暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

偽証偽称ひとのため

2013-02-09 | 心から
さまざまなことを取り繕って生き
にも拘らず声高にわたくしは公平ですと嘯いた
あまりにも浅はかだと自覚しながらも
その自覚すら自己憐憫の糧として

ただ
ただひたすらに恐れているのは
今なお憎む血肉の種に
隷従するばかりの愚かしさ

私はいずれぶくぶくと太り
全てを他人のせいにしながらも
浅ましく欲を食らいつくす
片隅では生きるも死ぬも同じことと言いながら
確かにそれを恐れている
同じ轍を恐れている

抗うために確固たるを求め
言い訳ばかりは一級品
これこそまさしく種たる証
芽はとうに割れてきた
後ろ暗ければ止めればいいだけのこと、
しかし自棄が何もかもをだめにする

永らえようとは思わない
美しく生きるつもりもない
ただただ恐ろしさを前にして
追従するのが恥なだけで

開腹すればよく見える
蝿すら食わぬ汚泥のかたまり
しかしガスは己にとどめ
緩やかに首を絞めていくのがささやかな望み
何しろ恐れていることは
聖人を殺すことだけだ
種はもはや芽生えたならば
ひたすら覆いかくすだけだ