メロディを静かに口ずさむ
まるででたらめな旋律を
静かな部屋に反響して
それはとても心地がいい
僕はどうしてしまったのだろう
体がひどく汚れている
嘔吐しながら床じゅうを
転げ回ったかのようだ
茶色く濁った水を出し
浴槽に深く深く沈み込む
胃液と油が水面に浮かび
泡が体にまとわりつく
けれども僕は心地がよく
(ああ人生はかくも素晴らしい)
灼けた喉で口ずさむ
(何も探さなくていい)
水底の有機物をかき回し
(何も考えなくていい)
希釈した汚物で髪をすすぐ
(死すら阻むことはない)
汚泥で僕の体は濯がれた
垢もまるきり流された
僕はどうしてしまったのだろう
澱がすべて消えたかのよう
まるででたらめな旋律は
脳にじわりと突き刺さる
心地よい浮遊感に苛まれ
びしゃびしゃと胃液が水面を揺らす
ああなんて幸せなのか
(腸は暴れ、胃はもんどりうっている)
まぶしい光も昏い陰も
(ひどく頭痛がし、悪心はとどまることを知らず)
僕はすべてを祝福しよう
(目と耳と鼻と口からは汁が滴る)
死すら阻むことはない
(蹴っているのは床か壁か)
歌はますます調子はずれで
もはや僕の意志とは関係がなく
痙攣を起こし溺れながらも
祝福のメロディを口ずさむ
汚物を汚物で濯いでいく
胃も肺も祝福の秘蹟をたどる
最後のひと息を吐き出してなお
旋律は僕を祝福している
まるででたらめな旋律を
静かな部屋に反響して
それはとても心地がいい
僕はどうしてしまったのだろう
体がひどく汚れている
嘔吐しながら床じゅうを
転げ回ったかのようだ
茶色く濁った水を出し
浴槽に深く深く沈み込む
胃液と油が水面に浮かび
泡が体にまとわりつく
けれども僕は心地がよく
(ああ人生はかくも素晴らしい)
灼けた喉で口ずさむ
(何も探さなくていい)
水底の有機物をかき回し
(何も考えなくていい)
希釈した汚物で髪をすすぐ
(死すら阻むことはない)
汚泥で僕の体は濯がれた
垢もまるきり流された
僕はどうしてしまったのだろう
澱がすべて消えたかのよう
まるででたらめな旋律は
脳にじわりと突き刺さる
心地よい浮遊感に苛まれ
びしゃびしゃと胃液が水面を揺らす
ああなんて幸せなのか
(腸は暴れ、胃はもんどりうっている)
まぶしい光も昏い陰も
(ひどく頭痛がし、悪心はとどまることを知らず)
僕はすべてを祝福しよう
(目と耳と鼻と口からは汁が滴る)
死すら阻むことはない
(蹴っているのは床か壁か)
歌はますます調子はずれで
もはや僕の意志とは関係がなく
痙攣を起こし溺れながらも
祝福のメロディを口ずさむ
汚物を汚物で濯いでいく
胃も肺も祝福の秘蹟をたどる
最後のひと息を吐き出してなお
旋律は僕を祝福している