すこともできなければ
迎え撃つこともできはしない
わたしが今ここで死んだのならば
あなたもまた死ぬだろう
命乞いを繰り返すのならば
笑って楔に金槌を打つつもりだった
舌を噛み切ってしまわないように
あらかじめ綺麗に切除した
切ってしまってから気が付いた
もうあなたの希う声は聞けないのだと
寂しくはないだろうか
わたしはとても寂しく感じる
膿んだ傷が熱を持つ度
あなたは飛んでいきそうだ
口から黄色い汁が零れた
飛んでいってはいけないよ
あなたはここに閉じ込める
涙を流してはいけないよ
わたしはとても幸せなのだから
万が一にも楔が抜ける
願いではなくそれは絶望
決してそれは抜けはしない
舌も二度とは生えてはこない
だがあなたは幸せであるべきだ
わたしが今ここにいるのだから
飛んで去ってしまわないよう
わたしはあなたにくちづけをする
舌の膿を吸い出すために
楔から滴るものは茶色く
あなたはやけに冷えている
寂しくはないだろうか
わたしはとても満ち足りている
あなたは飛び立ちなどしないのだから
肉体が今ここにある限り
飛び立つ意志をなくしてしまえば
あなたは永遠に籠の鳥
涙を流していないのならば
あなたはつまり満ち足りている
こんなにもそばにいてくれると
未来を知っていたのならば
あなたの舌は切るべきでなかった
乾いて縮んだそれをくわえて
わたしはあなたの代わりに囀る
あなたはもはや飛べなくなった
逃げ出すこともできなければ
迎え撃つこともできはしない
わたしが今ここで死んだのならば
あなたもまた死ぬだろう
命乞いを繰り返すのならば
笑って楔に金槌を打つつもりだった
舌を噛み切ってしまわないように
あらかじめ綺麗に切除した
切ってしまってから気が付いた
もうあなたの希う声は聞けないのだと
寂しくはないだろうか
わたしはとても寂しく感じる
膿んだ傷が熱を持つ度
あなたは飛んでいきそうだ
口から黄色い汁が零れた
飛んでいってはいけないよ
あなたはここに閉じ込める
涙を流してはいけないよ
わたしはとても幸せなのだから
万が一にも楔が抜ける
願いではなくそれは絶望
決してそれは抜けはしない
舌も二度とは生えてはこない
だがあなたは幸せであるべきだ
わたしが今ここにいるのだから
飛んで去ってしまわないよう
わたしはあなたにくちづけをする
舌の膿を吸い出すために
楔から滴るものは茶色く
あなたはやけに冷えている
寂しくはないだろうか
わたしはとても満ち足りている
あなたは飛び立ちなどしないのだから
肉体が今ここにある限り
飛び立つ意志をなくしてしまえば
あなたは永遠に籠の鳥
涙を流していないのならば
あなたはつまり満ち足りている
こんなにもそばにいてくれると
未来を知っていたのならば
あなたの舌は切るべきでなかった
乾いて縮んだそれをくわえて
わたしはあなたの代わりに囀る