暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

ジャンク

2007-07-17 | 錯乱
きしきしと
関節が悲鳴をあげている
油を、差さなければ
でも、どこに、やっただろう

錆びていく
頭が茶色に覆われる
黴びていく
目玉が緑に覆われる

治さないと
どうすれば治る?
肌が寄生されて
自分の指も腕も心もわからない

ぎしぎしと
関節が悲鳴をあげている
早く、出来るだけ、
それが何だったのか曖昧だ

覆われる、
襲われる、
何もない、
殺される、
涙が出ない

潮時 頭に
記憶の 洪水 ?
これは、もう、機械
直さないと


───────

懸念

2007-07-16 | 暗い
突っ走り
燃え尽きる前に消えること。
できるなら可も不可もなく
流木のように過ごしたい

望めばきりがないのが人間なのだ
幸せになれば更なる幸せを求め
いつしか落ちることに怯えて暮らす
最低限だけ望みながら

平凡な生活に嫌気を感じながら
平凡につつがなく生きていくのが
死にながらも正しい姿

今日は眠れるだろうか
明日は生きるだろうか
いつまで続くだろうか
問いは繰り返され
事実、何一つとして
身に付いてはいない
幸せを求め
自分に言い訳をし

浅ましい姿
なんて、なんて
浅ましい。

自己嫌悪の国の中で
それでも追い縋る
いつかは離れない幸せもあるのではないか
そんな夢を描く愚かな子供

ここに幸せを求め
ろうそくを継ぎ足し
私は怯え続けるのか
(炎が強くなる瞬間)

穏やかに
死にたい。

消えた人

2007-07-15 | かなしい
作られた幸せなんて要らない
そう言って彼は突っぱねる
世の中の摩擦熱をそのまま
憎悪に変えて泣き叫ぶ

必要ない
許していい
そのままでいい
言葉は
届くことはないから
無力なもので

彼の腕から
額から
足から
血が流れても
誰も見向きもしないなんて
痛みは熱をなくし
彼の叫びは弱くなる

憎悪は外へ発散されて
あとに残るのは絶望だけ

擦り切れて燃えず
掠れて炭になった
彼の目はどこを見ているのか
私にはわからなかった

光が消えてしまう前に
この手で傷を塞ぎたい
最後に何を言ったかなんて
そんなことは知りたくない
作られた幸せなんて
誰にもはかれやしない

楽しかったでしょう
私は楽しかったのに

彼の涙は綺麗だった
それだけ、

眠れない

2007-07-15 | あたたかい
ざわざわ
ひどく荒れてるな
雨のない嵐
空はとっても青いけど

眠れなくて目が覚めて
二度寝のタイミングを逃したよ
ざわざわ ざわざわ
心と腹が落ち着かない
気持ちは悪いけど
心地好い

嵐のあとには
きっと澄んだ空気が
漂うといい

懺悔

2007-07-09 | -2007:わりとマシなもの

彼女の手をとろうとしなかったのは
明らかに私の利己心だった
そうして一つを社会的に消し
みずからの愚かさに嫌悪して自己陶酔に浸っていた
なんて最低な人間

狂ってしまったのは彼女のほうで
狂いたかっただけの私をまるで
庇護してくれたかのよう
残念ながら
これはどうやら理性と呼ぶらしい

どうせ覚醒しているのはわかりきっているのに
何度も何度も位置を確認しなければ
自分がいるのかさえもわからない
そうしてうしなったものは多いのに
まだ私は犠牲を払い確認する
強迫観念と言い訳をしながら
その実理性が決定をする

わたしはけして嫌いだったんじゃない
だってこんなにもかなしい
ただのめりこんでいくのが恐かった
あなたなしではいきていけなくなるまえに
いちどあなたを
失ってみたかった

何もわかっていやしない
反省しようにももう遅い
見放したようにみせかけ
彼女を彼女を圧迫しつづけた

彼女の理性が残した最後の望みでさえ
今こうやって侵そうとしている
もう二度と失いたくはない
けれど失うような存在も欲しくない
誰かに寄りかかる前に砕けてしまえば
私は自分から逃れられる

ごめんなさい
ごめんなさい
もう欲しいなんておもわない
ごめんなさい
泣けない
泣きたい

牛追い

2007-07-08 | 錯乱

苦痛を悦楽と変換しきることさえできれば
きっと人間になることもできるだろう
この痛みはおそらくすべて偽りだ
だからこのまま地に臥して死んでしまおう

天地のひっくり返った海のなかで
静かに泣くことなど不可能だ
文字式が静かに明滅し
安らかな平和を祈りながら呪いをかける
自意識過剰の波にのまれ
しかし身動きがとれないというのもまた幻想だ

この指は切れない
いつまでたっても

誰も認めてくれなどと頼んでいない
理解できないのなら目を逸らすがいい
これが汚点というのなら
おそらくまさしく汚物なのだから

世界は誰ひとりでさえ中心にして
回ってはいない
そうやって虚構を並べ立て
満足そうに腰を振れ

この苦痛はきっと悦楽に変えることができる
それが唯一の生きる道なのだ 今のところ
救われる手段などとうに探す気も失せ
ただひたすらに帰りたいと思っている
どこへかは知らないが
ただひたすらに帰りたいと思っている

簡単な話だ
首に手をかければそれで終わる
この間違った回路を正すこともなく
そして誰もが正義感を抱くこともできる
ひとりの犠牲で万人がしあわせになれるのなら
それこそ血にまみれ死んでしまえばいい

勘弁してくれ

2007-07-07 | 狂おしい
善人だとわかっていても
邪魔で邪魔で仕方がないのです
どうかその顔に瞳に
この姿を映さないでください

これは哀願ではなく切望
そして命令と考えなさい

過ぎた好意は鬱陶しく
しかしそれを阻害する気力もないので
結局はこの仕打ちを我慢するだけでしょう
ああ鬱陶しい
だから嫌いなんだ
この野郎死んでしまえ
擦過傷を体じゅうにつくり
酸に漬けたあと
口を開かせ埋めてやろうか
黙っていてくれ
殺してやるから

さあ わたしの
笑顔が欲しいのなら
うなじをこちらに見せ付けてごらんなさい
そう わたしの
興味が欲しいのなら
黙って首を吊りなさい

そんな人間に好意など抱くから
それが間違いだと思い知るでしょう
こちらも悪いと言うのなら
精一杯嫌悪をあらわに拒否しましょう

2007-07-04 | 明るい
嘔吐。
する想像は、ひどく
心地良い。

ふいに窓を覗くとき
なんとなく一人を捜し
意識する、自分を意識して苦く笑う
どうということはないのだと
言い聞かせるのは嘘か真か

狭いわたしのキャパシティは
天秤のように悲鳴をあげる
片方に一人、もう片方に一人
予備の皿にももう一人
重い方を手離せば
どのみちあちらへ折れてしまう
両手を離す勇気もなく

他人を切ったこともないわたしだから、
あなたの存在に吐き気がする。

一日がおそろしく
一日は待ち遠しい
まるで真綿があるように
もどかしくも狂おしい
両手に握らされた皿の上
それらは恋とも言い難い

友達のそれと
一線を越えたそれに
今や違いなどないのかも
しれない が

その一線の前にすら
たどり着けていないとしたら?
馬鹿げたことに
食事が喉を通らない

脳の端にちらりと、
よぎったものを忘れるな。
忘れるな。
忘れることは許されない。
生きたいのだろう。
しあわせに生きたいのなら、

恋慕は吐き気に似ている
泥のような内部の交錯
行こうか止まるか己のジレンマ
楽になれば毒とも変わる

上手く笑えているかしら
ひきつってはいないかしら
今のは正しい答えかしら
失敗してはいないのかしら
これは果たして何なのかしら
胸の支えは何なのかしら

苦しめ。